特集 PR

ナチュラルの裏に苦労あり!? bomi×伊藤ガビン対談

ナチュラルの裏に苦労あり!? bomi×伊藤ガビン対談

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人

お金をかけたからって、必ずしもよくなるわけじゃないっていうか、自分たちのアイデア次第で何とでもなるっていうのが発想の根幹にあるものが好きですね。(bomi)

―ホナガさんの振付に関してはどんな話をされたんですか?

伊藤:僕が彼女の振付に対して言ったのは、意味的な部分ですね。例えば、最後の<昼の星達も輝いてるよ>っていう歌詞のところはポイントになる部分だったので、どアタマから全然動かないようにして強調したりとか。そういうやり取りは結構してて、夜中に2時間ぐらい電話で話したり、一個一個のシーンについて話しましたね。

bomi:ホナガさんはめちゃくちゃ一生懸命な人っていうか、「視線はこっちの方がいいかも」とか、踊り以外の動きも全シーン見ててくれたから、それはすごいなって。

伊藤:証明写真のところの足の動きとかも、一個一個全部やってくれたしね。

bomi:あの証明写真のところが意外と大変で、普通に駐車場にある撮影ボックスを使ったんですけど、意外と車の出入りが多くて、車が入ってくるたびに、「カット!」って感じで(笑)。

伊藤:あと普通の人が証明写真撮りに来ちゃって(笑)、1回照明をばらしたりもしてて、あそこで時間食ったよね。

―実際のミュージックビデオの中のシーンとしては短いけど、そういうところで時間がかかってるものなんですね。

伊藤:だって、一個一個写真が出てくるのも待って撮ってるわけだからね。

bomi:あれ見ました? 左に書いてある住所とかが全部ボストーク(伊藤ガビンの会社)に変わってるんです。

―ああ、あそこ絶対何か仕掛けあるだろうなあと思いつつ、見逃してました(笑)。後半部分のセットはどういうイメージだったんですか?

伊藤:エスカレートしていく自撮りっていう設定がベーシックにあるから、ホントに手作りで、いろんなものが見切れちゃってる状態でやろうっていうことで、うちの会社で全部作ったんです。ミラーボールも、一個一個貼っていって。

bomi:あれ、大変なんですよ。去年のワンマンのときに1回作ったんですけど、そのときはもっとベタベタになっちゃって、ボンドで指紋とか全部ついちゃってたから、今回は「きれいに作ってるなあ」って思って。

―その手作り感って、「bomiらしさ」になってますよね。去年のワンマンを見たときも、楽曲やパフォーマンスはもちろんですけど、なにより「私はこれをやりたいからやってるんだ」っていう、そういう気持ちがすごく伝わってきたのがよくて。

bomi:やりたいことはすごくたくさんあって、でも、自分の状況とか、予算とか、いろんな制約がある中で「今できる最高がこれ!」っていう、それでしかないんだけど(笑)。普通に全部外注したら予算が足りないから、自分で作れるところは作っちゃえっていう考え方なんです。「グイグイ行く」っていうのは、それなのかも(笑)。

伊藤:あのフラッグなんて、ジャケットにもミュージックビデオにも使われてるしね。

bomi

bomi:ああいう使えそうな小物はどこに行っても探しちゃいますね。海外のミュージックビデオを見てても、かっこいいことやってる人ってわりとDIYだったりして、そこがいいなって思う。お金をかけたからって、必ずしもよくなるわけじゃないっていうか、自分たちのアイデア次第で何とでもなるっていうのが発想の根幹にあるものが好きですね。

PV収録時の撮影風景(カメラマン:後藤武浩)
PV収録時の撮影風景(カメラマン:後藤武浩)

bomiちゃんは悩んだり迷ったりするところもそのまんま出してくるっていうか、見える形で出してくるのが新鮮で、だけど、そのまま悩んでへこたれちゃうことはない。(伊藤)

―今回のミュージックビデオに対する周りの評判っていかがですか?

bomi:私の素に近いからなのか、すごい評判がよくて、瑞々しい……そうですよ(笑)。

―(笑)。すっぴんになること自体に、抵抗とかはなかったんですか?

bomi:普段からほぼすっぴんって感じだし、別に抵抗はなかったです。曲自体、「シンプルになりたい」っていうモードから生まれたものだったから、そういう質感にしたいっていうのはすごいあって、最初は白Tシャツにジーパンで撮りたいって言ったんですけど、それはスタイリストさんに全力で止められました(笑)。

―ガビンさんは、いわゆるミュージックビデオっていうのはほぼ経験がなかったとのことでしたが、作ってみてどんな感想をお持ちですか?

伊藤:今回撮る直前に、いわゆる「ザ・ミュージックビデオ」を撮ってる人に話を聞きたいと思って、清水康彦君と話をしたら、「大丈夫っすよ!」って勇気づけられたんですけど(笑)、ビデオが公開になった直後に清水君から電話が来て、「バッチリっすよ!」って20分くらい激褒めされました(笑)。いわゆるミュージックビデオの職業ディレクターが撮れない感じになってて、でも奇をてらわずに、グッとこらえて普通に可愛く撮ってるのがいいみたいなことを、僕仕事に遅刻しそうなタイミングだったんですけど、全然電話切らずに熱く語られて(笑)、でもそれでホッとしたところはあったかな。

―ダンサーではないbomiさんが踊ってたり、ミュージックビデオの監督ではないガビンさんが監督をやっていたり、専門じゃないことをやってるからこその面白さや新鮮さっていうのも、このミュージックビデオには詰まってるんじゃないかと思います。

伊藤:いやあ、でも結構ヒリヒリしましたよ。いすちゃんからは「もう実写撮らないでください」って言われたし(笑)。ひさびさにクタクタになりましたね。

bomi:朝5時から始めて、終わったのが夜の11時くらいでしたもんね。

左から:bomi、伊藤ガビン

―お疲れさまでした(笑)。でも、その分bomiさんのナチュラルな部分がしっかり出た作品になってると思います。では最後に、あえてベタな質問をひとつ。“ビューティフォー”というタイトルに合わせて、今回の制作で見えた、お互いの「ビューティフォー」なところを教えていただけますか?

bomi:えー! なんですかそれ! 恥ずかしくないですか!?

―まあ、せっかくなので(笑)。ガビンさん、いかがですか?

伊藤:bomiちゃんはグイグイ行くって言いましたけど、悩んだり迷ったりするところもそのまんま出してくるっていうか、見える形で出してくるのが新鮮で、だけど、そのまま悩んでへこたれちゃうことはないので、そこじゃないですかね。それはビデオにも反映されてると思うし、今回のアルバム全体そういう感じがするんです。

―ではbomiさん、いかがですか?

bomi:ガビンさんはひょうきんでのほほんとしてる感じに見えるんですけど、やっぱりパッていう一言だったり、CCに入ってる「いや、それはこうだと思います」っていうのがすごく鋭いなっていうのがあって、そういう視点の人がいてくれるのは、すごく助かりました……これ、ビューティフォーなのかな? 難しい!!(笑)

Page 3
前へ

イベント情報

bomi
『ワンダフォーに踊れ2013』

2013年7月14日(日)OPEN 17:00 / START 18:00
会場:東京都 代官山 UNIT

2013年7月17日(水)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:愛知県 名古屋 ell.SIZE

2013年7月19日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:大阪府 Music Club JANUS

料金:全公演 2,500円(ドリンク別)

リリース情報

bomi<br>
『ビューティフォー EP』(CD)
bomi
『ビューティフォー EP』(CD)

2013年7月3日発売
価格:1,575円(税込)
COCP-38021

1. イチゴのタルト
2. Midnight Station
3. ビューティフォー
4. 歌え!猿のミリンダ
5. CARNIVAL

プロフィール

bomi(ぼーみ)

てんぱり微炭酸ガール。2011年、始動。タワーレコード限定ミニアルバムを2枚リリース。80'sテイストのサウンドに乗る遊び心のあるリリックが化学反応を起こし、耳の早いユーザーの間でざわざわする。2012年6月、ミニアルバム「キーゼルバッファ」でメジャーデビュー。バンド形態で、何でもありのハッピー&生命力溢れる変幻自在のライブパフォーマンスに、中毒者急増中。10月24日には1stフルアルバム「メニー・ア・マール」をリリース。11月23日には初のワンマンライブを代官山UNITで成功させた。2013年もとどまることを知らない“次世代ロックガール” bómiから目が離せない。

伊藤ガビン(いとう がびん)

編集者。雑誌『ログイン』の編集を経て、ボストーク株式会社を設立。ゲーム「パラッパラッパー」などのシナリオのほか、書籍やWebサイトの企画制作に数多く携わる。デザインユニットNNNNYのメンバーでもあり、読み物サイト「モダンファート」の編集ディレクションもしている。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

BIM“Wink”

BIMの新作『NOT BUSY』より“Wink”の映像が公開。ゆるめに結んだネクタイは軽妙洒脱でも、背伸びはしない。どこか冴えない繰り返しのなかで<だって俺らの本番はきっとこれから>と、吹っ切れなさもそのままラップして次へ。BIMの現在進行形のかっこよさと人懐っこさがトレースされたようなGIFアニメが最高にチャーミング。(山元)

  1. ルパン三世・大野雄二が語る物作りの流儀「マンネリを恐れるな」 1

    ルパン三世・大野雄二が語る物作りの流儀「マンネリを恐れるな」

  2. 実写『浦安鉄筋家族』に水野美紀、岸井ゆきの、本多力、斎藤汰鷹、坂田利夫 2

    実写『浦安鉄筋家族』に水野美紀、岸井ゆきの、本多力、斎藤汰鷹、坂田利夫

  3. 賀来賢人が新川優愛に「バスドン」&岡田准一も修学旅行満喫 SoftBank新CM 3

    賀来賢人が新川優愛に「バスドン」&岡田准一も修学旅行満喫 SoftBank新CM

  4. Eveが『Smile』で果たした変化と独白。クロスレビューで探る 4

    Eveが『Smile』で果たした変化と独白。クロスレビューで探る

  5. 『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』が問いただす我々の歪んだ自意識 5

    『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』が問いただす我々の歪んだ自意識

  6. 妻夫木聡が「クルマ目線」で新型FITの気持ちを語る新CM 曲は奥田民生 6

    妻夫木聡が「クルマ目線」で新型FITの気持ちを語る新CM 曲は奥田民生

  7. モネら印象派の作品世界に「没入」 体験型展『Immersive Museum』4月開催 7

    モネら印象派の作品世界に「没入」 体験型展『Immersive Museum』4月開催

  8. 映画『Red』に岩井俊二、山下敦弘、あがた森魚、宇垣美里らがコメント 8

    映画『Red』に岩井俊二、山下敦弘、あがた森魚、宇垣美里らがコメント

  9. ビリー・アイリッシュ『007』主題歌“No Time To Die”音源公開&新予告編 9

    ビリー・アイリッシュ『007』主題歌“No Time To Die”音源公開&新予告編

  10. 椿昇×松倉早星 反逆のアートフェアが描こうとする京都の未来図 10

    椿昇×松倉早星 反逆のアートフェアが描こうとする京都の未来図