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Creepy Nuts(R-指定&DJ松永)が語る、ラップブームへの本音

Creepy Nuts(R-指定&DJ松永)が語る、ラップブームへの本音

ソニー「MDR-XB950N1」
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:永峰拓也 編集:矢島由佳子

今でこそ「フリースタイルブーム」になってますけど、俺らがヒップホップをやり始めた時期は、完全に「冬の時代」でしたからね。(R-指定)

―最近は、テレビ番組『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系列)が人気となって、ラップやヒップホップが広がったと言えると思います。お二人が結成した2013年頃は、ヒップホップが「狭い村」のものでしかないことに対して、フラストレーションもあったのでしょうか?

R-指定:今でこそ「フリースタイルブーム」になってますけど、俺らがヒップホップをやり始めた時期は、完全に「冬の時代」でしたからね。他のジャンルの人って、ヒップホップをちょっと下に見てたと思うんですよ。ある媒体にリリース情報を送ったら、「うちはロック専門なので、ヒップホップの情報なんて、今後一切送らないでください」って突き返される状況だったので。

R-指定

―その雪辱を果たしたいという思いもあるのですね。

R-指定:これは勝手な被害妄想かも知れないし、実際に会って話したらそうでもなかったんですけど、ロックバンドの人たちって、ヒップホップのことを完全にバカにしてると思ってたんです。だって俺らは楽器もできへんし、歌も歌われへんし。

だから、別ジャンルのイベントに乗り込むときは気を張っていました。ラップというのは、「ヨーヨー、チェケラッチョ」って言ってるだけではなくて、「脳みそ使って色々考えなきゃできないことなんですよ?」っていうのを、分からせに行こうと。端的に言えば、「ヒップホップを舐めんなよ」という気持ちですよね。

松永:しかも、1DJ1MCっていう、ヒップホップグループのなかでも、よりそれぞれの技量が浮き彫りになる形態で挑みたかった。

DJ松永

R-指定:だから、2015年から2016年にかけては、そういう地盤固めをひたすらやりまくりましたね。「ヒップホップは、怖いものではないですよ」と。「ただ、舐めたもんでもないですよ」と。

―手応えはどうでしたか?

R-指定:最初は、めっちゃビビってたんですよ。「絶対、半笑いで見られるんやろな」って。でも、意外とやったら伝わるものだった。

松永:そうだね。

今の状況を喜べないし、信用してないし、そもそも浮かれることもない。(R-指定)

―そういった手応えがありつつも、今年2月にリリースされたミニアルバム『助演男優賞』に収録されている“未来予想図”では、R-指定さんの存在をお茶の間に知らしめた番組『フリースタイルダンジョン』への、複雑な思いが綴られています。

R-指定:出だしの<ダンジョンが終わり 世間の熱は下がり>というフレーズは、番組がブーム絶好調だった昨年1月にはすでに浮かんでいました。「このメッセージは、今このタイミングで俺が言うことに意味があるだろう」と。

つまりブームになろうが廃れようが、俺らがやることは「まったく変わらない」ということを歌いたかった。さっきも言ったように、俺たちはそもそもヒップホップが「冬の時代」だった頃からヒップホップを好きになって、ずっとやり続けている人間なので。

―今の状況を手放しでは喜べない、と。

R-指定:喜べないし、信用してないし、そもそも浮かれることもないというか。とにかく自分がやりたいことを、変わらずやり続けていくだけやなと思っています。

ブームになって、そこまでヒップホップに興味のない大人たちが急に寄ってきたり、俺たちを門前払いしていたような媒体が、いきなり手のひらを返したり……そういう人らではなく、昔から俺たちを信頼してくれている仲間、変わらず遊んでくれる友達、家族、恋人を大切にしながら音楽をやっていきたいなと。

左からR-指定、DJ松永

―“助演男優賞”のミュージックビデオにも、そういうメッセージが込められていますよね。

R-指定:そう、あのビデオはミニアルバム全体のテーマになっていますね。自分たちの本意ではない方向で話が大きくなり、そこに大きな力が加わるとさらに広がっていくけど、そういうのはいずれ崩壊してしまう。「結局は自分だ」っていう。それは、“未来予想図”のテーマにもリンクするところですね。

―全体的に風刺やパロディー満載のコミカルな内容ですが、すべてを失った二人が最後に顔を見合わせて笑う。あそこは意味深いですよね。

松永:そうなんですよ。「不倫」とか「ドラッグ問題」とか、そういう昨今のスキャンダルをパロった部分がキャッチー過ぎて、そこばかりが取り沙汰されるんですけど、それらは単なる味付けでしかなくて。本当に言いたかったのはラストシーンなんです。地元、ダチ、家族。

R-指定:そう。イカつい不良系のラップグループと、結局は同じこと言ってるんよな、俺たちも(笑)。

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ウェブサイト情報

The Headphones Park
The Headphones Park

Creepy NutsのGIF画像・完成バージョンが、2本公開中。ヒップホップユニット / トラックメイカーならではの視点で、アプリを使った音調整の楽しみ方を伝授。

製品情報

ソニー「MDR-XB950N1」
ソニー「MDR-XB950N1」

2017年3月11日(土)発売予定
価格:オープン価格

プロフィール

Creepy Nuts
Creepy Nuts(くりーぴー なっつ)

MCバトル日本一のラッパー「R-指定」とターンテーブリストであり、トラックメイカーとして活躍する「DJ 松永」による1MC1DJユニット。業界屈指のスキルを持つこの2人だからこそ実現できる唯一無二のライブパフォーマンスは必見。2016年1月20日にリリースされた1stミニアルバム『たりないふたり』はスマッシュヒットを記録。テレビや雑誌を始め、数多くのメディアにも取り上げられ、ラジオではニッポン放送『オールナイトニッポン R』のパーソナリティーを務めるなど、話題に事欠かない。現場でも、クラブやライブハウスから大型ロックフェスまで、シーンを問わず数多くの観客を魅了している。

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