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人生をサバイブする旅人の方法論 DEAN FUJIOKAインタビュー

人生をサバイブする旅人の方法論 DEAN FUJIOKAインタビュー

インタビュー・テキスト
森直人
撮影:西田香織

経済状況も含めて世界はどんどん変化し続けるから、その中でどう自分はサバイバルしていくのか。

―お話を聞いていると、ご両親から始まって、実際に会われた身近な人や環境からの影響が大きいですよね。その他に影響を受けられたアーティストって誰かいらっしゃいますか?

DEAN:それはたくさんいすぎて難しいですね……(笑)。特に音楽は挙げたらキリがないです。例えばシアトル時代は、クラブミュージックの人気レーベルだったNinja TuneやMo'Waxのアーティストが大好きでした。シアトルの景色にハマったのがトリップホップだったんですよね。そういうトラックを気持ちよく展開させていくのが、当時ものすごく好きで。ちょっと空気が冷たい感じの音色が好きですね。でもラジオとかマスメディアを通して影響を受けたのは、もっとウエッサイな感じですよ(笑)。Jurassic5とか、Peanut Butter Wolfとか。

―いろいろな分野を経験されている中で、やっぱりDEANさんにとって音楽は特別なもののようですね。

DEAN:音楽は、形がないからじゃないですかね。目に見えるものはもっと効率的に対処できると思うんですけど、見えないものだから、最も掴みがたいものですよね。あと、自分は聴覚が異常に発達しているな、っていうのはハッキリ自覚しているんです。音で嫌な気持ちになったり、嬉しくなったり、メロウな気分になったり、メンタルに影響を受けやすいんです。だから自分が音楽を作るときも「気持ち悪い」っていうのを全部排除していって、「これだったら聴けるかな」みたいな感じで完成させているところがあります(笑)。

―DEANさんにとって音楽は、基本であり究極の表現である、と。

DEAN:今回、映画を作ってみて思ったのは、音もストーリーや空気を作るものだっていうこと。それはやってみて、本当に身に染みました。音なしの編集の段階と、音をつけたものだと全然違いますからね。そこで音楽の経験が活きたのはよかったです。

―DEANさんがそもそも旅に出られたのも、異国に文化人類学的な興味を持たれているからですよね。音楽を聴くことを通して、文化を感じているという側面はありますか?

DEAN:ありますね。その通りだと思います。例えばジャカルタの話をすると、インドネシアって世界で4番目に人口の多い国なんですね。国の中にたくさんの人種がいて。第二次世界大戦が始まるまで、四世紀弱くらいオランダの植民地だった。もちろんインドネシアの経済や政治を回しているのは福建華僑なので、チャイニーズの影響もすごく強い。インドとかパキスタンのヒンドゥー文化もすごく残ってる。その象徴がバリ島ですよね。かつ国民の大半がイスラム教徒なんですよ。そうした文化の混在が音楽にも流れ込んでいるんです。ジャカルタに行ってから出会った音楽に「ファンコット」っていうジャンルがあって。コタ地区っていうアンダーグラウンドな歓楽街で誕生したダンスミュージックなんですけど、そのエリアはもう無法地帯ですよ(笑)。でも無法地帯じゃないと、新しいサブカルチャーって生まれないじゃないですか。その土壌がジャカルタにはある。その音楽がかっこいいか、好きか嫌いかは別にして、そういう土壌があるっていう懐の深さを、ジャカルタに感じていますね。

―とっても興味深いお話ですね。最後に今後の展望をお聞きしたいんですけど、やはりこれからも各地で、自分を固定せずに活動されていく?

DEAN:そうですね。仕事があればそこに行って、生活してっていうのをずっとやってきているので。日本人である自分っていうのもそこで対象化されるというか、国によって日本に対するイメージも全然違いますし、受け止め方も全然違う。経済状況も含めて世界はどんどん変化し続けるから、その中でどう自分はサバイバルしていくのか。何事も、「やってみなきゃわかんない」ですよね。

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リリース情報

DEAN FUJIOKA
『My Dimension』

2013年11月6日からiTunes Storeでリリース

作品情報

『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』

2013年11月6日(水)からネット配信、11月9日(土)から一部109シネマズ、新宿ミラノで公開
監督:ディーン・フジオカ
原作:市橋達也『逮捕されるまで 〜空白の2年7ヶ月の記録〜』(幻冬舎)
エンディングテーマ:DEAN FUJIOKA“My Dimension”
出演:ディーン・フジオカ
配給:セディックインターナショナル 電通

プロフィール

DEAN FUJIOKA(でぃーん ふじおか)

日本生まれ。父親から語学、母親から音楽を学ぶ。高校卒業後、アメリカへ渡り多文化が混じり合う環境で感性を大きく刺激される。カレッジ卒業後アジアのさまざまな国々を旅をし、多様な人種、文化、言語に触れながらそれらを詩や写真として残す。旅の中で香港と出会いモデルとして活動を開始する。その活動が注目を浴び、映画「八月的故事」の主演に抜擢され俳優としてのキャリアがスタートする。その後活動拠点を香港から台湾へ移す。映画、TVドラマ、PV、CMなどでの演技が評価を受け中華圏エンターテイメントの新星として旋風を起こす。

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