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3世代ミニマル鼎談 ROVO×OGRE YOU ASSHOLE×D.A.N.が集結

3世代ミニマル鼎談 ROVO×OGRE YOU ASSHOLE×D.A.N.が集結

『ROVO presents MDT Festival 2017』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人 編集:飯嶋藍子

毎年日比谷野外音楽堂で開催されているROVO主催の『MDT Festival』が今年で15年目を迎える。「野音マジック」という言葉も使われるように、多くのバンドにとって日比谷野音は特別な場所だが、この日ほど自由な空間は他にないと言っていいだろう。

レイヴカルチャーを背景とした、一方向ではないバンドとオーディエンスの関係性を軸に、「全席自由・飲食物持ち込み自由」というホスピタリティーの高さを、長い時間をかけて定着させた『MDT Festival』は、まさに1年に一度立ち現れる、理想的なコミュニティーの姿だ。

5月28日に開催される今年のラインナップは、ROVO、OGRE YOU ASSHOLE、D.A.N.の三組。「ミニマル」をキーワードに、世代を超えて結びつく三組の共演によって、トランシーな最高の空間が生まれることはまず間違いない。ROVOから勝井祐二、オウガから出戸学、D.A.N.から櫻木大悟を迎え、「音楽と場所」について語り合ってもらった。

『MDT Festival』のために1年が回っていると言っても過言ではないです。(勝井)

―まずは勝井さんから『MDT Festival』がどのように始まったのかを話していただけますか?

勝井:僕らはもともとイギリスのレイヴカルチャーに影響を受けていて、普通のライブハウスでライブをするのは意図的に避けて、大体土曜の夜にオールナイトのパーティーをやっていたんです。

でも、2000年に初めて『フジロック』に呼んでもらって、野外もいいもんだなって思ったんです。踊ってる人、寝転がってる人、カレー食ってる人、ビール飲んでる人……みんな自由に楽しんでいて、「こういう場所を自分たちで作りたいな」と思って、2003年に『MDT Festival』を始めました。

左から:出戸学(OGRE YOU ASSHOLE)、勝井祐二(ROVO)、櫻木大悟(D.A.N.)
左から:出戸学(OGRE YOU ASSHOLE)、勝井祐二(ROVO)、櫻木大悟(D.A.N.)

―オールナイトのパーティーの発展形でもあり、野外フェスの発展形でもあったと。

勝井:「自分たちの場所を作る」ということが、「バンドで演奏する」ということと同じくらい大事だと思ったんです。もっと感覚的に「野音でやったら最高に気持ちいいだろうな」という感じもあったんですけど。

―15年続けていく中で、徐々に大事な場所になっていった?

勝井:そうですね。いまやバンドにとっても、僕にとっても、年に一番の晴れの日ですから。この日のために1年が回っていると言っても過言ではないです。

2016年の『MDT Festival』の様子

―オウガは2013年に一度出演していますが、どんな印象でしたか?

出戸:正直、僕らにとってあの野音でのライブはひとつの転機になったんです。

勝井:そうなの?

出戸:はい。そのとき、『homely』っていうアルバムを出して、音楽性が徐々に変わってきたタイミングだったんですよね。ファンの人たちがちょっと戸惑っていて、ワンマンでもみんなポカーンとしてる状況だった。そんな中、ROVOのお客さんの前でやったら異様に盛り上がったんですよ。その光景を見て、その時期に僕たちが進んでいった方向は間違ってなかったなって。

―当日になって、急遽セットリストを変更したそうですね?

出戸:ROVOのリハを見て、みんな急に燃え出したんですよ。ゆったりしたメロウな曲も入れていたんですけど、「もっと攻めのセットリストにしよう」って。

―ROVOとD.A.N.は一昨年の『soundohb』(音楽レーベル「dohb discs」の主催イベント)で一度共演していますが、勝井さんはD.A.N.に対してどんな印象をお持ちですか?

勝井:とにかく、かっこよくてびっくりしました。1980年くらいのロックの風情があるというか……基本的に曲の始まりや終わりがそっけない。「ようこそいらっしゃいました!」みたいな感じじゃないところが、かっこいいなって思いましたね。

櫻木:嬉しいです。ありがとうございます。

―大悟くんはROVOのライブに対してどんな印象を持ちましたか?

櫻木:正直、ライブを初めて観たのが『soundohb』でご一緒させていただいたタイミングだったんですけど、ぶん殴られた感じでした(笑)。神秘的で、ものすごく掻き立てられるものがあって、これはすごいなって。

今年はこの三組を思いついたときに、カキーン! っていう、ヒットの音が聞こえた。(勝井)

勝井:ここ何年かの『MDT Festival』はROVO含め3バンドでやっていて、これが一番僕らにとってやりやすいかたちなんですけど、出演者の組み合わせがすごく重要なんです。今年はこの三組を思いついたときに、カキーン! っていう、ヒットの音が聞こえて、スタッフも含めて「それしかない」ってなったんですよね。

―「野音マジック」みたいな言葉も聞かれますが、野音という会場自体の特別さはどのように感じられていますか?

勝井:『MDT Festival』はやっぱり「フェス」で、普段野音で行なわれているような「ライブイベント」とはちょっと違うんですよ。

勝井祐二

―「ライブイベントではなく、フェスである」というのは、主にどんな部分によるところが大きいのでしょうか?

勝井:僕が初めて1991年にロンドンで体験したレイヴパーティーはDJカルチャーなので、ロックバンドがステージから一方向にお客さんに向かって投げかける場所ではなかったんです。そのパーティーでは、DJがどこにいるのかもわからなくて、とにかく人がいっぱいいて、みんな好き勝手な方向を向いて踊りまくっていた。

ホントにただそれだけ。いい音楽がいい音で鳴っていればそれでよくて、音と人との関係性が一方向じゃない。そこではDJもひとつの機能でしかないわけです。それってやっぱり「場所」が生み出す力なんですよ。

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イベント情報

『ROVO presents MDT Festival 2017』

2017年5月28日(日)
会場:東京都 日比谷野外大音楽堂
出演:
ROVO
OGRE YOU ASSHOLE
D.A.N.
料金:前売4,800円

プロフィール

ROVO
ROVO(ろぼ)

「何か宇宙っぽい、でっかい音楽をやろう」と、勝井祐二と山本精一を中心に結成。バンドサウンドによるダンスミュージックシーンの先駆者として、シーンを牽引してきた。驚異のツインドラムから叩き出される強靱なグルーヴを核に、6人の鬼神が創り出す音宇宙。音と光、時間と空間が溶け合った異次元時空のなか、どこまでも昇りつめていく非日常LIVEは、ROVOでしか体験できない。国内外で幅広い音楽ファンから絶大な信頼と熱狂的な人気を集める、唯一無二のダンスミュージックバンド。

OGRE YOU ASSHOLE
OGRE YOU ASSHOLE(おうが ゆー あすほーる)

メンバーは出戸学(Vo,Gt)、馬渕啓(Gt)、勝浦隆嗣(Drs)、清水隆史(Ba)の4人。結成当初はツインギターの絡みを活かしたUSインディー・ロックの影響を反映したサウンドだったが、2011年リリースのアルバム『homely』以降、サイケロック、AOR、ポストパンク、クラウトロックなどの要素を取り込み、多様な楽曲を展開している。2005年にセルフタイトルの1stアルバムをリリース。2009年3月にバップへ移籍し、シングル『ピンホール』でメジャーデビュー。2010年11月にはモントリオール出身のWolf Paradeと共に全米+カナダの18か所をまわるツアーを行った。2016年11月に待望となる最新アルバム『ハンドルを放す前に』をP-VINEよりリリース、ミュージックマガジン誌「2016ベストアルバム・日本のロック部門」で2位を獲得。

D.A.N.
D.A.N.(だん)

2014年8月に、桜木大悟(Gt,Vo,Syn)、市川仁也(Ba)、川上輝(Dr)の3人で活動開始。様々なアーティストの音楽に対する姿勢や洗練されたサウンドを吸収しようと邁進し、いつの時代でも聴ける、ジャパニーズ・ミニマル・メロウをクラブサウンドで追求したニュージェネレーション。2015年7月にデビューe.p『EP』をリリースし、『FUJI ROCK FESTIVAL '15 「Rookie A Go Go」』に出演。2016年4月には待望の1stアルバム『D.A.N.』をリリースし、『CDショップ大賞2017』ノミネート作品に選出される。同年9月からは、レギュラーパーティー『Timeless』を開催。2017年4月に2nd ep『TEMPEST』をリリース、5月より初のワンマンツアー『TEMPEST』をスタートさせる。

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