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バンドがお客さんを求める気持ち cinema staffインタビュー

バンドがお客さんを求める気持ち cinema staffインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
2012/09/07

ダイブせずにはいられないっていう気持ちの高揚ですよね。お客さんがオーってなって、その人たちと一緒になりたいっていう。(辻)

―10月からはメジャーデビュー後初の全国ワンマンツアーがあって、ファイナルは11月9日のリキッドルームなわけですけど、まずは7月のリキッドルームの感想から聞かせてください。飯田くんはトラブル(ギターアンプから音が出なくなった)もあって悔しい思いをしたと思うけど、でも手応えもあったんじゃない?

飯田:私のトラブルのせいでいろいろ皆様にご迷惑をおかけしまして……。

久野:謝罪会見じゃないんだから(笑)。

飯田:『望郷』というツアータイトルで2本やって、そのときにしかできないライブをするっていうのは表現できたと思います。リキッドは最初に考えてたやり方とはだいぶ変わってしまったんですけど……それによってお客さんにシネマの人となりを知ってもらえたところもあるだろうし、よかったのかなって。

久野:あんなにデカめのトラブルがあったけど、終わった後にあんまり「あーあ」ってなんなかったんですよ。それは成長したのかなって。

飯田:ああいうことがあると、テンション下がって演奏できないっていうよりも、盛り返そうと思って空回りしちゃうんですよね。でも落ち着いてできたのは、ワンマンでお客さんが温かかったってこともあるんですけど、音が鳴りさえすればちゃんと伝えられるっていう自信があったからかなって。

cinema staff 撮影:橋本塁
撮影:橋本塁

―うん、トラブルの後、ライブの後半はすごくよかったと思います。

飯田:トラブルの後の2曲はアンプを使わずにラインでやってて、自分の音が全く聴こえてなかったんですよ。その後アンプに戻しても気が気じゃなかったんですけど、何とかもってくれました。

―何にしろ、11月のリキッドはリベンジの機会になりますよね。改めて、今シネマとして「こういうライブをしたい」っていう目標があれば教えてください。

三島:お客さんに歌ってほしいって思うようになりました。先月PENFOLDの再来日に行って、その2週間後にフジファブリックのライブに行ったんですね。PENFOLDなんてキャパ200ぐらいのところで、再結成でおっさんのライブだし、いわゆるアンダーグラウンドのバンドなのに、ライブで大合唱が起きてて、それにものすごく感動したんです。その後フジファブリックのライブを見て「同じ現象なんだな」って思ったんですよ。「いいメロディーを歌いに来てるんじゃん」って、再発見したというか、こういうことを俺らもやりたいなって。

―そのためには何が必要だと思いますか?

三島:グッドメロディーは当然必要なんですけど、自分たちの音楽がその人の音楽になって、「自分が歌う」っていう気持ちになれればいいなって思うんです。一緒に歌わずにはいられない、平たい言い方をしたら「共有」ですけど、もっとそうなりたいなって。

―そういう意味では、結果的にしろ今の自分をそのままさらけ出した『into the green』であり、『SALVAGE YOU』っていうのはすごく意味のある作品ですよね。自分の気持ちをそのまま出すことで、それがお客さんの気持ちにも成り得る、まさに「共有」を生むっていう。

三島:「それがライブじゃん、当たり前じゃん」って言われたらそうなんですけど、それを再確認したんですよね。全く意識してこなかったわけじゃないですけど、それよりも演奏のキメとか、他の部分に着目することの方が多くて、そういう意識に変わったのも去年1年あったおかげかなって思います。

―飯田くんも最初に「もっとつながりたい、伝えたい」っていうことを言ってて、まさに今三島くんが言ってくれたことと通じていますね。

飯田:僕が言おうと思ってたのも、「それがライブじゃん」ってことなんですよね(笑)。作った音源をただ発表する場じゃないし、見れて良かっただけで終わらせたくない。同じ人がまた見に来たときに、曲が同じでも、そのとき出来ることを精一杯……それがライブなんですよね。

久野:最近僕も辻くんが客席にダイブする気持ちがすごいわかって、あれもお客さんとの共有なんですよね。昔はパフォーマンスでやってるのかなって思ってたけど、最近は飛び込みたくなる気持ちがすごくわかって。

三島:飛び込み過ぎですけどね、最近(笑)。

―辻くんはあのときどういう精神状態なの?

:飛び込まずにはいられないっていう気持ちの高揚ですよね。お客さんがオーってなって、その人たちと一緒になりたいっていう。

久野:その気持ちがすごくわかるんです(笑)。

―ダイブで客席に飛び込むぐらいのフィジカルな、ダイレクトなつながりっていうのを、みんなで歌うことで感じられるようなライブができたら最高ですね。

飯田:すごい、上手いことまとめてくれた(笑)。

三島:そうですね、それが理想ですね。

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イベント情報

『「SALVAGE YOU」release tour 「夜は短し歩けよ辻」』

2012年10月5日(金)
会場:北海道 札幌COLONY

2012年10月7日(日)
会場:宮城県 仙台MACANA

2012年10月8日(月・祝)
会場:岩手県 盛岡CLUB CHANGE

2012年10月12日(金)
会場:新潟県 新潟 CLUB RIVERST

2012年10月17日(水)
会場:福岡県 福岡 DRUM SON

2012年10月19日(金)
会場:香川県 高松DIME

2012年10月20日(土)
会場:広島県 広島 ナミキジャンクション

2012年11月6日(火)
会場:大阪府 心斎橋 JANUS

2012年11月7日(水)
会場:愛知県 名古屋CLUB QUATTRO

2012年11月9日(金)
会場:東京都 恵比寿 LIQUIDROOM

リリース情報

cinema staff<br>
『SALVAGE YOU』
cinema staff
『SALVAGE YOU』

2012年9月5日発売
価格:1,800円(税込)
PCCA-03652

1. 奇跡
2. WARP
3. さよなら、メルツ
4. her method
5. warszawa
6. 小説家
7. salvage me

プロフィール

cinema staff

2003年、辻 友貴、飯田瑞規、三島想平が前身バンドを結成。2006年7月に久野洋平が加入し、現在の編成となる。愛知・岐阜県のライブハウスを中心に活動を開始し、2008年に残響recordより1st mini album『document』をリリース。現在までに3枚のミニアルバムと1枚のフルアルバムとシングルをリリースし、2012年6月に満を持して1st E.P.『into the green』でメジャーデビューを果たす。

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