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一度歌をやめたNao Yoshioka、世界デビューまでの半生を語る

一度歌をやめたNao Yoshioka、世界デビューまでの半生を語る

インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:中村ナリコ
2015/04/07

ニューヨークにあるソウルの殿堂「アポロシアター」で開催される、シンガーやパフォーマーたちが実力を競い合う大会『アマチュアナイト』にて、日本人としては異例の準優勝に輝いた実力派シンガーNao Yoshioka。彼女の待望のメジャーデビューアルバム『Rising』が、このたびリリースされる。ホイットニー・ヒューストンやビヨンセなどへの楽曲提供で知られるグラミー賞作家ゴードン・チェンバースや、「オランダのアレサ」との異名を持つシャーマ・ラーズら豪華アーティストが参加した本作は、本場のブラックミュージックに一歩も引けを取らないパワフルな彼女の歌声がとにかく圧巻で、「新たなソウルスタンダード」と言っても決して大げさではない仕上がりとなっている。

世界への道をひた走る彼女だが、実は過去に大きな挫折を味わっている。1度は歌をやめようとさえ思うほどの絶望の中、再び「音楽」という一筋の光を見い出し、導かれるようにここまできた。その道のりは、聞けば聞くほど驚きの連続で、しかも振り返ってみれば全てが「必然」ともいえるような、なんとも不思議で感動的な半生なのである。

何かひとつでも信じられるものがあって、一歩ずつ進んでいけば、きっと道は開ける。それを体現しているようなNao Yoshiokaのライフストーリーを、是非とも多くの人に知ってもらいたい。

(19歳のとき)音楽を続けてたら歌が大嫌いになってしまいそうで、歌うことも一切やめました。

―プロの歌手になりたいと思ったのはいつ頃ですか?

Nao:小さい頃からお風呂場で歌ったり、カラオケに行ったりするのが好きだったんですけど、高校で軽音部に入って人前で歌ったときに「これしかない! これが私のやるべきことなんだ!」と思ったのが、本気で歌に目覚めた瞬間でした。当時からゴスペルやソウルにも興味はあったんですけど、それ以外の音楽も好きで、バンドメンバーとは「日本版The Black Eyed Peasになろうぜ」なんて話してましたね。

Nao Yoshioka
Nao Yoshioka

―16歳のときに、1度オーディションに通過して、プロデビューの一歩手前まで行ったそうですね。

Nao:そうなんです。CDデビューオーディションを受けたら優勝して。その後19歳くらいまで、デビューに向けてボーカルトレーニングをしながらCD制作をしてました。でも、やってるうちに、自分が本当に何を歌いたいのか、なぜ歌いたいのか、そういう芯の部分が迷子の状態になって塞ぎ込んでしまったんです。

―「歌いたいけど、それを表現する手段が見つからない」みたいな。

Nao:そうですね。しかも、学校のこととか家庭のこととかいろんな問題が同時に重なって……鬱っていうか、家から出られない状態になってしまったんですよね。体調も崩してしまい、高校も中退して。音楽を続けてたら歌が大嫌いになってしまいそうで、歌うことも一切やめました。

―大好きな音楽が自分を追い込んでいたなら、相当辛かったでしょうね。

Nao:はい。16歳から19歳くらいまでの自分にとって音楽は全てだったし、「私、何のために生きてるんだろう」とまで考えてしまってましたね。

―しかもその頃、お友達を亡くしたことも転機になったとか。

Nao:そうなんです。同じように音楽のプロを目指していた友達が、私と同じタイミングで鬱になって、最後は自ら命を絶つ選択をしてしまいました。私も彼女の気持ちが痛いほどわかって、同じような気持ちになってしまう瞬間もあったんですけど、彼女が亡くなってしまったときに、「死ぬことでは何にも変わらないんだ」っていうのを目の当たりにして……。それからだんだんと「このままじゃいけない」と思うようになって、「よし、ニューヨークに行こう」って決心をしました。

Nao Yoshioka

―そんなどん底から、一体なぜ「ニューヨークへ行こう」なんて発想になったのですか……?

Nao:そのとき大阪にいた自分には、何ひとつ希望がなかったので、「ニューヨークに行ったら何か変わるかもしれない」って思ったんでしょうね。実際、そう決めたら心がワクワクし始めたんです。それまでずっと家で引きこもってて、外にでかけることもできないし、バイトもできない状態だったのに、「ニューヨークに行くならお金を貯めなきゃ」と思うとバイトができるようになって。自分の中でリハビリというか、「こんなこともできた!」「あんなこともできた!」っていう感じで、一歩ずつステップを踏むように進んでいきました。

―ちなみに、ニューヨークへ行くまでのバイトは何をやってたんですか?

Nao:兵庫県にある城崎温泉で仲居さんを住み込みでやったり。

―ええ? 引きこもりから住み込みって、すごい大きなチャレンジじゃないですか!?

Nao:そうですよね(笑)。「とにかく大阪から出てみよう」と思ったんです。そのあとは、姉が住んでいた東京へ移って、渋谷のサラダ屋さんでバイトしたり、「英語がしゃべりたい」と思って外国人がよく来るバーの店員をやったり。とにかく、「夢を叶えるためにお金を貯める」ということに夢中でした。

―じゃあ、ニューヨークに行くことを決意して働き始めてからは、体調を崩すこともなく?

Nao:はい。ストレスが重なると肌に症状が出たりするんですけど、働き始めてからはもう全然。

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リリース情報

Nao Yoshioka『Rising』通常盤(CD)
Nao Yoshioka
『Rising』通常盤(CD)

2015年4月8日(水)発売
価格:2,916円(税込)
YCCW-10259

1. Love Is the Answer
2. Just Go
3. LIVE
4. Joy
5. I'm No Angel
6. Rock Steady
7. Turning
8. Never Had Love Like This
9. Nobody
10. Awake
11. Dreams
12. I Need You
13. Forget about It

Nao Yoshioka『Rising』タワーレコード限定盤(CD)

2015年4月8日(水)発売
価格:2,916円(税込)
YCCW-10260

1. Love Is the Answer
2. Just Go
3. LIVE
4. Joy
5. I'm No Angel
6. Rock Steady
7. Turning
8. Never Had Love Like This
9. Nobody
10. Awake
11. Dreams
12. I Need You
13. Forget about It
14. Coming out of the Dark
15. Rise

イベント情報

『NAO YOSHIOKA “RISING” SPECIAL LIVE -feat. Special Philly Musicians-』

2015年6月11日(木)
[1]OPEN 17:30 / START 19:00
[2]OPEN 20:45 / START 21:30
会場:東京都 表参道 Blue Note Tokyo

『NAO YOSHIOKA “RISING” RELEASE PARTY in Osaka』

2015年6月15日(月)
[1]OPEN 17:30 / START 18:30
[2]OPEN 20:30 / START 21:30
会場:大阪府 梅田 Billboard Live OSAKA

プロフィール

Nao Yoshioka(なお よしおか)

NY仕込みのパワフルなボイスと表現力、ヒストリーに根ざしながらもレイドバックとは異なるモダンなテイストを兼ね備えた進行形ソウルシンガーNao Yoshioka。2009年からニューヨークに2年半滞在し、アポロシアターのアマチュアナイトでは準優勝、トップドッグまで上り詰めた。アメリカ最大級のゴスペルフェスティバルでは40,000人の中からファイナリストに選ばれ帰国。2013年11月、待望のデビューアルバム『The Light』をリリース。和製アリシア・キーズと呼ばれ、渡米時にはグラミー受賞アーティストのGordon Chambersから称賛を受ける。日本代表として世界のソウルミュージックシーンに羽ばたく希望の光。2015年4月8日、メジャーデビューアルバム『Rising』をリリース。そして2015年4月28日、全米デビューも決定。

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