特集 PR

ORESAMAが語る再起の物語、葛藤し再デビューを果たすまで

ORESAMAが語る再起の物語、葛藤し再デビューを果たすまで

ORESAMA『ワンダードライブ』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:豊島望 編集:山元翔一
2017/05/30

ボーカルで作詞担当のぽんと、トラックメーカーの小島英也による2人組のユニットORESAMAが、アニメ『アリスと蔵六』のオープニングテーマとなる『ワンダードライブ』で再メジャーデビューを果たした。彼らは2014年に一度メジャーデビューをしているものの、CD1枚のリリースで契約が終了。その後、インディーズで活動を続けるなかで、ぽんと小島それぞれが自らの個性を掴み直し、今ようやく新たなスタートを迎えた。

ぽんは音楽アプリとの出会いによって、歌に対する気持ちを再確認し、小島は今回のシングルを通じて、楽曲制作におけるソフトウェアとの距離感を再構築したという。今、世の中に溢れるたくさんの便利なツールは、ときに両刃の剣となり、人間味を奪いかねないが、二人はそういったツールがあったからこそ、再起することができたと言っていいだろう。ここに至るまでのストーリーを、じっくりと語ってもらった。

私の歌を愛してもらうためには、もっと自己開示をしないといけないと思った。(ぽん)

―新たな始まりとなるシングルの完成、おめでとうございます。本作に至るまでにはさまざまな葛藤や試行錯誤があったのではないかと思うのですが、それぞれにとってどんな期間だったと言えますか?

ぽん:私は一時期、自分の歌にあまり自信が持てなくなっていて、「私の歌じゃダメなんじゃないか?」ってすごく悩んでいました。小島くんは楽曲提供を始めたりもしていて、それなのにORESAMAが上手く進まないのは、「私のせいなのかな?」って。そういうなかで、「nana」っていう音楽アプリのことを教えてもらって、「何者でもない私の歌を聴いてもらえるのか?」っていう挑戦をしたいと思って、正体を隠して投稿を始めたんです。2015年の末から1日2~3曲上げていたので、半年間で400曲くらい。

ぽん
ぽん

―すごいペースですね。

ぽん:当時は思うように歌えなくて泣いたりしながら1日中歌っていたんですけど、そうしたら、私のことを知らない人が、「声かわいいね」とか「歌上手いね」って言ってくれて、そういう素朴な感想がすごく嬉しかったんです。それで、やっぱり私は歌うのが好きなんだなって再確認できたし、好きだからこそ、もっと歌いたいし、ORESAMAのぽんとしてみんなにこの歌を聴いてほしいっていう気持ちがどんどん強くなってきて、ブログに「ORESAMAのぽんでした」っていうことを書いたんです。

―去年の6月の「わたしのこと。」という投稿ですね。

ぽん:「なんだ、プロだったのか」とか、厳しい意見もあるかなって不安だったんですけど、みなさん「これからも応援する」って言ってくれて、すごく嬉しかったんです。それで、この気持ちを何か形にしたいと思って、小島くんと相談して作ったのが“ねぇ、神様?”という曲なので、それを再メジャーのシングルに入れることができて、ホントによかったなって思います。

―“ねぇ、神様?”には、<愛して欲しいだけなのに 壁にぶつかるばかりで だけど僕は諦めがつかずに 今日もうたうよ>という歌詞があったり、ストレートに自分の心情をさらけ出していて、これは表現者としても非常に大きな経験だったのではないかと思います。

ぽん:これまでは「ORESAMA=楽しい音楽」っていう自分のなかのイメージがあったので、私の葛藤みたいな部分はあんまり見せていなかったんです。でもファンの方からすると、どうして名前を隠していたのかとか、やっぱり気になると思うんですね。「私の歌を聴いてほしい」ってことは、「私の歌を愛してほしい」ってことで。そのためにはもっと自己開示をしないと、愛してもらえないと思ったので、ブログもそうだし、この曲でも自分の想いを歌詞に込めました。

―一方で、小島くんにとって2016年はどんな期間だったと言えますか?

小島:僕としては、他のアーティストに楽曲提供をさせていただくなかで、「ちゃんとぽんちゃんの声を活かしきれてるのかな?」っていう葛藤があったんですよね。今の音楽性でいいのか? もっとバラードのほうが、もっとロックなほうが……っていうことを考えているときに、ぽんちゃんから“ねぇ、神様?”の歌詞をもらったんです。僕は、「この歌詞でいい曲を書きたい」と思いました。

小島英也
小島英也

小島:なので、ぽんちゃんの歌声を最大限に活かして、それでいてORESAMAっぽく、僕の理想とする音楽の要素も盛り込んだ曲を、と思って作ったのが“ねぇ、神様?”なんです。もちろん悩んだからって物事が上手く進むかっていうと、そんな甘い話ではないと思います。でも1年間悩んで、試行錯誤したからこそ、今があるっていうのはすごく感じますね。

―具体的には、ぽんさんの声をどう活かそうと考えたのでしょうか?

小島:ぽんちゃんはnanaにすごくいろんなジャンルの曲をアップしていたんですけど、1曲1曲外さないんですよね。曲調とか歌詞とか、その曲の時代背景……まで考えてたかはわからないけど(笑)、とにかくその曲に合わせて、歌い方をコントロールしているのがすごいなって思ったんです。

Page 1
次へ

リリース情報

ORESAMA『ワンダードライブ』(CD)
ORESAMA
『ワンダードライブ』(CD)

2017年5月24日(水)発売
価格:1,296円(税込)
LACM-14609

1. ワンダードライブ
2. 「ねぇ、神様?」
3. SWEET ROOM
4. ワンダードライブ-Instrumental-
5. 「ねぇ、神様?」-Instrumental-
6. SWEET ROOM-Instrumental-

イベント情報

CINRA×Eggs presents
『exPoP!!!!! volume97』

2017年5月25日(木)
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-nest
出演:
evening cinema
ORESAMA
PELICAN FANCLUB
ササノマリイ
indischord
料金:無料(2ドリンク別)

プロフィール

ORESAMA
ORESAMA(おれさま)

渋谷から発信する、ボーカル・ぽんとトラックメイカー・小島英也の2人組ユニット。ラブコメやディスコといった「バブル」カルチャーを「憧れ」として取り込み、80sディスコをエレクトロやファンクミュージックでリメイクしたダンスミュージックを体現。その新感覚はイラストレーター「うとまる」氏のアートワークやミュージックビデオと相乗効果を生んで新世代ユーザーの心を捉えている。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

『傑作? 珍作? 大珍作!! コメディ映画文化祭』予告編

12月15、16日に座・高円寺2で開催される、Gucchi's Free School主宰の『傑作? 珍作? 大珍作!! コメディ映画文化祭』。上映される7本のうち、なんと4本が日本初上映作品(!)。予告だけでもパンチの強さが伝わってくるが、さらに各日トークショー付きという内容の濃さ。このイベントでひと笑いしてから2018年ラストスパートを迎えよう。(野々村)

  1. 入場料のある本屋「文喫」は高いのか、安いのか?店内を一足先にレポ 1

    入場料のある本屋「文喫」は高いのか、安いのか?店内を一足先にレポ

  2. ゆずが語る、ゆずへの期待を背負ったことで解放できた新たな側面 2

    ゆずが語る、ゆずへの期待を背負ったことで解放できた新たな側面

  3. Queen・フレディ在籍時の6度の日本ツアーに密着 300点超の写真収めた書籍 3

    Queen・フレディ在籍時の6度の日本ツアーに密着 300点超の写真収めた書籍

  4. ゲスの極み乙女。の休日課長こと和田理生が「テラスハウス」に入居 4

    ゲスの極み乙女。の休日課長こと和田理生が「テラスハウス」に入居

  5. 光宗薫が個展『ガズラー』を銀座で開催 ボールペンの細密画&滞在制作も 5

    光宗薫が個展『ガズラー』を銀座で開催 ボールペンの細密画&滞在制作も

  6. 鈴木康広の作品『ファスナーの船』が隅田川を運航 期間限定で 6

    鈴木康広の作品『ファスナーの船』が隅田川を運航 期間限定で

  7. 『神酒クリニックで乾杯を』に松本まりか、栁俊太郎ら&主題歌はアジカン 7

    『神酒クリニックで乾杯を』に松本まりか、栁俊太郎ら&主題歌はアジカン

  8. 「RADWIMPSからのお手紙」が100通限定配布 渋谷駅地下コンコースに登場 8

    「RADWIMPSからのお手紙」が100通限定配布 渋谷駅地下コンコースに登場

  9. 立川シネマシティの「次世代映画ファン育成計画」とは? 意図や想いを訊く 9

    立川シネマシティの「次世代映画ファン育成計画」とは? 意図や想いを訊く

  10. アジカン後藤と関和亮が語り合う、ゆとりなき今の社会に思うこと 10

    アジカン後藤と関和亮が語り合う、ゆとりなき今の社会に思うこと