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ヨセミテにグランドキャニオン。アメリカの国立公園絶景めぐり

ヨセミテにグランドキャニオン。アメリカの国立公園絶景めぐり

『アメリカ・ワイルド』
インタビュー・テキスト
麦倉正樹
撮影:菱沼勇夫 編集:野村由芽

携帯電話を忘れて出かけたときの自由さは、大自然の中にひとりきりでいるという自由さにちょっと似ていたような気がします。

―小澤さんは、本作に関連して、「地球を守るというのは、実は人間を守ること」というコメントを寄せていますが、もう少し詳しくお話しいただけますか?

小澤:たとえば今、オゾン層破壊から始まりCO2の問題や公害問題など、このまま突き進んだら地球が滅びちゃうよと言われているじゃないですか。だけど、そんなことで地球は滅びないんですよね。それによって人間は淘汰されるけど、地球が滅びるわけではない。つまり、自然を守るという行為は、実質的には人間を守ることに繋がるんです。

ヨセミテ国立公園 Reenactment of John Muir and President Teddy Roosevelt's camping trip in Yosemite Valley to discuss the future of a National Park system.Courtesy of MacGillivray FreemanFilms.Photographer:Barbara MacGillivray©VisitTheUSA.com
ヨセミテ国立公園 Reenactment of John Muir and President Teddy Roosevelt's camping trip in Yosemite Valley to discuss the future of a National Park system.Courtesy of MacGillivray FreemanFilms.Photographer:Barbara MacGillivray©VisitTheUSA.com

―なるほど。自然対人間ではなく、人間はあくまでも地球に付随した存在に過ぎないと。

小澤:人間が地球を支配してると勘違いしてしまいがちですが、そんなことは人間の驕りでしかないわけですよね。地球から見た人間っていうのは、ある意味余計な存在に過ぎない。だから、そういう意味でもルーズベルトさんが自然保護を提唱したというのは、すごく意味や意義のあることだし、できるだけ後世にも伝えていきたいですよね。

―ちなみに小澤さんは、この映画をどんな人に見てもらいたいと思っていますか?

小澤:僕はやっぱり、この映画を子どもたちに見てもらいたいんですよ。もちろん、インターネットでこの映画に登場する国立公園のことを調べてもいいのかもしれないけど、今回のこの映画は、IMAX®3Dという体験型の映画になっていて迫力が違う。「僕、アメリカ行きたい」とか「自然に関係する仕事がしたい」とか「動植物の研究がしたい」とか、将来を左右するような大きなきっかけに繋がる可能性があると思います。

キャニオンランズ国立公園 Mesa Arch overlooks Canyonlands National Park in Utah.Courtesy of MacGillivray Freeman Films.Photographer:David Fortney©VisitTheUSA.com
キャニオンランズ国立公園 Mesa Arch overlooks Canyonlands National Park in Utah.Courtesy of MacGillivray Freeman Films.Photographer:David Fortney©VisitTheUSA.com

カトマイ国立公園 Brown Bears in Katmai National Park and Preserve Brown bears catch salmon in Katmai National Park and Preserve in Alaska.Courtesy of MacGillivray Freeman Films. Photographer:Brad Ohlund©VisitTheUSA.com
カトマイ国立公園 Brown Bears in Katmai National Park and Preserve Brown bears catch salmon in Katmai National Park and Preserve in Alaska.Courtesy of MacGillivray Freeman Films. Photographer:Brad Ohlund©VisitTheUSA.com

―なるほど。

小澤:そういう連鎖が、この映画を通じて生まれたら嬉しいですし、それがこの映画の大きな役割でもあると感じていて。もちろん、映画を見るだけで、実際に現地に足を運ばない人のほうが多いかもしれないけど、万が一その場所に行く機会があったら、この映画を見たことによって、さらに大きな感動が得られると思うんです。だから、さっきのアメリカ横断の話じゃないですけど、何かの行動を起こすひとつのきっかけになったらいいなと思います。

―子ども時代を過ぎた、大人たちにも何かきっかけを与えそうですよね。

小澤:そうですね。そういえば昔、携帯電話を忘れて出かけたことがあるんです。初めは不安でしたが、1時間ぐらいしたら「俺は今、なんて自由なんだろう」って感じたんですよね。「今日は誰も俺のことを捕まえられない」って。不安と背中合わせではあるんだけど、そのとき感じた自由さっていうのは、この映画に描かれているような、大自然の中にひとりきりでいるという自由さにちょっと似ていたような気がするんです。

―視野が大きく開けていくような感覚。

小澤:そう。それは、SNSに関しても同じですよね。今の時代、若い人たちは狭い世界の中で閉じこもってしまっているなどとよく言われますけど、たとえ狭い世界であっても、SNS上で友達であることを確認し合うだけじゃなくて、その関係性を深めていけばそこから広がっていくものがあると思うんですよね。だから、ときには携帯電話ではなくまわりの景色を見ながら、街を歩いてみたらどうかと。いつもとは違う路地を曲がっただけで、そこに新しい発見があったりするじゃないですか。

―それでいうと、この映画に登場するような非日常の景色の存在をまず知ることが、日常の視野を広げるひとつのきっかけにもなりそうですね。

小澤:そうですね。だから、携帯電話を持たずに前を見ながら……できれば、この映画を見に行ってください(笑)。そしたらきっと、そこには新しい発見があるから。

小澤征悦

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作品情報

『アメリカ・ワイルド』

2016年5月21日(土)から109シネマズ二子玉川、109シネマズ大阪エキスポシティ、ユナイテッド・シネマとしまえん、ユナイテッド・シネマ浦和ほかIMAX®3D版にて公開
監督:グレッグ・マクギリヴレイ
脚本:スティーブン・ジャドソン、ティム・カヒル
音楽:スティーヴ・ウッド
出演:
コンラッド・アンカー
マックス・ロウ
レイチェル・ポール
ジョー・ウィーガント
案内人:小澤征悦
配給:さらい

プロフィール

小澤征悦(おざわ ゆきよし)

1974年6月6日 カリフォルニア州出身。1998年、NHK大河ドラマ『徳川慶喜』でデビュー。翌年、崔洋一監督作品『豚の報い』で映画初主演を果たし、その後、映画、テレビドラマ、舞台と幅広く活躍し、個性派俳優として高く評価されている。2016年はハリウッド映画『The Forest』の全米公開に続き、瀬々敬久監督の『64−ロクヨン−』、是枝裕和監督の『海よりもまだ深く』の公開が控えている。

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