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THE CHARM PARKが語るアメリカにも響いてきた日本の音楽3選

THE CHARM PARKが語るアメリカにも響いてきた日本の音楽3選

THE CHARM PARK『A REPLY』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:岩本良介 編集:矢島由佳子、飯嶋藍子
2016/12/27

「はっきりしない」という自分の今までのコンプレックスを強みにしていきたい。

―日本では具体的な音楽性のジャンルより、「J-POP」とか「ビジュアル系」とか、もっと大きな概念で音楽をわける傾向があって。だからこそ、ひとつの音楽のなかで、いろんな要素が屈託なく混ざり合っている側面があって、CHARMさんに響いたのかもしれないですね。

CHARM:日本の音楽は幅広いですよね。僕はロスにいる頃からオリコンチャートを毎週チェックしていましたけど、アーティストのジャンルがそれぞれ違っても、全部「曲がいい」と思えた。それが日本の音楽の良さだと思っていたのですが、今はトップチャートを見ても、その良さがなくなりましたよね。

THE CHARM PARK

―たしかに、特定の人たちがチャートを独占して、ジャンルにバラつきが見られない感じはありますね。

CHARM:この数年間で、レーベルやメディアの在り方も変わったし、確実に売れる音楽だけが増えていますよね。そのせいで視野が狭くなってしまって、それ以外の人たちが求めているものに目を向けようとしていない感じがします。

なので、僕は自分がもともと好きだったJ-POPの良さを出しつつ、バラバラ感を出していきたい。極端に実験的な音楽をやるということではなくて、「いい曲」であることを前提に、今の日本の音楽シーンで聴こえるべきなのに、あまり聴こえてこない音楽を作りたいんです。今の日本にもいい音楽はもちろんありますけど、もしそれで満たされていたら、僕は自分で音楽をやらなくてもいいと思う。

THE CHARM PARK

―それは、日本の音楽シーンを外側からも内側からも見ているCHARMさんだからこそ、できることかもしれないですね。

CHARM:「はっきりしない」という自分の今までのコンプレックスを強みにしていきたいという気持ちがありますね。去年から今年にかけて作った『A LETTER』と『A REPLY』の2作は、今の日本の音楽シーンには見つからなかった、でも自分が聴きたかった音楽を作ることができました。

自分の言いたいことに自分で自信を持てなければ、誰も聴いてくれない気がして。

―『A LETTER』と『A REPLY』は、タイトルを見ても何か繋がりがあるのかなって思いました。

CHARM:この2作はたしかに繋がっていますね。手紙って、今はメールやLINEがあるから、よっぽど大事なことがなければ書かないですよね。でも、手紙のように大事な想いを入れた音楽を届けたくて、『A LETTER』を作ったんです。

そして、そうやって僕が送った『A LETTER』に対して、聴いてくれた人からの反応がきたからこそ、今回『A REPLY』を作ることができた。もし『A LETTER』がまったく響かなかったら、『A REPLY』を作ることはなかったと思います。でも、こうやって出すことができたのは、僕が送ったレターに対して、返事が来たからなんですよね。

やっぱり、「繋がり」って大事だなとすごく思います。人と人は繋がって生きていくべきだし、人生って点になっているわけではなくて、どんなに悪い出来事も、いい出来事も、全てが繋がっている。それなら、音楽も繋げていくべきだと思ったんです。

THE CHARM PARK『LETTER』ジャケット
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THE CHARM PARK『A REPLY』ジャケット
THE CHARM PARK『A REPLY』ジャケット(Amazonで見る

―今回は日本語の歌詞の比重が増えましたよね。

CHARM:単純に「日本語の歌がもっと聴きたい」と言ってくれる人が多かったし、そもそも、日本で音楽をやるうえで、全部の歌を英語で歌うのは失礼だなって思っていたんです。英語で言いたいことを言っても、わかる人は少ない。その方がいいやっていう気持ちで英語詞を書いていたこともあったのですが、「誰のために歌っているの?」っていう。今は、伝えたいことはちゃんと日本語で伝えようって思えていますね。

―CHARMさんはもともと、自分の気持ちを表に出せない内気なタイプだったんですか?

CHARM:やっぱり、「どこの国の人かわからない」というアイデンティティーの悩みがある時点でそうなんですよ。「根っこがある木の方が強いんじゃないか?」って思ってしまう。音楽をやっていても、「この曲、日本の人は好きになってくれるかな?」って、常に不安に思いながら曲を書いていて。でも、そのやり方を続けていたら、自分が幸せになれないような気がしたんです。

自分の作品や言いたいことに、自分で自信を持てなければ、誰も聴いてくれないような気がして。なので少しずつ、自分を好きになれるように頑張っているんです。だから、今は自分が言いたいことを、前より強く言えるようになったかなって思います。

THE CHARM PARK

―それは、自分が「何人か?」とか「どこ出身か?」ということより、「今、自分が何をしているか?」という部分にアイデンティティーを見出そうとしている、ということなのかもしれないですね。

CHARM:それもありますね。たとえば今、大橋トリオのサポートでは英語の作詞を手伝ったりもしているんですけど、それは、ずっとアメリカで日本の音楽を聴いてきた自分が一番うまくできる自信があるからなんです。間に立つ「橋」の役割が自分にはできるんだという自信が、この先自分の根っこになればいいなって思います。

―1曲目の“Rolling On”が顕著ですけど、今回は「変わっていくこと」を肯定しようとする歌が多いですよね。

CHARM:そうですね。“Rolling On”は、急がず、心配せず、転がり続ければいいんだということを、自分に向けても歌っています。僕、ここ数年で、人生におけるすごくいいテクニックを学んだんですよ。

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リリース情報

THE CHARM PARK『A REPLY』(CD)
THE CHARM PARK
『A REPLY』(CD)

2016年12月14日(水)発売
価格:2,160円(税込)
TRJC-1066

1. Rolling On
2. To Whom It May Concern (Interlude)
3. A REPLY
4. 誰か
5. そら
6. Sincerely,
7. P.S. (Interlude)
8. Harmony

プロフィール

THE CHARM PARK
THE CHARM PARK(ざ ちゃーむ ぱーく)

2015年リリースの1stミニアルバム『A LETTER』から本格的な活動をスタート。ほぼすべての録音を自身で行い、英語詞と日本語詞を絶妙なブレンドで独自の世界観を築いている。また劇団キャラメルボックスの劇伴や映画のサウンドトラックなどの他に大橋トリオのツアーサポートや共作、南波志帆のサウンドプロデュースなどサイドワークでも大いに注目を集める。2016年12月に発表された2ndミニアルバムは全国のFM局で大量オンエアされた他に、Apple Music「今週のNew Artist」にも選出されて幅広い音楽ファンに浸透しつつある。

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