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Kidori Kidoriは挫けない。ピンチを笑い飛ばす強さはどこから

Kidori Kidoriは挫けない。ピンチを笑い飛ばす強さはどこから

Kidori Kidori『OUTSIDE』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人 編集:山元翔一
2016/10/12

8月31日にベースの汐碇真也の脱退が発表され、再び2ピースに戻ったKidori Kidori。新作『OUTSIDE』からのリードトラック“アウトサイダー”の歌い出しは<輪の外 僕たちだけ>で、平坦ではないバンド活動を嘆いているようにも聴こえるが、もちろん、これはそういう歌ではない。自分を俯瞰して見つめることによって、前向きな姿勢を取り戻そうとする、マッシュ(Vo)の「アウトサイダー哲学」とでも言うべき思想が詰まっているのだ。

そこで今回の取材では、改めてマッシュのパーソナリティーに注目。イギリス生まれの帰国子女であり、「これまでずっとどこか居心地の悪さを感じながら生きてきた」という彼は、大阪から上京してすぐに起こった前ベーシストの脱退劇を経て、東京の生活で何を感じ、再びの転機となったいま何を思うのか? その率直な想いにぜひ耳を傾けてほしい。

いつだってどこか居心地の悪さみたいなものを感じながら生きてきた節がある。

―8月25日に『exPoP!!!!!』(CINRAが主催する無料音楽イベント)に出てもらって、8月31日に汐碇くん(しおいかり)の脱退が発表されたので、非常に驚きました。おそらく、25日の時点で脱退は決まっていたわけですよね?

マッシュ:まあ、ほぼ決まってた感じですね。

―脱退発表時の汐碇くんのコメントには、「度重なるバンド内の不和に耐えられなかった」という言葉もありました。改めて、脱退の経緯を話していただけますか?

マッシュ:あの文章の通りではあるというか。「不仲」っていうとずっと仲が悪いってことだと思うんですけど、「不和」って表現なので、「肝心なところでそりが合わなくて」ってことだと思うんです。

それは音楽に対する考え方とか、バンドをやるうえでの姿勢とか、主にそういうところだと思っていて。甘ったるいことを考えていたら甘ったるいものしかできないし、妥協したら妥協したようなものしかできない。僕は最後まで追求しないと気が済まない人間なので、そういうところでズレがあったのかなって思います。

マッシュ
マッシュ

―6月には三人になってからの初作である『フィールソーグッド e.p.』が出ていて、そのときの取材(深く雑多な音楽愛好家Kidori Kidori推薦、悩みながら躍る10曲)では、「いまのバンドの状態はフィールソーグッドだと思う」って話してくれてたけど……バンドって難しいですね。

マッシュ:難しいですけど、いまはもう気持ちを切り替えてます。もちろん、落ち込みもしたし、自分の中で反省もあったんですけど、ずっとウジウジしていてもしょうがないですから。バンドをやめてしまえば可能性は0になってしまうけど、続けていれば可能性はある。だったらその可能性を信じて、前向きに活動するしかないと思うんです。だから、いまはまたフィールソーグッドなんですよ(笑)。

―新作の『OUTSIDE』は“アウトサイダー”という曲がリードトラックになっていて、これは汐碇くんの脱退が決まる前に作った曲だと思いますが、結果として、また二人になったタイミングでこの曲が出ることで、Kidori Kidoriのアウトサイダー感が強調されることになりましたよね。

マッシュ:“アウトサイダー”っていう曲は自分を俯瞰して見る視点で書かれていて、僕はこれまでの人生で「自分を俯瞰して見る」っていうことを結構やってきているんです。僕はイギリスで生まれて、6歳になる前に日本に帰ってきたんですけど、ボケッとした子どもやったんで、浮いちゃって。だからいじめられもしたし、かと思えば、中学に上がるころには少しやんちゃなグループの中にいたし……いつだってどこか居心地の悪さみたいなものを感じながら生きてきた節があって。

だから、バンドを組んでからも、大学を卒業したら東京で活動するべきだってずっと考えていたんです。東京の方が居心地いいんじゃないかと思っていたんですよね。

マッシュ

―そうやって生きてきた自分を「アウトサイダー」という言葉で表現したと。

マッシュ:そうですね。「俺はずっと居心地の悪い中で生きてきたんやな。1曲そういう曲を作ってみよう」と思って書いて。それでその曲を聴いてみたときに、自分のことを歌ってはいるんだけど、これを世の中に向けて出したら、もしかすると、誰かしらのためになり得るんじゃないかと思ったんです。

誰にだって居心地の悪い瞬間ってあるじゃないですか? みんな何らかの輪の中に属していると思うし、居心地の悪さを感じながらもそこにいないといけないっていう状況は誰にでもあると思う。

―うん、同じようなことを感じている人はとても多いと思います。

マッシュ:僕はKidori Kidoriを「変なバンド」だと思ってやってはいなくて、ど真ん中のストレートを投げてるつもりなんです。でも、どうやら世の中からは変な目で見られているらしいので、そういう意味ではすごくKidori Kidoriらしい曲でもあるのかなって。

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リリース情報

Kidori Kidori『OUTSIDE』
Kidori Kidori
『OUTSIDE』(CD)

2016年10月5日(水)発売
価格:1,620円(税込)
RDCA-1045

1. アウトサイダー
2. タイムセール
3. モノクロ
4. The Puddle
5. 一人ぼっちも悪くない

プロフィール

Kidori Kidori
Kidori Kidori(きどり きどり)

2008年、大阪・堺にて、帰国子女のマッシュを中心に結成。2014年、東京に拠点を移す。2度にわたるメンバーの脱退を経て、マッシュ(Vo,Gt)と川元直樹(Dr)の2人で活動中。10月5日に3枚目のミニアルバム『OUTSIDE』をリリース予定。地球上の音楽を聴き尽くさんとするような、音楽に対する異常なまでの探究心から生まれる、「摩訶不思議クールネス」な世界観は唯一無二。

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