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さかいゆうの歌はなぜ3世代に届く? 伝わる言葉の綴り方を分析

さかいゆうの歌はなぜ3世代に届く? 伝わる言葉の綴り方を分析

さかいゆう『4YU』
インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
撮影:豊島望
2016/02/03

武井壮さんの常人離れした身体能力への賛辞を込めました。

―1曲目になっている“SO RUN”は、<言葉じゃ足りない思いたちも あなたに伝えられたら>と歌っていますけど、これはさかいさんの音楽に対する気持ちと言えるでしょうか?

さかい:これは武井壮さんに書いた曲なんですよ。BPMが105.4なんですけど、武井壮さんの100m走のタイムが10秒54なんです。

―そうだったんですね!

さかい:それにちなんで、ステップを踏んでいるようなベースラインと、何かが始まりそうなピアノのイントロ、あとはほとんどの人が歌えないであろうメロディーライン。それは彼の常人離れした身体能力への賛辞を込めました。以前、ゆっくりお話ししたときに、すごい尊敬できる人だなと思ったんです。普通の人間が身体能力の30%くらいしか使ってないとしたら、武井さんは50~60%使ってると思うんですよ。

―そう言われると、<誰より速く 走るためには>という歌詞とか、武井壮さんをイメージさせますね。

さかい:誰より速く走るためには、無心で走るんですって。靴も軽くするし、服も軽くするし、考えも軽くする。その集中力というのは、常人には考えられないくらい無心らしいんです。そういう意味で、その後ろに<地位や名誉も 重すぎるBaggage>という歌詞を続けています。

―それは音楽にも通じるところがありそうですね。

さかい:ありますね。僕もステージ上で、「あ、なんで俺は歌ってるんだろう?」と思った瞬間に、歌詞を間違えたりしますから。リハでやったことも忘れて、何も考えずにやってるときのほうが、完璧なライブができる。本当は毎回それをやりたいけど、体調が悪かったり、なんかしらの理由だったりで、毎回というわけにはいかない。体調がいいからといって、いいライブができるわけでもないですしね。だからもっと最強を目指したいです、アスリートみたいですけど(笑)。

僕が正しいと思うことは、誰かにとっても正しいとは限らないから、ポリティカルなことは言えないです。

―今作の歌詞は、全体的に素直な気持ちを綴ったものが多いのではないかと思いました。

さかい:自分に向けて書いたような曲が多いと思いますね。独り言というか。“SELFISH JUSTICE”が、一番本音の出ている曲だとは思うんですけど。

―正義と戦争についての曲ですね。

さかい:「人は自分勝手なジャスティスを持ってるよね」ということを言いたくて。やっぱり音楽とかって、平和じゃないとできないから。でも、これはメッセージソングじゃないですからね。「こう思え」と言ってるわけではない。最近思うんですけど、ミュージシャンって、誰かに求められたわけでもないのに、手を挙げて、立候補して、「この曲を聴いてください」と言ってるわけじゃないですか。

さかいゆう

―最初は誰しもそうですよね。

さかい:今の僕はそれなりに求められてやる立場にはなっているけど、既に世の中に音楽が溢れているなかで、わざわざ自分で手を挙げて、自分の声で歌わなくてもいいはずなんです。“SELFISH JUSTICE”も、誰にも求められていないのに、自分が考えていることをわざわざ曲にしているわけですよね。でも、誰かに聴かれるために書いているから、そこで矛盾が生まれるんですけど。

―平和だから音楽ができると言われましたけど、“SELFISH JUSTICE”では<遠くの国では 今日もまた戦争>と歌っていますね。

さかい:難しいですよね。「人を殺しちゃダメ、以上」で終わればいいけど、「人の命よりも我らの思想を守ることが大事なんだ」とか言い出す人もいて、収拾がつかなくなるというか。本人たちは絶対の正義だと思って本気でやってるわけですからね。

―みんなが自分の正義を守ると戦争になる。

さかい:もうちょっとやわらかい言い方をすると、守るものが違ってくると戦争になってしまいますよね。「家族を守るために戦わなきゃならない」という立場にいる人なら、それはその人からすれば正義だろうし。僕が正しいと思うことは、誰かにとっても正しいとは限らないから、僕は歌のなかでポリティカルなことを言えないです。だからこの曲では<ガムでも噛みながら グチってたい>と歌っているんですよね。それと、<正義の賞味期限>と言ってるのは、自分に対して言っているんです。今は正しいと思ってることを、6年前のデビューした頃にも考えていたか? その頃とは考え方が違うだろ、調子に乗るなよって、自分に言い聞かせています。

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リリース情報

さかいゆう『4YU』初回限定盤
さかいゆう
『4YU』初回限定盤(2CD)

2016年2月3日(水)発売
価格:3,900円(税込)
AUCL-198/9

[DISC1]
1. SO RUN
2. Doki Doki
3. WALK ON AIR
4. 下剋情緒
5. あるギタリストの恋
6. 愛は急がず -Oh Girl-
7. サマーアゲイン
8. SELFISH JUSTICE
9. トウキョーSOUL
10. 愛は微熱
11. ジャスミン
[DISC2]
1. つつみ込むように… / MISIA
2. 今夜はブギーバック(NICE VOCAL) / 小沢健二 featuring スチャダラパー
3. ACROSS THE UNIVERSE / THE BEATLES
4. One more time,One more chance / 山崎まさよし
5. 遠く遠く / 槇原敬之
6. The Stranger / Billy Joel
7. 接吻 / ORIGINAL LOVE
8. よさこい鳴子踊り / 高知県民謡
9. What's Going On / Donny Hathaway
10. PAPER DOLL / 山下達郎

さかいゆう『4YU』通常盤
さかいゆう
『4YU』通常盤(CD)

2016年2月3日(水)発売
価格:3,240円(税込)
AUCL-200

1. SO RUN
2. Doki Doki
3. WALK ON AIR
4. 下剋情緒
5. あるギタリストの恋
6. 愛は急がず -Oh Girl-
7. サマーアゲイン
8. SELFISH JUSTICE
9. トウキョーSOUL
10. 愛は微熱
11. ジャスミン

イベント情報

『ニューアルバム「4YU」発売記念イベント』

2016年2月3日(水)18:30~
会場:東京都 お台場 ヴィーナスフォート 2F 教会広場

2016年2月6日(土)17:00~
会場:大阪府 タワーレコード難波店 5F イベントスペース

『ニューアルバム「4YU」発売記念モールツアー2016』

2016年2月7日(日)
[1]START 13:00
[2]START 15:30
会場:愛知県 イオンモールナゴヤドーム前 1F セントラルコート

2016年2月11日(木・祝)
[1]START 13:00
[2]START 15:30
会場:静岡県 イオンモール浜松市野 1F シンフォニーコート

2016年2月13日(土)
[1]START 13:00
[2]START 15:30
会場:茨城県 イオンモールつくば 1F ウエストコート

2016年2月14日(日)
[1]START 13:00
[2]START 15:30
会場:埼玉県 越谷 イオンレイクタウンmori 1F 木の広場

2016年2月21日(日)
[1]START 14:00
[2]START 16:00
会場:広島県 イオンモール広島祇園 1F エキチカコート

2016年2月27日(土)
[1]START 13:00
[2]START 15:30
会場:福岡県 イオンモール香椎浜 1F セントラルコート

2016年2月28日(日)
[1]START 13:00
[2]START 15:30
会場:三重県 イオンモール桑名 1番街1階 噴水の広場

2016年3月6日(日)
[1]START 14:00
[2]START 16:00
会場:群馬県 イオンモール高崎 専門店街1F センターコート

2016年3月19日(土)
[1]START 17:00
[2]START 19:00
会場:高知県 イオンモール高知 専門店街1F 南コート

さかいゆう
『TOUR2016“4YU”』

2016年6月17日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:北海道 札幌 cube garden
料金:4,860円(ドリンク別)

2016年6月21日(火)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
料金:4,860円(ドリンク別)

2016年6月28日(火)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:高知県 X-Pt
料金:4,860円(ドリンク別)

2016年6月29日(水)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:大阪府 Zepp Namba
料金:5,400円

2016年7月1日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:福岡県 DRUM Be-1
料金:4,860円(ドリンク別)

2016年7月3日(日)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:東京都 三軒茶屋 昭和女子大学 人見記念講堂
料金:5,400円

プロフィール

さかいゆう
さかいゆう

2009年にシングル『ストーリー』でデビュー。2014年は話題の楽曲“薔薇とローズ”収録の3rdアルバム『Coming Up Roses』がオリコンデイリーチャート5位にランクインした他、映画『LOVE SESSION』で初主演も果たし話題を集める。唯一無二の歌声と、SOUL・R&B・JAZZ・ゴスペル・ROCKなど幅広い音楽的バックグラウンドをポップスへと昇華させるサウンドが魅力の男性シンガーソングライター。2016年2月3日に4枚目のアルバム『4YU』をリリース。

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