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人生との楽しい付き合い方 宮内優里×Ametsub対談

人生との楽しい付き合い方 宮内優里×Ametsub対談

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:木下夕希

小山田圭吾の参加も話題の『トーンアフタートーン』を発表した宮内優里と、坂本龍一が年間ベストディスクに選出したことでも話題を呼んだ『The Nothings of The North』以来となるサード『All is Silence』を発表したAmetsub。新作が同日にリリースされたこの2人、どちらも「エレクトロニカ」というジャンルで紹介されることが多いものの、実際の音楽性は対極と言っていいほどの差がある。また、J-POPを聴いて育った宮内に対し、小さい頃からクラシック、ジャズ、テクノなどに親しんできたAmetsubというバックグラウンドの違いもあるし、アルバムのジャケットにまで顔出しをする宮内と、アー写は一切公開していないAmetsubという違いもある。この2人がそれでも近い関係を保っていることは、とても「エレクトロニカ」というジャンルのゆるい縛りのせいだけだとは思えない。宮内の呼びかけで実現したこの対談は、そんな対極なはずの2人に通底するものがはっきりと浮かび上がる、実に有意義な対談となった。

自分は生ぬるい音楽をやってると思ってるんで、Ametsubくんは僕の音楽嫌いだろうなって思ってて(笑)。(宮内)

―まずは、お2人が知り合ったきっかけから教えてください。

宮内:2008年の頭に行われた『Last Day of Winter』っていうイベントでした。渋谷O-nestの上下を使った(O-nestにはライブスペースとラウンジスペースの2フロアがある)、かなり出演者の多いイベントだったんですけど、それに僕もAmetsubくんも出てて。でも、どっちも「エレクトロニカ」とは言いつつ、結構真逆のところにいたんですよね。

Ametsub:レーベルのイメージがでかかったと思うんです。僕がリリースをしていたPROGRESSIVE FOrMって硬派なイメージが強くて、優里くんのRALLYEはまたちょっと違う雰囲気だったから。そこがミックスされていたっていう意味で、『Last Day of Winter』って当時のエレクトロニカシーンの流れとしては革新的なイベントで、あのイベントがなければ出会うこともなかったっていうか。

宮内:…すっげえキチンとしゃべりますね、Ametsubくん(笑)。

Ametsub:実はすごい緊張してます(笑)。

―(笑)。では、そんなお2人がどうやって接近して行ったのでしょう?

Ametsub:その後、また別のイベントでも共演したんです。

宮内優里
宮内優里

宮内:セッションもしたよね? あとausくんと僕がデビュー当時から仲良くて、Ametsubくんもausくんと仲良かったんですよ。ausくんって硬派な電子音楽もやれば、アコースティックもやって、音楽的にちょうど2人(宮内とAmetsub)の間らへんなんです。みんな同い年で、去年は3人で震災の復興支援のコンピを作ったりもして。…でも、自分は生ぬるい音楽をやってると思ってるんで、Ametsubくんは僕の音楽嫌いだろうなって思ってて(笑)。


Ametsub:そんなことないですよ。音楽家としてそれぞれ違いはあるけど、僕自身はホントに色んな音楽を聴くし、優里くんと初めて音源を交換したときも、「あ、こういうのもアリだな」って思って。

宮内:あ、ホントに? 言ってよ!

Ametsub:僕って人と違うものを作りたいっていうのが根本にあって、優里くん以外にも「俺の音楽嫌いでしょ?」って言われるんですけど、単純に人と違う路線を行きたいっていうのを貫いてるだけなんですよ。

宮内:なるほどね。今日の対談ホントやってよかった、これを聞けただけでも(笑)。

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リリース情報

宮内優里<br>
『トーンアフタートーン』
宮内優里
『トーンアフタートーン』

2012年6月6日発売
価格:2,100円(税込)
RYECD-130

1. toaf_
2. digo_
3. fida_
4. yef_
5. kano_
6. ceof_
7. reioa_
8. wiove_

Ametsub<br>
『All is Silence』
Ametsub
『All is Silence』

2012年6月6日発売
価格:2,310円(税込)
N66CD003

1. Utmost Point
2. Rufouslow
3. Blotted Out
4. Precipice Drive
5. Lucent
6. Vestige For Wind Day
7. Key
8. Dimmur
9. Sun Of Madrid
10. Over 6633
11. Muffled Blue
12. Cloudsfall

CINRA.STOREで取扱中の商品

宮内優里<br>
『トーンアフタートーン』[MP3]
宮内優里
『トーンアフタートーン』[MP3]

価格:1,200円(税込)
小山田圭吾も参加、きめ細やかなポップ・トロニカ!

プロフィール

宮内優里

音楽家。1983年生まれ。これまでに5作品のアルバムをRallye Labelよりリリース。今年6月発売の最新作『トーンアフタートーン』ではゲストプレイヤーにCorneliusこと小山田圭吾が全面参加。エンジニアには神田朋樹を迎えている。ライブではアコースティックギターや打楽器を中心に様々な楽器の音をその場でサンプリングし、たった一人で演奏する”音の実験室”ともいうべき空間を表現する。

Ametsub

2009年にリリースした作品は幅広いリスナーから大きな評価を得て、坂本龍一「2009年のベストディスク」にも選ばれるなど、現在のシーンに揺るぎない独特の地位を決定付けた。SonarSoundなどの大型フェスにも出演し、アイスランドではYagyaやRuxpinと共演。Clammbonのリミックスも手掛け、昨年春にはスペインのLEV Festivalに招聘され、Apparat、Johann Johannson、SBTRKTらと共演。後日、ベストアクトと称され、大きな衝撃を残す。

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