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fhána、カルチャーとビジネスの視点から語る音楽シーンの現状

fhána、カルチャーとビジネスの視点から語る音楽シーンの現状

インタビュー・テキスト
金子厚武
2015/08/05

2月に発表された1stアルバム『Outside of Melancholy』がオリコンチャートで8位を記録し、初のワンマンツアーは東京のリキッドルーム含め全公演がソールドアウトと、勢いに乗るfhána。様々なシーンを繋ぐ可能性を持った彼らの存在が、いよいよ本格的に時代とリンクを始めたような、そんな気がしてならない。速いペースでリリースされるニューシングル『ワンダーステラ』は、テレビアニメ『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ ヘルツ!』のオープニングテーマで、さらに新たなファン層を獲得することに繋がるだろう。

今回の取材ではツアーやシングルの話題はもちろん、いよいよ日本でも本格的に波が起きつつある定額制ストリーミングサービスをはじめとした、現在の音楽の聴き方・聴かれ方についても話をしてもらった。そもそもfhánaはデビュー当初から「ネット3世代」を打ち出し、音楽を取り巻く環境の変化を敏感に察知しながら進んできたユニットである。だからこそ、次の大きな波がやってきた今、彼らにはぜひ話を訊いてみたかったし、その回答からはやはり彼らの鋭い批評眼を確認することができた。

サイリウムを持つお客さんも、今はほぼいないんですよ。「fhánaのライブはそういう感じじゃない」っていうのが勝手に生まれていったのかなって。(towana)

―2015年の上半期は1stアルバムのリリースがあり、初のワンマンツアーが全公演ソールドアウトを記録しました。ツアーの手応えはいかがでしたか?

yuxuki(Gt):ライブをやるたびにバンドの地力がついていって、東京は2公演やったんですけど、アルバムリリース直後のデュオ(shibuya duo MUSIC EXCHANGE)とツアーファイナルのリキッド(恵比寿LIQUIDROOM)では、バンドの仕上がりが全然違ったと思います。よりバンドとしてのまとまりができていくのがリハからわかったし、僕ら四人だけじゃなく、サポートの方々ともグルーヴができていくのがすごく楽しくて、いいライブになったんじゃないかなって。

kevin(PC,Sampler):ライブをやっていて嬉しかったのが、前は「自分さえ盛り上がれればいい」みたいなお客さんがいたりもしたんですけど、回を重ねるごとにどんどん親和性が上がったというか、一体感が増していったんです。

佐藤(Key,Cho):前は、お客さんの盛り上がり方が結構バラバラな感じだったんですよね。前の方では女の子が一生懸命観ていたり、後ろの方ではオタ芸を打ってる人がいたり、“divine intervention”とか盛り上がる曲になったら、急に人をかき分けて前まで詰めてくるような自分勝手な人もいたりして。それによっていい気持ちになれない人が出てくるのはあんまりよくないなと思って、MCとかTwitterで「みんなで楽しめるようにしましょう」って話をしていったら、だんだん一体感が生まれていったんですよね。

fhána
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―それってすごく重要な話で、今はロックもアイドルもアニソンも並列になってきたと言われてるけど、実際それぞれライブのマナーは違ったりしますよね。でも、そのマナーの差異を超えて、fhánaならではの空間が生まれてきたというのは、素晴らしいことだと思います。

towana(Vo):サイリウムを持つお客さんも、今はほぼいないんですよ。声優さんとかアイドルのライブはサイリウムが当たり前で、fhánaも最初はチラホラいたんですけど、回を重ねるごとにいなくなりました。それについて私たちから何か言及したわけではないんですけど、「fhánaのライブはそういう感じじゃない」っていうのが勝手に生まれていったのかなって。

yuxuki:うちのバンドって、ステージで四人横並びなのがポイントなんですよ。

佐藤:THE CORNELIUS GROUP(CORNELIUSのバンド名義)や、KRAFTWERKやみたいな(笑)。

yuxuki:要は、全部並列で見てほしいっていう。

左から:佐藤純一、towana、kevin mitsunaga、yuxuki waga
左から:佐藤純一、towana、kevin mitsunaga、yuxuki waga

―なるほど。サイリウムを振るお客さんがいなくなったのも、今はfhánaのことを声優さんやアイドル的なものとしてではなく、アーティストとして認識するようになったということかもしれないですね。

towana:そうなってきたと思います。ちゃんと4人組のバンドとして観てくれるようになってきたなって。

―towanaさんは、ライブ自体の手応えはいかがでしたか?

towana:ツアー期間中って、ライブを毎週やったりするじゃないですか? なので、ステージに立つことが日常の一部になるというか、前まではライブって非日常なもので、毎回緊張してたんですけど、落ち着いた気持ちでステージに出て行けるようになったんです。だからこそ届いたこともあるんじゃないかな。余裕が出てきた分、メンバーと目が合うことも増えて、誰かがアドリブをやってたりすると、「テンション上がってる!」とかわかって、そういうのも楽しいですね(笑)。

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リリース情報

fhána 『ワンダーステラ』(CD)
fhána
『ワンダーステラ』(CD)

2015年8月5日(水)発売
価格:1,404円(税込)
LACM-14378

1. ワンダーステラ
2. cymbals will ring
3. ワンダーステラ(Oii “Patchwork” Remix)
4. ワンダーステラ(Instrumental)
5. cymbals will ring(Instrumental)

プロフィール

fhána(ふぁな)

「FLEET」としてYouTubeやMySpace時代到来前よりインターネットを拠点に楽曲を発表、メジャーからも音源をリリースしてきた佐藤純一、クリエイティブサークル「s10rw」を立ち上げ、ニコニコ動画ではVOCALOIDをメインボーカルに据えて楽曲を発表しているyuxuki waga、そしてネットレーベルシーンから登場したエレクトロニカユニット「Leggysalad」のkevin mitsunagaという、サウンドプロデューサー3名で結成。2012年秋には、ゲストボーカルだったtowanaが正式メンバーとして加入し、4人体制へ。2013年夏、テレビアニメ『有頂天家族』のED主題歌『ケセラセラ』でメジャーデビュー。2015年2月に、1stアルバム『Outside of Melancholy』をリリース。2015年8月5日には、テレビアニメ『Fate/kareid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ ヘルツ!』のOP 主題歌『ワンダーステラ』を発売。

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