特集 PR

自分を救った言葉との出会い IVORY7 CHORDインタビュー

自分を救った言葉との出会い IVORY7 CHORDインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
2013/09/11
  • 0
  • 16

ミニアルバム『Synesthesia』を発表したばかりのIVORY7 CHORDのこれまでの歩みは、決して順風満帆だったわけではない。2009年、インディーズシーンで人気を誇っていたWRONG SCALEが10年にわたる活動に終止符を打ち、そのメンバーだった野田剛史と大西俊也を中心にスタートしたIVORY7 CHORD(当時はivory7 chord)。自主レーベルでの活動を選択し、2010年には早くも最初のアルバム『leaves』を発表するも、その後に野田が脱退を表明。代わりに入ったメンバーも翌年には脱退するなど、なかなかラインナップが定着しない時期が続いたが、それでもバンドは歩みを止めず、2012年には現所属レーベルであるmagnifiqueから、2枚目のアルバム『Pentagram』を発表した。バンド名を大文字表記に変更し、新たなスタートを切ったものの、自主で培ってきた自らの方法論と、会社の方法論をすり合わせ、最善のやり方を見つけるまでには、やはり苦労も多かったようだ。

それから1年と4か月、IVORY7 CHORDとしては最長のブランクを経て、『Synesthesia』は完成した。今回の制作でも、ギターの三谷和弘が活動を休止するなど、またしてもバンドにはアクシデントが降りかかってきてはいた。しかし、バンドを動かし続けることで数々の困難を乗り切ってきた現メンバーの大西と吉田昇吾は、そのアクシデントにも動じない、強い精神力を身につけていた。大西にとっては、近年映画主題歌やCM曲を手掛けるなど、作家としての活動が増えてきたことも、バンドに対するより開かれた視点を獲得することにつながったようだ。本当の意味でのスタートを遂に切ることができたバンドの現在地について、大西に訊いた。

メンバーが抜ける度に大変な思いはしたんですけど、それが苦ではなかったというか。

―WRONG SCALEの解散後、IVORY7 CHORDは自主レーベルを立ち上げてのスタートでしたよね。意識的に自主を選んだのだと思うのですが、どういった意図があったのでしょうか?

大西:当時は、どこかに所属するか自主でやるかということに対して、何か強い想いがあったというわけではないんです。ただ、それまでWRONG SCALEをただがむしゃらにやってきた中で、わりと流れに任せる部分もあって。それが一区切りついたときに、自分たちだけで何ができるかを追求したいと思って、自主でやり始めました。

―ただ、なかなかメンバーが定着しない期間が続きましたよね。特に野田さんが脱退されたときっていうのは、考えることも多かったかと思います。

大西:もちろん、メンバーが抜ける度に大変な思いはしたんですけど、それが苦ではなかったというか。「じゃあ、新しいことを考えよう」って思えたんですよね。ただ順調に進んだ場合よりも、得るものが多かったなって、今は思ってます。

―自主でやってたときは、大西さんか野田さんか、どちらかがイニシアチブを取っていたのですか?

大西:そもそも「二人でやる」っていう感覚で始めてたんで、二人で分担してましたね。内部的なことは自分がやって、外の動きは野田がやってっていうのが最初は多かったです。

―でも、野田さんの脱退によって、外の動きも大西さんが担うことになるわけですよね。

大西:そうですね。今までやってこなかったことをやるっていうのが単純に一番大変だったんですけど……。正直、その辺りのことってあんまり覚えてないんですよ。結構バーッてやってきちゃった部分があって……。

―「とにかく進まなきゃ」っていう心境だった?

大西:やっぱり脱退っていうのは外見的にはアクシデントだったというか、マイナスに見えていたと思うので、それを上手くプラスに持って行くっていうことにパワーを使っていた部分はありましたね。

―昨年発表の前作『Pentagram』から今のレーベルに所属して、バンド名も大文字表記となり、新たなスタートを切ったわけですが、そのときの心境というのは?

大西:それまで自主でやってた分、最初はレーベルのやり方とうまくかみ合わない部分もありました。新人バンドだったら流れに任せてたと思うんですけど、もうそうではないので、意見をぶつけ合いながら制作を進めて、お互いに歩み寄ったというか、結果的にはいい方向に行けたと思います。

―よく言われるように、今はやり方次第では自主でも十分活動ができる時代で、実際大西さんも自主で活動してみてその手応えもあったかと思います。それでも、改めてレーベルに所属するという選択肢を選んだのは、何が一番の理由でしたか?

大西:それはやっぱり、曲を作ってる最中は違うことを考えられない部分があるので、曲のことだけを100%考えたいなっていうのが一番ですかね。それってバンドをやり始めたときの感覚だと思うんです。ただ「いい曲を作る」ってところに戻りたいっていうのが大きかったですね。

―一通り経験して、再びそこに戻ってきたと。

大西:一回自主でやって、今また会社とやらせてもらって、PVやバンドの見せ方のような戦略の部分と、核になる音楽の部分と、自分の考え方の幅がすごく広くなったと思います。ようやくいろんなことがつながった感じがあるので、これからがホントに楽しみなんですよね。

Page 1
次へ

イベント情報

HaKU wonderland TOUR 2013『hacking your mind』

2013年9月20日(金) OPEN 18:30 / START 19:00
会場:茨城県 水戸 LIGHT HOUSE
料金:2,500円(ドリンク別)

IVORY7 CHORD presents『Synesthesium』

2013年10月4日(金) OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 WWW
料金:2,800円(ドリンク別)

『MINAMI WHEEL 2013』

2013年10月12日(土)
会場:大阪府 21会場

リリース情報

IVORY7 CHORD<br>
『Synesthesia』(CD)
IVORY7 CHORD
『Synesthesia』(CD)

2013年8月28日発売
価格:1,800円(税込)

1. Earth Does Move
2. Paradox
3. Holography
4. PARADE
5. ONE
6. YesNo
7. Town That Nobody
8. KIOQ

プロフィール

IVORY7 CHORD(あいぼりーせぶんす・こーど)

2010年結成。元WRONG SCALEの大西俊也(Vo / Gt / Programming)を中心に、吉田昇吾(UNCHAIN)を始め、ロック・シーンで影響力のあるメンバーで構成された。洗練されたメロディーと、幅広い緻密な楽曲アレンジが特徴であり、これまでの作品は自主制作にも関わらず、オリコンインディーズチャート上位に入るなど、高い爆発性を秘めている。大西は映画『バイオハザード ダムネーション』の主題歌、CM曲、土屋アンナの作曲、アレンジを提供するなど、クリエイターとしても独自の存在感を放っている。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS“にゃー feat.矢野顕子”

猫の気ままな散歩の様子を描いたラップが、ほぼタブラのみで作られた5.5拍子のトラックに乗せられる、ほぼ猫のPV。坂本美雨の愛猫「サバ美」をはじめ、いろいろな猫が出演している。ボーカリストとして参加している矢野顕子が歌う<にゃーにゃー>という歌詞が印象的。