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なぜアニソンは愛される? fhánaに訊く現代アニソン事情

なぜアニソンは愛される? fhánaに訊く現代アニソン事情

インタビュー・テキスト
金子厚武
2014/11/13

今年の夏は『アニサマ』や『ランティス祭り』といった大型イベントに出演を果たし、アニソンファンを中心に、さらにその知名度を広げたfhána。5枚目のシングル『星屑のインターリュード』は、テレビアニメ『天体のメソッド』のエンディングテーマで、彼らにとってはデビュー作の『ケセラセラ』以来、5作連続のアニメ主題歌となる。そこで、今回のインタビューでは、シングルについて訊くことはもちろん、彼らが現代におけるアニソン文化をどのように見ているのかをテーマに、取材を行うことにした。「アニソン」が歌謡曲やJ-POPとは切り離された、独自のジャンルだった時代から、タイアップ全盛の1990年代を経て、インターネット時代を迎えた今、アニメとアニソン、そしてそれを歌うアーティストとの関係は、これまでになく濃密なものとなっていることは間違いない。そして、それは受け手の価値観の多様化が叫ばれる時代の中で、どんな意味を持ち、またアーティストに対してどんな影響を及ぼすのか? アニソン文化をそこに携わるアーティストの視点で考察する、興味深い話をいろいろと訊くことができた。

それぞれのアーティストのファンの方もたくさんいると思うんですけど、それ以上に、「アニソン」っていうものを聴いて、盛り上がりたい。そういう文化ってすごいなって思いました。(towana)

―今年の夏は『アニサマ』や『ランティス祭り』などの大型イベントへの出演があり、『星屑のインターリュード』で5作連続のアニメ主題歌を担当と、fhánaとアニソンっていうのは切っても切れない関係ですよね。そこで、今日はまず「fhánaが今のアニソン文化をどう見ているのか?」という話から始めたいと思っています。

佐藤(Key / Cho):そこに対しては、僕なりに考えてることがあるんですけど、それを最初にパッと言っちゃうと話が終わってしまいそうですね(笑)。……(メンバーを見て)いかがですか?(笑)

yuxuki(Gt):ライブをたくさんやって思ったのは、fhánaっていう名前は知らないけど、曲だけは知ってるって人がたぶんたくさんいて、例えば、“divine intervention”(テレビアニメ『ウィッチクラフトワークス』オープニング)を演奏すると、ちゃんと約3万人が一体となって盛り上がる。それってすごいなって思うんですよね。一昔前だったら、J-POPの有名な曲って、アーティスト名は知らなくても、歌だけ知ってたじゃないですか? それが今はアニソンになってるのかなって。あとロック畑だと基本的にはまずバンドを好きになって、その新曲を追いかけていくと思うんですけど、アニソンはそうじゃないんだなって。

yuxuki(Gt)
yuxuki(Gt)

kevin(PC,Sampler):アニソンにおいては、歌ってるアーティストが好きっていう感情と、そのアニメが好きっていう感情が、大体イコールぐらいになる感じがして、「アニメは嫌いだけど曲は好き」ってパターンの人はあんまりいないんですよね。「両方超好き」っていう人が多い。それって、その人の中でアニメと曲が強く結びついてるからで、アニメの世界観と歌詞のリンクとか、頭の中に思い浮かぶ情報量っていうのが、普通に曲を聴いたときよりも、すごく多くなってるんだと思うんです。

kevin(PC,Sampler)
kevin(PC,Sampler)

―もともとはアニソンってある種独立したジャンルで、1990年代からタイアップが始まって、そのアニメとは直接関係ないアーティストの曲も使われるようになった。そこからまた時代が変わって、たとえタイアップだったとしても、アニメとのリンクを意識して作品が作られるようになったっていう、時代の変遷とも関係がありそうですよね。

kevin:そうですね。僕らは毎回原作を読み込んで、作品の世界観を把握してから曲を作るっていうのをモットーにしているので、いかに作品と寄り添うかっていうのはすごく大事にしてます。もともと思ってたことですけど、この1年を通じて、それをより強く感じるようになりました。

―towanaさんは、いろんなイベントに出演する中で、どんなことを思いましたか?

towana(Vo):当たり前ですけど、アニソンのイベントに来てるお客さんって、「アニソンを聴いて楽しむため」に集まってるんですよね。もちろん、それぞれのアーティストのファンの方もたくさんいると思うんですけど、それ以上に、「アニソン」っていうものを聴いて、盛り上がりたい。そういう文化ってすごいなって思いました。ただ、本音を言っちゃうと、「ノンタイアップだと聴いてもらえないのかも」っていう不安もあって、「fhánaの新曲だから聴こう」って思ってくれる人が増えてくれればホントは一番嬉しいです。

towana(Vo)
towana(Vo)

kevin:アニメタイアップがなかったら、そもそもfhánaみたいな音楽性が好きだったとしても、そこにたどり着くための入口がなかったわけですよね。でも、アニメタイアップをやらせてもらうことによって、アニメから入って、「こんな人たちがいるんだ」って見つけてもらえる。そういうものとして、やっぱりアニメはありがたいなって思いますね。

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リリース情報

fhána『星屑のインターリュード』(CD)
fhána
『星屑のインターリュード』(CD)

2014年11月5日(水)発売
価格:1,404円(税込)
LACM-14279

1. 星屑のインターリュード
2. ソライロピクチャー
3. 星屑のインターリュード(Avec Avec "twilight town" Remix)
4. 星屑のインターリュード(Instrumental)
5. ソライロピクチャー(Instrumental)

fhána
『Outside of Melancholy』初回限定盤(CD+Blu-ray)

2015年2月4日(水)発売
価格:3,888円(税込)
LACA-35473

fhána
『Outside of Melancholy』通常盤(CD)

2015年2月4日(水)発売
価格:3,240円(税込)
LACA-15473

イベント情報

fhánaワンマンライブ
『Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~』

2015年3月1日(日)OPEN 16:30 / START 17:00
会場:東京都 渋谷 duo MUSIC EXCHANGE
料金:5,500円

プロフィール

fhána(ふぁな)

“FLEET”としてYouTubeやMySpace時代到来前よりインターネットを拠点に楽曲を発表、メジャーからも音源をリリースしてきた佐藤純一、クリエイティブサークル”s10rw”を立ち上げ、ニコニコ動画ではVOCALOIDをメインボーカルに据えて楽曲を発表しているyuxuki waga、そしてネットレーベルシーンから登場したエレクトロニカユニット”Leggysalad”のkevin mitsunagaという、サウンド・プロデューサー3名で結成。2012年秋には、ゲスト・ボーカルだったtowanaが正式メンバーとして加入し、4人体制へ。2013年夏、TVアニメ「有頂天家族」のED主題歌『ケセラセラ』でメジャーデビュー。2014年11月5日にTVアニメ『天体のメソッド』ED主題歌『星屑のインターリュード』をリリース。

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