特集 PR

ポップスを更新する雨のパレードに訊く、2016年の刺激的楽曲5選

ポップスを更新する雨のパレードに訊く、2016年の刺激的楽曲5選

雨のパレード『stage』
インタビュー・テキスト
三宅正一
撮影:西田香織 編集:矢島由佳子
2016/12/20
  • 95
  • 0

バンドがこの状況では死ねないという思いが入ってると思いますね。

―日本の音楽シーンで共鳴、共振を感じるバンドはあまりいないですか?

福永:音楽的なシンパシーを覚える人は増えてきています。だからすごく期待していますね。

―そういうバンドと積極的に交わりたいとは思わない?

福永:うーん……むしろ引っ張る立場になりたいという感じですね。先に開拓しちゃいたいなって。そういう意味では焦りもあるんですけど、同時に僕らはメインストリームで新しいポップスを鳴らしたいと思っているから、その波を大きくしたいという思いが一番強いです。

福永浩平

―そういう異物感を出すために“stage”でも、音楽的な意匠としていろんな挑戦をしているじゃないですか。そのうえで新しいポップスを提示するんだという意志がダイナミックに表出している曲だと思います。

福永:ありがとうございます。前のシングルの“You”からの流れを踏まえて、アッパーな曲を作るのが大前提にあって。そのなかでどれだけ新しい挑戦ができるかということはすごく考えました。

たとえばサビメロは、前の小節を食って入ってるんですよね。今までは3拍目か2拍目の裏から食って入ることはやっていたけど、“stage”では前の小節の1拍目の裏から入っていて。それは自分のなかでかなり新しい試みでした。人間がギリギリ「次のメロだ」と思えるところを攻めたというか。バスドラの音色もあえて劣化させたり、ギターもシマーリバーブ(残響音のエフェクト)をかけた今までにないフレーズをループさせてサンプリング風にしてみたり、いろいろ細かいアイデアを盛り込みました。

―でも、ちゃんと音と歌がひとつの塊として迫ってくる感じがより強くなっていると思います。

福永:よかった。それはメロと歌詞の強さがもたらしている効果でもあると思いますね。

―“You”もそうだったけど、福永くんが覚悟を歌うときって死生観みたいなものが漂うんだなと思ったんですよね。

福永:ああ、そうですね。そういう思いは常に持ってるかもしれない。バンドがこの状況では死ねないという思いが入ってると思いますね。

福永浩平

―結局、どんな曲でも自分が多くのリスナーに連れていきたい場所がある、そのためにまだ死ねないという視座が通底しているんですよね。

福永:そうですね。それが大きなテーマです。『New generation』を作っているときから、自分の好きな音楽でシーンを変えたい、時代を変えたい、新しい世代を引っ張っていきたいというテーマが明確にあって。それを経て、次にどんな曲を書こうか迷っているときに、知人から「テーマはずっと変えなくていいんじゃない?」って言われたことがあったんです。「自分の意志は1曲や1枚のアルバムで浸透していくものではないし、その信念はずっと曲に流れていていいんじゃないか」って。今、三宅さんに言われてあらためて思ったのは、やっぱり僕はリスナーにとっての新しい居場所を音楽で作りたいと、ずっと思ってるんだろうなって。2曲目の“1969”の歌詞にしてもそうだし。

―最後に、2017年に向けた意気込みを聞かせてもらえたら。

福永:2016年は本当に濃い1年だったんですけど、「2017年は飛躍の年だったね」って言われるくらいの1年にしたいですね。あとは、体を壊さないように(笑)。今、アルバムに向けた曲作りをしてるんですけど、「あなたたちがポップスだと思っている概念を俺たちが変えてやる」というくらいの気持ちで作ってます。

福永浩平

Page 3
前へ

リリース情報

雨のパレード
『stage』初回限定盤
雨のパレード
『stage』初回限定盤(2CD)

2016年12月21日(水)発売
価格:2,160円(税込)
VIZL-1093

[DISC1]
1. stage
2. 1969
3. free
4. ame majiru boku hitori
[DISC2]
『Live at TOKYO-SHIBUYA CLUB QUATTRO 2016.9.17』
1. new place
2. epoch
3. Petrichor
4. breaking dawn
5. bam
6. morning
7. Noctiluca
8. In your sense
9. yuragi meguru kimino nakano sore
10. 10-9
11. Tokyo
12. You

雨のパレード
『stage』通常盤(CD)

2016年12月21日(水)発売
価格:1,296円(税込)
VICL-37240

1. stage
2. 1969
3. free
4. ame majiru boku hitori

イベント情報

『雨のパレード・ワンマンライブツアー 2017 「Change your pops」』

2017年3月24日(金)
会場:新潟県 CLUB RIVERST

2017年3月31日(金)
会場:北海道 札幌 COLONY

2017年4月2日(日)
会場:宮城県 仙台 LIVE HOUSE enn 3rd

2017年4月6日(木)
会場:大阪府 梅田CLUB QUATTRO

2017年4月8日(土)
会場:広島県 CAVE-BE

2017年4月9日(日)
会場:福岡県 graf

2017年4月12日(水)
会場:愛知県 名古屋CLUB QUATTRO

2017年4月14日(金)
会場:東京都 赤坂BLITZ

プロフィール

雨のパレード
雨のパレード(あめのぱれーど)

福永浩平(Vo)、山崎康介(Gt)、是永亮祐(Ba)、大澤実音穂(Dr)。2013年に結成。2015年にリリースしたmini Album『new place』の表題曲“new place”がSSTVのローテーション「it」に選出され、同年10月に開催された『MINAMI WHEEL』では初出演ながら入場規制となる動員を記録するなど、インディーながら耳の早い音楽ファンの間で注目を集める。3月2日、1stフルアルバム『New generation』でメジャーデビュー。Vo.福永浩平の声と存在感、そして独創的な世界観は中毒性を持ち、アレンジやサウンドメイキングも含めまさに「五感で感じさせる」バンドとして注目されている。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

シャムキャッツ“Four O'clock Flower”

ただシャムキャッツの四人がフラットに存在して、音楽を鳴らしている。過剰な演出を排し、平熱の映像で、淡々とバンドの姿を切り取ったPVにとにかく痺れる。撮影は写真家の伊丹豪。友情や愛情のような「時が経っても色褪せない想い」を歌ったこの曲に、この映像というのはなんともニクい。(山元)