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akko(My Little Lover)と荒井良二がいざなう絵本の世界

akko(My Little Lover)と荒井良二がいざなう絵本の世界

インタビュー・テキスト
阿部美香
撮影:西田香織

誰もが1冊や2冊、お気に入りの絵本があるのではないだろうか。子どもの頃に読んだ、絵本ならではの非現実的な展開。もう何十年も前に出会ったはずのイメージが、いまだに記憶の片隅にしっかりとこびりついて、時おり顔をのぞかせる。もちろん、大人になってから出会った絵本でもいい。名作と呼ばれている絵本は、子どもはもちろん、大人が読んでも楽しめるものであるから、その世界は奥が深い。

My Little Lover・akkoが、『はなちゃんのわらいのたね』で絵本作家デビューを果たした。二人の娘との日常生活の中で、彼女が大事にしているキーワード、「笑顔の連鎖」にまつわるメッセージを1つの物語に凝縮している。そのパートナーとなったのは、国内外で数々の賞にも輝く日本を代表する絵本作家 / イラストレーターの荒井良二だ。ポップでユニーク、個性的な作品性で知られる荒井良二とミュージシャンakkoのコラボレーションから生まれ出たものとは? 二人の会話は、大人になったからこそより深く理解できる絵本の魅力と、大人と子どもが最も大切にするべき心を教えてくれる。

入り口は本当に小さくても、すごく遠いところまで連れて行かれ、また戻ってくるところが絵本の魅力。(akko)

―今日はお二人に、大人をも夢中にさせる絵本の魅力と『はなちゃんのわらいのたね』制作のお話を伺いたいと思います。まずは、音楽アーティストであるakkoさんが絵本を作ろうと思われたきっかけからお聞きしたいのですが、やはり子ども時代から絵本がお好きだったんですか?

akko:子ども時代にも絵本は読んでいましたけど、のめり込んだ記憶はないんです。でも私には二人の娘がいまして、娘が小さい頃、毎日、絵本を読み聞かせているうちに、私自身が絵本の魅力を知ってしまったんですね。そこで、自分もいつか作ってみたいと思ったんです。

akko(My Little Lover)
akko(My Little Lover)

―お子様に絵本を読み聞かせるうちに、ご自分もですか?

akko:はい。もともとはうちのベビーシッターさんがとっても絵本好きで、よく素敵な絵本をプレゼントしてくれたり、子どもたちに読んでくださったりしていて。おかげでうちの子たちも絵本が大好きになりました。私が仕事で遅く帰ってくると、ベッドの横に絵本が山のように積んであって、「わぁ、こんなに読んでくれたんだ!」と思って、すごく嬉しかったんですよ。それで、自分も絵本をいっぱい読もうと思ったんです。

荒井:そういう環境はいいね。「そこに山があるから山に登る」じゃないけど、とりあえず絵本が身の回りにあるっていう状況が大事なんだよね。

―akkoさんが心惹かれた絵本には、どのような作品が?

akko:ものすごくいっぱいありますよ。例えば『おおきな木』とか……。

荒井:(シェル・)シルヴァスタインだね。

akko:他にも『すてきな三にんぐみ』とか。

荒井:ああ、トミー・アンゲラーですね。

akko:あの世界観も好きです。あとは『きつねのおきゃくさま』(あまんきみこ)なんかも。思いつくだけでも、たくさんあって困っちゃいますね。

左から:荒井良二、akko(My Little Lover)
左:荒井良二

―絵本のどこに一番魅了されますか?

akko:入り口は本当に小さくても、すごく遠いところまで連れて行かれ、また戻ってくるところかな? 例えば『おふろだいすき』(松岡享子)は、子どもがアヒルの人形とお風呂に入るんですね。すると、浴槽からいろんな動物が出てくるんです。最初は小さなペンギン、だんだん大きな動物になり、最後はクジラまで。そして最後にママが声を掛けると、動物たちがひゅーっといなくなって、現実に戻る。

荒井:それはとても絵本的な世界だね。

―「絵本的」というのは、どういう意味ですか?

荒井:絵本はなんでもアリだものね。あり得ないことはないといっていいくらい、非現実なできごとの連鎖が描ける。最初と最後は現実的でいいんだけど、その中間は想像の世界で、絵本の中で遊べるようになっている。それは小説や童話とは違うよね。絵本は、理屈なんかどんどん削ってできあがった世界。子どもが絵本を好きなのは、理屈じゃない世界が広がっているからじゃないかな。

akko:そうですね。

荒井:そこに惹かれるのは子どもだけじゃないけどね。だから、一度大人が絵本の魅力に気づいちゃうと、akkoさんのように「奥が広い!」と感じるんだよね。僕もそうだったし。

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リリース情報

My Little Lover<br>
『acoakko gift』(配信限定ミニアルバム)
My Little Lover
『acoakko gift』(配信限定ミニアルバム)

2013年11月13日発売
価格:1,500円(税込)

1. カラフル
2. CRAZY LOVE
3. 音のない世界
4. 大切な贈り物
5. 深呼吸の必要
6. 白いカイト
7. 遠い河

書籍情報

『はなちゃんのわらいのたね』
『はなちゃんのわらいのたね』

2013年11月28日発売
作:akko
絵:荒井良二
価格:1,400円(税込)
発行:幻冬舎

プロフィール

akko(あっこ)

1995年にシングル「Man&Woman/My Painting」でデビュー。3rdシングル「Hello,Again〜昔からある場所〜」、1stアルバム「evergreen」がミリオンセラーを記録し、以後数々のヒット曲を発表してきた。現在はライブ活動の他、東日本大震災の被災地に図書を届ける復興支援プロジェクト「贈る図書館」の呼びかけや、保育園のスクールソングの提供など、アーティストとして、一人の女性として、母親として活動の幅を広げている。

荒井良二(あらい りょうじ)

1956年山形県生まれ。絵本の制作を中心に、イラストレーション、小説の装画、挿絵、広告、舞台美術、アニメーションなど幅広く活躍中。『ルフランルフラン』で日本絵本賞を、『たいようオルガン』でJBBY賞を、『あさになったので まどをあけますよ』で産経児童出版文化賞・大賞を受賞するなど受賞多数。2005年には日本人として初めてアストリッ ド・リンドグレーン記念文学賞を受賞。

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