
いつも予想の斜め上、清竜人始動のアイドルプロジェクトって?
- インタビュー・テキスト
- タナカヒロシ
- 撮影:永峰拓也
十人十色なメンバーのほうがいいかなと思ってますね。たとえば国籍が違うとか……個が目立つようなグループになれば素敵ですね。
―ここ数年は堀江由衣さんやでんぱ組.incにも曲を提供されてましたけど、それによって「もっとアイドルソングを作りたい」という欲が出てきた部分もあるんですか?
清:それもあると思いますね。堀江さんもでんぱ組.incも、ゆくゆくのことも考えて、自分にとっていい勉強になればいいなと思ってやらせてもらっていた部分もあったので、それが実を結んだ形とも言えると思います。
―今回のプロジェクトについては、いつ頃から構想していたんですか?
清:確か5枚目の『KIYOSHI RYUJIN』(2012年)の頃から話していたかな。具体的な話は6枚目の『WORK』(2013年)を作り終わってからですけど。
―今回は清さんにとってもレーベル移籍第一弾ですよね。いきなりこんな斬新なプロジェクトで、揉めたりしませんでしたか?
清:レコード会社の方も面白がってくれたし、マネージャーとは構想の段階から密にディスカッションして、ゆっくり進めてきたプロジェクトなので、スムーズにたどりつけたかなという感じです。
―長いこと温めていたプロジェクトだったんですね。では、プロジェクトについて詳しく聞いていきたいんですけど、まず「清 竜人25」という名称はもしかして……。
清:25歳だからです。ゆくゆくは25人まで増やせたらなと思っているんですけど、最初から大人数でもうまくまわらないと思うので、まずは6人から始めようかなと。
―今回、募集する6人のメンバーはグループの中でどういう役回りになるんですか? バックダンサー的なイメージ?
清:僕の一歩後ろの立ち位置というわけではなくて、横並びの立ち位置でパフォーマンスするグループにはしたいなと思っています。ただし、センターは僕なんですけど。
「清 竜人25」始動。女性アイドルメンバーのオーディション開催中。
―そこは固定なんですね(笑)。アイドルグループの中に男性が1人いて、しかもセンターっていう時点ですごく独自性があるとは思うんですけど、他のアイドルとの差別化や、「清 竜人25」にしかない魅力は、どういう部分を考えていますか?
清:一番わかりやすくパフォーマンスに現れるのはライブかなと思います。僕がセンターにいて、メンバーがいて、そこで視覚的な部分の差別化は図れるんじゃないかなと。もちろん音楽としても、男と女が両方歌うことが前提の曲作りになるので、他のアイドルグループとは変わってくるかなと思います。
―今回のプロジェクトは、継続的にやっていくものなんですか?
清:先のことはわからないですけど、今の気持ちとしては、半永久的に続けたいなと思ってますね。今年に限ってとか、今回1枚だけとか、そういうふうには考えてないです。できるだけいい形で続けていきたいです。
―清さんの脳内のイメージを実現するために、どんなメンバーを求めてますか?
清:十人十色なメンバーのほうがいいかなと思ってますね。たとえば国籍が違うとか……それくらい各々の個性が違ってもいいと思ってます。年齢制限も16~25歳になってますけど、一応どこかで制限をかけたほうがいいかなと思って決めただけで、幅広い年齢のメンバーが集まると嬉しいです。
―やっぱり、かわいい子がいい?
清:もちろんリスナーさんが見てかわいいなと思える子がいいなと思いますけど、アイドルはみんなかわいいと思うので、個性のある子に出会いたいですね。むしろ思ってもみないような子が来てくれて、個が目立つようなグループになれば素敵ですね。
―このプロジェクトは何をもって成功と考えていますか?
清:メンバーが思い描くものはそれぞれ違うでしょうけど、僕としては、ちゃんと一般のリスナーから支持されたりとか、名前を知られたりとか、そこでの達成感や満足感はメンバーに感じさせてあげたいなと思いますね。あとは、参加してくれるメンバーにも、それぞれの意志があると思うので、そこは尊重して面白い繋がりができていけばと。例えば、個々で頭ひとつ飛び出して、ソロでの活動が増えるとか。そういうふうに好き勝手に入り乱れて、素敵な未来につながればいいなと思います。
僕はどちらかというと、情報過多で有機的にサウンドが作られている音楽が好きなので、今回もそういう楽曲を作るつもりです。
―ここからは少し掘り下げていきたいと思います。そもそも清さんはアイドルのどういう部分に魅力を感じているのでしょう?
清:どちらかというと、僕はグループものが好きだと思うんですよね。かわいい女の子たちが、大勢でわいわいやっているところが好きというか。そこの輪に加わりたいっていう。
―やっぱり加わりたいっていう気持ちが大きいんですね(笑)。普段から他のアイドルはチェックしているんですか?
清:最近いっぱい出てきている若手アイドルに関しては、そこまで詳しいわけではないんですけど、もともとモーニング娘。とか、その前後の世代に活躍していたアイドルはけっこう聴いていました。特に後藤真希さんがいた時代のモーニング娘。のメロディーラインは面白いなと思ってます。つんく♂さんって関西の人ですよね。僕も関西なんですけど、なんとなくAKB48は東京、モーニング娘。は大阪っていうイメージがあって。そういうサウンドのテイストみたいなものに惹かれている部分があるのかもしれないですね。
―つんく♂さんも清さんもファンク好きですし、気質的にも共通点があるのかもしれないですね。
清:僕はどちらかというと、情報過多で、有機的にサウンドが作られている音楽が好きなんです。もちろんシンプルなものも好きなんですけど、音数が多くて、複雑なほうが好みなので、今回もそういう楽曲を作るつもりです。
―メンバーが複数いることで、いろんな声が使えるとか、そういうことですか?
清:それもそうですけど、アレンジメントが緊密に作られているというか。ただ単にサビをループさせるわけじゃなくて、意味があってループしてたり、他のポップスとの差別化を意識的に図っている。そういうポップスとして綿密に作られていることが匂ってくる曲が好きですね。
イベント情報
- 清竜人アイドルユニット『清 竜人25』
女性アイドルメンバー オーディション -
応募期間:2014年6月13日(金)~7月15日(金)(当日消印有効)
応募方法の詳細は下記サイトからご確認ください。
プロフィール
- 清竜人(きよし りゅうじん)
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15歳からオリジナル曲を作り始め、16歳の夏に自主制作した音源が後に多くの業界関係者の耳に留まる。17歳の夏、全国高校生バンド選手権「TEENS ROCK IN HITACHINAKA 2006」グランプリを受賞、副賞として同年のROCK IN JAPAN FESへの最年少出場を果たす。2009年3月、シングル「Morning Sun」でデビュー。同月にデビューアルバム「PHILOSOPHY」を同月リリース。2012年5月にリリースした4thアルバム「MUSIC」ではアニメ/ゲーム界のクリエイターとコラボ、堀江由衣や多部未華子ら声優&女優のゲストを迎えミュージカルの様な世界感をもったアルバムを制作。最近では自身の作品のみならず、堀江由衣やでんぱ組.incへの楽曲提供などプロデューサーとしてもその活躍の幅を広げている。