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恐るべし、たむらぱんのアートワーク

恐るべし、たむらぱんのアートワーク

インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
撮影:田中慎一郎
2012/05/15

明らかにおかしいんだけど、間違ってはいないというか。その違和感みたいなものはポイントなのかなって。(たむらぱん)

―これは聞いておきたかったんですけど、『ハレーション』のCDの左端の空洞部分に綿棒が入ってるじゃないですか。ちょっと意味がわからなくて…(笑)。

たむらぱん『ハレーション』

たむらぱん:これは「晴れ晴れ綿棒」です。まぁ、夏の曲だったから、「水」っていうテーマにはしつつ。

本村:「ちゃんと耳を掃除してから聴いて下さいね」っていうメッセージがあって(笑)。

―そういう意味だったんですね! でも、最初に「綿棒入れたい」って発言したときのまわりの反応は?

本村:まぁ、コロムビアさんは「…どういうことですか?」って。

たむらぱん:これ、もっさんが言い出しっぺなんだよね。「ここに物入れられるんだぁ」って。

本村:まぁ、夏だから(汗かいたら)耳に水溜まるし。あと、『ブタベスト』のときも意識してたんですけど、パッと見かわいかったり、パッと見美しかったりするんだけど、よくよく見るとちょっと異質というか。そういうものを落としこんでいきたいなって。それは彼女の曲を聴いてて感じた部分でもあるので。すごいノリノリな曲なのに、めちゃめちゃ歌詞は暗いやんけ、とか。その辺の足し算引き算みたいなものが曲のなかにあるので、それをジャケットにも落とし込んだほうがいいだろうなって。

たむらぱん:明らかにおかしいんだけど、間違ってはいないというか。その違和感みたいなものはポイントなのかなって。それがあからさまに的外れなものでも、おもしろくなくて。

本村:「私は他の人たちと違うんです」みたいな感じで、突拍子もないことをやるっていうよりは、ちゃんと意味を持ったものをやりたいんですよね。

写真左から:本村耕平、たむらぱん
右:たむらぱん

買ってくれた人も、ほとんど気付いてないと思うんですよ。でも、そこに気付いて「わっ!」って思ったら、その人はこの世界から逃れられなくなるというか。(本村)

―今までで一番印象に残ってる作品は?

たむらぱん:『ノウニウノウン』は初めて自分自身を出したっていう意味で印象深いですね。かぶり物とか、そういうのを何も乗っけないのは初めてだったんですけど、それをうまく作ってもらえて。

―この歌詞カードの裏の絵、すごいですよね。広げると超巨大で。これはたむらぱんが描いたんですよね?

たむらぱん『ノウニウノウン』歌詞カード裏

たむらぱん:そうですね。この折り方も、もっさんがいろんなパターンを用意して。

本村:三浦折りっていう地図とかで使われる折り方なんですよ。開いても一発で戻せる。表紙が彼女の顔で、裏が後ろ姿なんですけど、彼女の中身を描いた絵をサンドイッチするっていう。

―そういう意味だったんですね!

写真左から:本村耕平、たむらぱん

本村:でも、絵や写真もそうなんですけど、上手い下手じゃなくて、気持ちがどれくらい入っているかによって、感じ方って変わるじゃないですか。この絵もよく見ていくと、いっぱい顔があってとか、なんで乳首があるの!? とか、ここにも乳首あるの!? とか(笑)。単純にモチーフどうこうじゃなくて、それは何かを表現したいっていうたむらぱんの気持ちの現れだから、それをちゃんとデザインに活かして彼女らしさを引き出していかないといけないですよね。だから、これを一生懸命描いてるたむらぱんに僕は煽られて、なんかしないといけないなっていう気持ちになって。

たむらぱん:そうそう。歌詞カードの文字を全部手でなぞったんだよね。

―えっ、これ手書きなんですか!?

本村:一度パソコンでレイアウトした文字を、全部トレーシングしたんですよ。だから、書体(フォント)で組んだものが1文字もないんですよね。

―それって、完全に気持ちの問題ですよね。手書きっぽいフォントを使えばいいのに。

本村:買ってくれた人も、ほとんど気付いてないと思うんですよ。でも、そこに気付いて「わっ!」って思ったら、その人はこの世界から逃れられなくなるというか。「次は何がくるんだろう?」って、曲もそういうふうに聴いていくんじゃないかなって。そういう人たちは、うわべだけで聴くんじゃなくて、本当に好きになってくれる人だろうし。そういう人たちだけを狙って何かしようと思ってるわけではないですけど、そこに気付いてもらえたらうれしいですよね。

3/4ページ:二面性という話をしてたんですよね。どの曲にも、それぞれの表情があって、それをずっと継続させてきたから、顔の右と左でメイクを変えて写真を撮ったりして。(たむらぱん)

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リリース情報

たむらぱん『new world』初回完全限定生産盤
たむらぱん
『new world』初回完全限定生産盤(CD+DVD)
メジャー活動5周年記念豪華パッケージ仕様

2012年5月23日発売
価格:3,150円
COZA-679〜80

1. new world
2. ヘニョリータ
3. とうまわりゃんせ
[DVD収録内容]
・tamurapan Special Program
・たむらぱんの活動の軌跡が凝縮された必見のドキュメント作品(約60分)
・Premium Acoustic Concert in HIDA TAKAYAMA
・2/25に行われた、地元飛騨高山での凱旋アコースティックコンサートの模様を11曲分収録(約55分)

リリース情報

たむらぱん<br>
『new world』通常盤
たむらぱん
『new world』通常盤

2012年5月23日発売
価格:1,260円(税込)
COCA-16587

1. new world
2. ヘニョリータ
3. とうまわりゃんせ

プロフィール

たむらぱん

田村歩美のソロプロジェクト。作詞・作曲・アレンジはもちろん、アートワークまで手掛けるマルチアーティスト。2007年メジャーデビュー。2008年4月にデビューアルバム『ブタベスト』をリリース。その後各地の大型フェスに出演、初のワンマンライブツアーも成功。2009年2ndAL『ノウニウノウン』、2010年3rdAL『ナクナイ』をリリース。最新アルバムは2012年『mitaina』。たむらぱんとしての活動と平行し、クリエイター田村歩美としても様々なジャンルやフィールドで活動。ロッテ「Fit's」のCMの歌唱、松平健の最新シングル「マツケンカレー」の作詞、アイドルグループbump.y、私立恵比寿中学への詞曲提供など、多岐にわたる活動で多才ぶりを発揮している。

プロフィール

本村耕平

1977年大阪府出身。オレゴン州立 CHEMEKETA COLLEGE, VISUAL COMMUNICATIONS 卒業。2010年、東京ブルーワーカーズを立ち上げる。企画、商品開発、デザインから店舗ディレクションまでを手がける。ADC賞、読売広告賞、日経広告賞、毎日広告デザイン賞、広告電通賞を受賞。

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