特集 PR

永原真夏(SEBASTIAN X)×鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)対談

永原真夏(SEBASTIAN X)×鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)対談

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人

SEBASTIAN Xの永原真夏にとって、フラワーカンパニーズの鈴木圭介は長年憧れの存在だった。僕はこれまで何度も永原に取材をさせてもらってきたが、影響を受けたミュージシャンとして最も頻繁に名前が挙がったのが、鈴木圭介の名前だったことは間違いない。永原がコンプレックスも含めて自らを受け入れたSEBASTIAN Xのニューアルバム『POWER OF NOISE』のリリースにあたって、今こそこの二人の対談を行ってみてはどうか? そんなアイデアから、今回の対談は実現に至った。

もう少し詳しく書くと、永原は「パワフル」や「元気」といった自らのパブリックイメージ、一面的な見られ方に対して、ちょっとした抵抗を持っていたのだという。しかし、今回のアルバムではそれが自分の長所であることを受け入れ、アルバムタイトルに「POWER」という言葉をあえて入れたというわけだ。鈴木にしても、やはりパブリックイメージとしては「パワフル」や「元気」が当てはまるだろう。しかし、普段の鈴木は決してそういったキャラクターではなく、むしろ正反対。おそらく、永原が鈴木に惹かれていたポイントも、そこだろう。今回の対談に際して永原は「フラカンに対してはずっとファンでいようと思っていたので、対談するなんて思ってもいなかった」と語っている。これはつまり、永原にとって鈴木は憧れであり、影響源であるのに加え、映し鏡のような存在だったからこそ、実際に話をするのはちょっと怖い。そういう複雑な心境だったのではないかと思う。

とはいえ、実際に話をしてみれば、そんな二人が引き合わないはずがない。「バンドを続けること」を話の主軸に、中身のある対話が長時間にわたって繰り広げられた。「緊張してしゃべれないかもしれないと思ったけど、全然大丈夫だった。やっぱり間違ってなかった」という対談後の永原の言葉が、非常に印象的だった。

バンドマンっぽくないし、歌がすごくて、「これでよく俺のファンとか……マジかよ?」って思いましたもん。(鈴木)

鈴木:フレッシュないい匂いがする……さっきまでうちのメンバーだけだったから(笑)。ええと、一緒にやったのっていつだっけ?

永原:一昨年の札幌moleです。あと、去年の『木曽鼓動』にも出られてましたよね? 何度も圭介さんを目撃したんですけど……。

鈴木:あれ? 会ったっけ?

永原:いえ、私は木の陰に隠れました(笑)。

―圭介さんには近寄れない?

永原:いや、なんか……隠れちゃうんです(笑)。

―今日は対談なので、隠れずにお願いします(笑)。圭介さんは、初めてSEBASTIAN Xを見たとき、どんな印象でしたか?

鈴木:ホントの話、度肝抜かれました。なんかね、妖精みたいな感じっていうか……コロポックルって言ったら例え悪いか(笑)。バンドマンっぽくないし、歌がすごくて、「これでよく俺のファンとか……マジかよ?」って思いましたもん。男のバンドマンで「好きでした」って言ってくれる人は、大体検討つくんですよ。「思いのたけを歌ってます」みたいな感じの人がやっぱり多いから。もちろんそれはそれでいいんですけど、(SEBASTIAN Xは)全然自分の範囲内じゃないんですよ。「どこでどういう影響?」と思って、メンバーとも「めちゃくちゃすごかったね。でも、俺らの要素入ってないよね?」って(笑)。

※8月14日リリースになる2ndアルバム『POWER OF NOISE』より

―実際、真夏ちゃんはいつ頃からフラカンのファンだったんですか?

永原:私が初めて買ったCDがフラカンの『BELLBOTTOM JACK』で、小学6年生か中学1年生とか。スペシャでMVが流れて、すごい感動して、すぐにメモして、次の日に地元のCDショップに買いに行きました。ただ、その後私ちょっとヒップホップに行っちゃうんですけど、高校に入ってからフラカンのベスト盤を買って、「やっぱ最高だ!」と思ってすぐにライブを見に行って、そこから節目のライブみたいなやつは大体行ってます。

永原真夏(SEBASTIAN X)
永原真夏(SEBASTIAN X)

鈴木:僕らがメジャーとの契約切れた後ってことだね。

永原:そうですね(笑)。

―『BELLBOTTOM JACK』は当時メジャーからの最後のシングルだったわけですが、その頃のバンドはどんな状況だったんですか?

鈴木:落ちてきてるのわかってたし、もうやけくそでした。当時はグランジの終わりかけで、日本はちょっと轟音ブームになってて、とにかくでかい音出したもん勝ちみたいな。だからみんなフルテンで、ライブ終わったら耳鳴りしてるみたいな時期だったんですよ。僕ら当時は女の人のお客さんが多くて、男のお客さんが欲しかったから、「じゃあ、俺たちも音でかくすりゃあいんじゃねえ?」って、全員フルテンで、絶叫するみたいな、半ばやけくそですよね。

鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)
鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)

永原:前に竹安さん(フラカンのギタリスト)にご挨拶する機会があって、「初めて買ったCDはフラカンの「『BELLBOTTOM JACK』です」って伝えたら、「何でよりによってあれ買うの?」って言われました(笑)。

鈴木:うん、もうちょっと前のキラキラしてたときならわかるけど、『BELLBOTTOM JACK』のときはすでに30歳手前で、やさぐれてたからね(笑)。しかも、男のお客さんが欲しくてああいう曲を作って、若い女の子に響いたっていうのはちょっと意外ですよね。MVだってすごく安く仕上げて、普段使ってる梅が丘のボロボロのスタジオで、知り合いのカメラマンに頼んで、1カメで撮ったやつそのままみたいな、そんなMVだったし。

永原:でも、MVも目立ってたんですよ。私が見たのはスポットみたいなやつで、ホントに30秒とか、サビがバーッて流れるやつだったんですけど、一瞬で入ってきました。

―その生々しさが響いたのかもしれないですね。まだ当時は音楽業界も調子よくて、お金かかったMVも多い中、逆に新鮮だったのかなって。

永原:そうだと思います。触れ合ったことのない質感だったので。それで<心臓の音が 聞こえたら それが全てだ>っていう言葉がストレートに飛び込んできたんですよね。

Page 1
次へ

イベント情報

『SEBASTIAN X「POWER OF NOISE」リリースツアー』

2013年8月24日(土)OPEN 17:30 / START 18:30
会場:東京都 吉祥寺 WARP
出演:SEBASTIAN X
※チケットは完売

2013年9月14日(土)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:北海道 札幌COLONY
出演:
SEBASTIAN X
うみのて
本棚のモヨコ
オトノエ
料金:前売2,500円

2013年9月20日(金)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:香川県 高松 DIME
出演:
SEBASTIAN X
THEラブ人間
ユナイテッドモンモンサン
and more
料金:前売2,500円

2013年9月27日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:広島県 広島 4.14
出演:
SEBASTIAN X
パスピエ
SuiseiNoboAz
ガール椿
料金:前売2,500円

2013年9月28日(土)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:岡山県 岡山 PEPPERLAND
出演:
SEBASTIAN X
パスピエ
うみのて
SuiseiNoboAz
料金:前売2,500円

2013年9月29日(日)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:鳥取県 米子 AZTiC laughs
出演:
SEBASTIAN X
キュウソネコカミ
うみのて
森山らきあ
BIBA FREE
料金:前売2,500円

2013年10月4日(金)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:新潟県 新潟 GOLDEN PIGS
出演:
SEBASTIAN X
きのこ帝国
パスピエ
and more
料金:前売2,500円

2013年10月5日(土)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:茨城県 水戸 SONIC
出演:
SEBASTIAN X
チーナ
チャラン・ポ・ランタン
POCALIS
料金:前売2,500円

2013年10月26日(土)OPEN 17:30 / START 18:30
会場:福岡県 福岡 Graf
出演:SEBASTIAN X(ワンマン)
料金:前売2,800円

2013年11月9日(土)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:宮城県 仙台 PARK SQUARE
出演:SEBASTIAN X(ワンマン)
料金:前売2,800円

2013年11月16日(土)OPEN 17:30 / START 18:30
会場:愛知県 名古屋 APOLLO THEATER
出演:SEBASTIAN X(ワンマン)
料金:前売2,800円

2013年11月17日(日)OPEN 17:00 / START 18:00
会場:大阪府 梅田 Shangri-La
出演:SEBASTIAN X(ワンマン)
料金:前売2,800円

2013年11月22日(金)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京都 恵比寿 LIQUIDROOM
出演:SEBASTIAN X(ワンマン)
料金:前売3,000円

※ワンマンライブ5公演のチケットは9月7日一般発売スタート

フラワーカンパニーズワンマンツアー
『上京20才まえ』

2013年10月23日(水)OPEN 18:15 / START 19:00
会場:大阪府 umeda AKASO

2013年10月30日(水)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京都 恵比寿 LIQUID ROOM

2013年11月9日(土)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:福岡県 BEAT STATION

2013年11月10日(日)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:熊本県 Django

2013年11月15日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:新潟県 CLUB RIVERST

2013年11月23日(土)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:北海道 PENNY LANE 24

2013年12月1日(日)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:岩手県 盛岡Club Change WAVE

2013年12月14日(土)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:京都府 磔磔

2013年12月15日(日)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:京都府 磔磔

2014年1月18日(土)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:宮城県 darwin

2014年1月19日(日)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:宮城県 darwin

料金:各公演 3,800円

『フラワーカンパニーズpresents「DRAGON DELUXE 2013」』

2013年9月21日(土)OPEN 17:00 / START 18:00
会場:愛知県 名古屋DIAMOND HALL
出演:
フラワーカンパニーズ
Theピーズ
クリープハイプ
料金:3,800円

リリース情報

SEBASTIAN X<br>
『POWER OF NOISE』(CD)
SEBASTIAN X
『POWER OF NOISE』(CD)

2013年8月14日発売
価格:2,300円(税込)
WRCA-01

1. POWER OF VITAL
2. DNA
3. ヒバリオペラ(ALBUM ver.)
4. 三日月ピクニック
5. サマー・ハネムーン・ビート
6. MY GIRL(姫君へ捧ぐ)
7. 光 / 男 / カメラ
8. サマタイム・キル
9. つきぬけて(ALBUM ver.)
10. MIC DISCOVERY

フラワーカンパニーズ<br>
『夜空の太陽』初回盤(CD+DVD)
フラワーカンパニーズ
『夜空の太陽』初回盤(CD+DVD)

2013年8月28日発売
価格:1,575円(税込)
AICL-2516/2517

[DISC1]
1. 夜空の太陽
2. アンテな
3. 失格(2013Mix ver.)
4. 夜空の太陽-TV edit-
[DVD収録内容]
・「ハッピーエンド」ツアー追加公演東京日比谷野外大音楽堂ライブ<「深夜高速」含む>映像ダイジェスト(2013.04.21 at東京日比谷野外大音楽堂)

プロフィール

SEBASTIAN X(せばすちゃん えっくす)

2008年2月結成の男女4人組。2009年11月6日に初の全国流通盤となる『ワンダフル・ワールド』をリリース。その後も2010年8月に2nd Mini Album『僕らのファンタジー』、2011年10月、1st Full Album『FUTURES』、2012年7月、3rd Mini Album『ひなぎくと怪獣』とコンスタントにリリースを続ける。 独特の切り口と文学性が魅力のVo.永原真夏の歌詞と、ギターレスとは思えないパワフルだけど愛らしい楽曲の世界観が話題に。ライブパフォーマンスとキャッチーなキャラクターも相俟って、シーンでも一際目立ちまくっている存在になっている。そして、2013年4月に初のシングル『ヒバリオペラ』、そして同年8月、フルアルバムとしては2年ぶりとなる『POWER OF NOISE』をリリース。

フラワーカンパニーズ

名古屋が生んだ“日本一のライブバンド”フラワーカンパニーズ。通称フラカン。Vocal:鈴木圭介、Bass:グレートマエカワ、Guitar:竹安堅一、Drums:ミスター小西の4人組。1989年、地元の同級生によって結成され、95年メジャーデビュー。2001年メジャーを離れ、自らのレーベル「TRASH RECORDS」を立ち上げインディーズで活動。2008年11月、12枚目のアルバム「たましいによろしく」を7年8ヵ月振りにメジャーよりリリース。以降、コンスタントにライブとリリースを重ね、2012年10月03日、通算14枚目となるアルバム「ハッピー エンド」をリリース。来年2014年4月23日で「メンバーチェンジ&活動休止一切なし」4人揃って結成25周年を迎える。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

PUNPEE“タイムマシーンにのって”

あのPUNPEEがまたやった!!! 昨年発売のアルバム『MODERN TIMES』から初のMVとなる“タイムマシーンにのって”が公開。1度見ただけでも存分に楽しめる作品だけれど、この情報量の多さ。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を思わせる時計台のロゴがSEIKOならぬSAYHOになっていたり、車体に『AKIRA』の成田山ステッカーが貼られていたり……ピザなど頼んで細部まで何時間も見ていたい。(井戸沼)

  1. 坂元裕二に密着、NHK『プロフェッショナル』 高橋一生、満島ひかりも出演 1

    坂元裕二に密着、NHK『プロフェッショナル』 高橋一生、満島ひかりも出演

  2. 松尾スズキが描く劇団員&音声ガイドに星野源、阿部サダヲら 『30祭』続報 2

    松尾スズキが描く劇団員&音声ガイドに星野源、阿部サダヲら 『30祭』続報

  3. 磯部涼×細倉真弓『川崎ミッドソウル』 アフター『ルポ 川崎』 3

    磯部涼×細倉真弓『川崎ミッドソウル』 アフター『ルポ 川崎』

  4. 門脇麦、成田凌らが「青春炸裂」 岡崎京子原作『チワワちゃん』場面写真 4

    門脇麦、成田凌らが「青春炸裂」 岡崎京子原作『チワワちゃん』場面写真

  5. 尾崎世界観が岡本太郎を想う。『岡本太郎と「今日の芸術」』展 5

    尾崎世界観が岡本太郎を想う。『岡本太郎と「今日の芸術」』展

  6. 実写ドラマ『I”s』、ヒロイン・伊織役は白石聖 12月から放送開始 6

    実写ドラマ『I”s』、ヒロイン・伊織役は白石聖 12月から放送開始

  7. 渋谷の取り壊し前のビルでアート企画 R・マッギンレー、坂本龍一ら30組超 7

    渋谷の取り壊し前のビルでアート企画 R・マッギンレー、坂本龍一ら30組超

  8. 『A子さんの恋人』近藤聡乃インタビュー 活動拠点のNYで聞く 8

    『A子さんの恋人』近藤聡乃インタビュー 活動拠点のNYで聞く

  9. 杏、岡崎体育、古田新太、東郷かおる子がQUEENを語る NHK『SONGS』 9

    杏、岡崎体育、古田新太、東郷かおる子がQUEENを語る NHK『SONGS』

  10. 麻生久美子VS中村倫也 根本宗子の舞台『クラッシャー女中』で初共演 10

    麻生久美子VS中村倫也 根本宗子の舞台『クラッシャー女中』で初共演