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磯部正文(HUSKING BEE)×大橋賢(『tieemo』主催)対談

磯部正文(HUSKING BEE)×大橋賢(『tieemo』主催)対談

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人
2013/10/07
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アコギだけ持って被災地に行ったり、ハイスタがまた動き始めたりっていう中で、「誰かのために音楽をやる」っていう流れを感じ始めたんですよね。(磯部)

―今ってどこか一周した感じがあるというか、それこそHUSKING BEEの結成からは20年が経って、2013年の今だからこそ「エモ」っていう言葉が使える、そういう感じも個人的にはあるんです。ハスキンが昨年再結成したのは、いろんな理由があってのことだと思うんですけど、その中でも何が一番大きかったですか?

磯部:ハスキンはしたくて解散したわけじゃなくて、苦渋の解散だったんです。その後、認知していただいたバンドの次をやるのはつらいってよく聞いてたけど、実際やっててなかなか難しいなっていうのは思ってて。そういう中で震災があって、「音楽をやってていいのか?」って考える時期もあったんですけど、アコギだけ持って被災地に行ったり、ハイスタがまた動き始めたりっていう中で、「誰かのために音楽をやる」っていう流れを感じ始めたんですよね。やっぱりハスキンの曲をやると自分もグッと来るし、何か動くなって思ったんです。ライブハウスのためにもなるし、いろんな人のためになるんじゃないかって、それが一番大きかったですね。

―そういう中で、何か一周した感覚もありましたか?

磯部:そうですね、さっきも言ったように、今はいいバンドばっかりだし、みんな成長もしてるし、「俺はこれをやるべきだ」って思ってやってる人が残ってると思うから、それは自分もそうだし、そういうのはワクワクするなって思いますね。

大橋:僕も2009年にレトスピの再結成ライブをやったんです。そこで7年ぶりにドラムを叩いたんですけど、いざやってみたら変な癖が抜けてて、7年前より上手くなってるんじゃないかって気もするぐらいで。きっとイメージの中では音楽をやってたんですよね。

―それをきっかけに、今のバンドを始めたんですよね。

大橋:自分のやりたいことをごまかしながら来ちゃったけど、でもやりたいことをバーンとやった方が、みんな幸せになるんじゃないかって、その再結成のときに思ったんです。みんな30歳ぐらいで、3バンドとも再結成ライブっていう変なイベントだったんですけど(笑)。

―みんな再結成だったんだ(笑)。

大橋:みんな無理してやってて、3回ぐらいしかスタジオ入れない人とかもいたけど、それでもイベント自体すごくいい感じで、幸せだったんですよね。

左から:磯部正文(HUSKING BEE)、大橋賢(Choir touched teras chord、『tieemo』主催)

一時期はドラム超嫌いだったんですけど、今はすごく幸せに叩けてて、みんなもそれをいいって言ってくれるから、やっぱりこれでよかったんだなって思うんですよね。(大橋)

―では、最後に改めて、『tieemo』自体のことをお伺いしたいと思います。まず注目なのは、The Get Up Kidsが2日間出演して、それぞれファーストとセカンドを中心に演奏するということですよね。

大橋:「ファーストの曲をやってください」とかってオーダーするの、「正直どうなんだろう?」とは思ったんですけど、自分も最初期に作った曲って好きだし、「いいよ、面白いじゃん」って思ってもらえるかもと思ったんです。そうしたらこの前The Get Up Kidsのメールインタビュー記事で、「(『tieemo』で)ファーストとセカンドをやるみたいだけど、どうなんだ?」みたいな質問に、「当時の歌は下手だからあんまり聴きたくないんだけど、でも曲はすげえいいから、自分も好きだよ」って言ってました。

―海外から見に来る人もいそうですよね。

大橋:いるみたいですね。The Get Up Kids自体2年ぐらい動いてなくて、いきなりライブするってなったから、海外のサイトでは「なんで日本からなんだ?」って書かれてました(笑)。実際、「えー!」っていう感じはあっちの方が強いかもしれない。

―逆に言えば、よく口説き落としましたよね。

磯部:でも、口説いたわけじゃないでしょ? 何となく言ってみた感じじゃない?

大橋:結構そうですね。

磯部:そういうのって、熱く言うと逆効果だったりするから。

大橋:TEXAS IS THE REASONから何組か断られて、熱く口説くのはよくないのかもって思いましたね。「自分たちの願いを叶えたい」じゃなくて、「あっちの願いを叶えてあげたい」っていうスタンスになったのがよかった気がします。

―そして、ハスキンもファーストとセカンド中心のセットリストになるとのことですが、これも大橋さんがオファーしたわけですよね?

大橋:そうです。ハスキンのセカンドがThe Get Up Kidsと同じDOGHOUSE(アメリカのレーベル)から出てるってこともあって、ハスキンにもセカンドからやってもらったら面白いんじゃないかってお願いしたんです。でもその後に「俺どう考えてもファーストばっかり聴いてたな」と思って、何曲かでいいからファーストの曲もやってほしいって欲張ったら、オッケーをもらえました(笑)。

―磯部さんからすると、過去作中心のセットで演奏すること、そして交流もあるThe Get Up Kidsと再び共演することに、どんな想いがありますか?

磯部:まあ、古い曲に関しては今も何曲かやってるんで、特にやりにくさはないですね。The Get Up Kidsに関してよく言ってたのは、「俺がキッズになっちゃうよね」ってことで、自分より年下にあんな熱い気持ちにさせられて、すげえなって思ってました。もう今となってはキッズじゃなくなって、THE GET UP ADULTSですけどね(笑)。

―(笑)。

磯部:まあ実際、人生いろいろあるし、年を重ねるに連れて熱さを維持するのって難しいことだとは思うんです。でも俺は、「喜怒哀楽を歌えばいいか」って単純に考えられるようになって、それは強みかなって思います。まあ、「何歳まで“Walk”(HUSKING BEEの代表曲)歌えるのかな?」みたいなことも思いますけどね。70歳ぐらいになってもやってんのかなって(笑)。

左から:磯部正文(HUSKING BEE)、大橋賢(Choir touched teras chord、『tieemo』主催)

―じゃあ、ハスキンも『tieemo』もそのときまで続けてもらって、70歳で“Walk”をやってもらいましょう(笑)。そのときには二回り以上下の世代もいるでしょうけど、それも素敵ですよね。

磯部:点滴打ちながら歌いますよ(笑)。

―(笑)。大橋さんはイベントとバンドの今後についてはどのようにお考えですか?

大橋:イベントに関しては、まだまだ呼びたいバンドがいるし、自分たちにしかできないことをやりたいっていうのはあるので、それを形にしながら続けて行って、カラーが出てくればなって考えてます。バンドに関しては、正直特には考えてなくて、楽しくやれればって思ってます。一時期はドラム超嫌いだったんですけど、今はすごく幸せに叩けてて、みんなもそれをいいって言ってくれるから、やっぱりこれでよかったんだなって思うんですよね。

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イベント情報

『music festival「tieemo」』

2013年11月9日(土)、11月10日(日)OPEN 10:30 / START 11:30 / END 17:00(予定)
会場:埼玉県 所沢航空記念公園
11月9日出演:
The Get Up Kids
Predawn
HUSKING BEE
avengers in sci-fi
グッドモーニングアメリカ
LAST ALLIANCE
11月10日出演:
The Get Up Kids
BIGMAMA
武居創(ex.OCEANLANE)
cinema staff
Choir touched teras chord
the band apart
料金:
1日券5,700円
2日間通し券9,800円
3人グループチケット1日券15,300円
3人グループチケット2日間通し券27,600円

『The Get Up Kids JAPAN tour 2013 Osaka/Nagoya

2013年11月6日(水)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:大阪府 心斎橋 BIGCAT
出演:
The Get Up Kids
Choir touched teras chord
and more

2013年11月7日(木)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:愛知県 名古屋 BOTTOM LINE
出演:
The Get Up Kids
HUSKING BEE
Choir touched teras chord

料金:各公演 4,900円

プロフィール

HUSKING BEE(はすきんぐびー)

1997年に1stアルバム『GRIP』をHi-STANDARDの横山健が立ち上げたPIZZA OF DEATH RECORDSよりリリースし、華々しく活動を開始する。1998年には2ndアルバム『PUT ON FRESH PAINT』をリリース。この作品は海外版としてThe Get Up Kidsを輩出した名門Doghouse recordsから全米リリースされるなど、日本においてもエモの先駆者という扱いを受けている。2005年に人気絶頂の中バンド解散を表明。解散以降、磯部正文(Vo,gt)はThe Get Up Kidsのマット・プライアー(Vo,gt)、SAVES THE DAYのクリス(Vo,gt)と共に「3 Way Acoustic Split」をリリースするなど様々な活動を経て、2012年ついにHUSKING BEE再結成を果たす。その後、八王子の最重要エモバンドmalegoatの岸野一(Ba,cho)をメンバーに迎えるなどして、新布陣を完成させる。

Choir touched teras chord(くわいあーたっちどてらすこーど)

2010年結成、emo /US インディーバンド。通称ちょいあー。結成3年足らずで、目指していたThe Get Up Kidsの真の後継者と呼ばれる。どこまでも純粋無垢で煌くメロディーと素のままでゆるい彼らとは裏腹に、丹念に作られた彼らの楽曲。2013年8月21日、1st mini album“pm/fm”をレーベルfurther platonicsから全国流通盤リリース。

tieemo(てぃーも)

様々なシーンで活躍している人々が繋がり作り出す「瑞々しい高揚感、情熱と青春、未来への架け橋」。このようなテーマから"tieemo"の構想が始まったようだ。"tieemo"では様々なものを紡いでいきたいという理念のもとtie(結ぶ、繋ぐ)という文字が付けられ、そしてtieに繋げる文字にはemo(emotional / 感情的)という文字が付けられている。現在日本では90年代emoリバイバルというムーブメントが再び起きていて、リアルタイム世代、今の若者、両方が時代を超えて同じ感動を分かち合うという奇跡的な状況が至る所で見られている。music festival “tieemo”にはemoリバイバルの波をさらに荒立て、他の様々なシーンと繋がっていける架け橋へとなる期待を抱かせられる。

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