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ぼくのりりっくのぼうよみ×ササノマリイのカップルみたいな対談

ぼくのりりっくのぼうよみ×ササノマリイのカップルみたいな対談

ササノマリイ『game of life』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:西槇太一 編集:矢島由佳子

コラージュ色の強い繊細なサウンドメイキングを持ち味に、新たなポップスを提示するササノマリイが、新作『game of life EP』を発表。表題曲の“game of life”は、盟友であるぼくのりりっくのぼうよみをフィーチャーした渾身の一曲となっている。

そもそもの二人の出会いは、ササノが「ねこぼーろ」として発表した“戯言スピーカー”をぼくりりがカバーしたことに始まる。そして、ぼくりりがデビューアルバム『hollow world』に収録されていた“CITI”のトラックをササノに依頼し、その後も“Be Noble”“つきとさなぎ”を共作するなど、今ではすっかりパートナーのような関係性なのだ。

実際に話をしてみると、それぞれのキャラクターは大いに異なり、インターネットがなかったら二人が出会うこともなかったかもしれない。しかし、楽曲を介して知り合うことで、結果的に意気投合し、作品を生み出すというのは非常に現代的。その事実は、ササノとぼくりりが共に「今」を体現するアーティストであることの証明だと言っていいだろう。

「自分から動くと、いろんないいことがありますよ」って言われて、年下とは思えねえなって。(ササノマリイ)

―先日ササノマリイ(以下、ササノ)さんに、CINRA主催イベント『exPoP!!!!!』に出てもらいましたが、MCで8割方ぼくのりりっくのぼうよみ(以下、ぼくりり)さんの話をしてましたよね(笑)。

ササノマリイ(以下、ササノ):そんなに話すつもりなかったんですけど……結局、ほとんどぼくりりくんのことしか言ってなくて……。

ぼくのりりっくのぼうよみ(以下、ぼくりり):恋なんじゃない?(笑)

ササノ:周りから心配されました。「あの好きの言い方は、本気感ある」って(笑)。

左から:ぼくのりりっくのぼうよみ、ササノマリイ
左から:ぼくのりりっくのぼうよみ、ササノマリイ

―それだけ仲がいいと(笑)。実際初めて会ったのはいつなんですか?

ササノ:“CITI”(ぼくのりりっくのぼうよみ、2015年発売1stアルバム『hollow world』収録曲)を作ったあとですね。それまではメールとかデータのやりとりしかしてなくて。原宿のGAPの前で待ち合わせをして、ハンバーガーを食べに行きました。

―「実際に会おう」と誘い出したのは、どちらだったんですか?

ぼくりり:僕です。そろそろちゃんと会いたいなって。

ササノ:僕はそういうアクションをまったく起こさない人間なので、そのときも「そういう人間なんですよ」って言ったら、すごくいいことを言ってくれたのを覚えてる。

ぼくりり:え、なんでしたっけ。すみません、まったく覚えてない(笑)。

ササノ:やっぱり片想いじゃん(笑)。

―(笑)。ぼくりりさんはなんて言ったんですか?

ササノ:「人を誘うのが苦手っていうのはわかるんですけど、自分から動くと、いろんないいことがありますよ」って言われて、年下とは思えねえなって。

ぼくりり:わりと普通なことかと……。

ぼくのりりっくのぼうよみ
ぼくのりりっくのぼうよみ

ササノ:いや、自分のなかにはない発想だったから。そのおかげで、ボードゲームも、ね。

ぼくりり:そう。「ボードゲーム部」っていう、ボードゲームをする人たちのLINEグループがあるんですよ。そこで「今日暇な人、ボードゲームやりましょう」って呼びかけて、みんなで『ドミニオン』とか『モダンアート』とかやってます。

僕は、「曲を作れる人は神」みたいな認識があるんですよ。(ぼくのりりっくのぼうよみ)

―ササノさんがぼくりりさんのことを知ったのは、ぼくりりさんが“戯言スピーカー”をカバーしたときですか?(ニコニコ動画で見る

ササノ:そうですね。そのあとに“CITI”を作らせてもらえることになって、改めてちゃんとぼくりりくんの歌を聴いてみたら、ヤバいなって思いました。でもその頃はまだ本当のヤバさをわかってなかった。この前、新木場COASTにぼくりりくんのワンマンを観に行ったら、ホントヤバかったです。

ササノマリイ
ササノマリイ

―ぼくりりさんが、“CITI”のあとも、映画『3月のライオン』の主題歌“Be Noble”や、最新シングル曲“つきとさなぎ”など、いくつもの曲のトラックメイクをササノさんに依頼している理由は?

ぼくりり:僕はまず「曲を作れる人は神」みたいな認識があるんですよ。人が作ったものを借りて、ラップを書くことは僕にとって容易な作業なんですけど、曲を0から作ることはできないので、それができる人はめっちゃすごいなって。

そのなかでもササノ氏は、シンプルにクオリティーがすごく高いし、あと作るのがめっちゃ速いんです。ササノ氏が僕の家に遊びに来たときに、「こんな曲作ろうと思ってるんです」って話をして、寝て起きたら、僕が作りたいって言った曲がもうできてたんですよ。それが、新しいシングル(『SKY's the limit / つきとさなぎ』)に入ってる“つきとさなぎ”で。

ササノ:“つきとさなぎ”は、最初のモチーフを作った時点で「これだな」っていうのができたので、「一気に作っちゃおう」と思って。

―前回取材させてもらったとき(ササノマリイが語る、ぼくりりなどがカバーした名曲ができるまで)に、“戯言スピーカー”も実はサッとできた曲だって言ってましたよね。

ササノ:はい、家族旅行の移動中に助手席で……。

ぼくりり:え? 車乗ってるとき? やば。

ササノ:あの曲が結果的に自分の活動のきっかけになってるので、未だに不思議だなって思いますね。

―ぼくりりさんも、サッとできたもののほうが残ったりします?

ぼくりり:僕は基本的に、全部パッと書いちゃうんですよね。アルバムを作るときは、最初は計画通りに調子よく進むんですけど、後半になるといろんなことがずれてきて、トラックができてからレコーディングまでの時間が短くなっちゃって、レコーディング前日の夜に頑張って書くみたいなこともあります。

ササノ:余裕があると、煮詰めたくなっちゃうんですよね。でも、隅から隅まで完成度を高めて、自分の納得いくようにやると、平坦なものになっちゃうんです。そうじゃなくて、衝動とか瞬発力でできて、自分でも面白いと思うもののほうが、他の人が聴いても面白いものになるのかなって。なので、「できる限り粗を削り切らない」っていうことも、最近は意識してますね。

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リリース情報

ササノマリイ『game of life』初回生産限定盤
ササノマリイ
『game of life』初回生産限定盤(CD+DVD)

2017年6月14日(水)発売
価格:1,620円(税込)
AICL-3344/5

[CD]
1. game of life feat. ぼくのりりっくのぼうよみ
2. 歩道橋と走馬燈
3. 空と散歩
4. Halo Hello Continue
5. game of life(To be, or not to be)
6. game of life(ピアノ即興曲)
7. 歩道橋と走馬燈(ピアノ即興曲)
8. Halo Hello Continue(ピアノ即興曲)
[DVD]
1. バイバイ
2. タカラバコ
3. 透明なコメット

ササノマリイ『game of life』
ササノマリイ
『game of life』通常盤(CD)

2017年6月14日(水)発売
価格:1,296円(税込)
AICL-3348

1. game of life feat. ぼくのりりっくのぼうよみ
2. 歩道橋と走馬燈
3. 空と散歩
4. Halo Hello Continue
5. game of life(To be, or not to be)

プロフィール

ササノマリイ
ササノマリイ

エレクトロニカを基調としてロック、ポップス、クラブサウンドなどを独自に昇華したサウンドと、温かいメロディーの中に辛辣な言葉を載せたリリックで数々の楽曲を発表。「ねこぼーろ」名義でネット上に発表した楽曲“戯言スピーカー”は、女性ラッパー DAOKOや高校生ラッパーとして話題のぼくのりりっくのぼうよみなどにカバーされネットを中心に支持を集める。2014年にリリースした1st EP『シノニムとヒポクリト』では、収録曲“戯言スピーカー”のミュージックビデオが100 個のマッチ箱を使ったストップモーションによるアニメーションと、本人もロトスコープにより出演し話題となりロングセールスに。2015年には、2nd EP『おばけとおもちゃ箱』をリリース。紙人形やソーマトロープを駆使したアナログな中の抜群の表現力を持った“共感覚おばけ”のミュージックビデオは動画サイトVimeo のstaff picks、アヌシー国際アニメーション映画祭2016委託作品部門(フランス)、Anifilm(チェコ)、Golden Kuker-Sofia(ブルガリア)など数々の映像、アニメーションfestivalにて入賞している。

ぼくのりりっくのぼうよみ
ぼくのりりっくのぼうよみ

現役大学生、19歳。早くより「ぼくのりりっくのぼうよみ」、「紫外線」の名前で動画サイト等に投稿を開始。高校2年生の時、10代向けでは日本最大級のオーディションである『閃光ライオット』に応募、ファイナリストに選ばれる。提携番組であるTOKYO FM『SCHOOL OF LOCK!』で才能を高く評価されたことで一躍脚光を浴び、まだ高校3年生だった2015年12月、1stアルバム『hollow world』でメジャーデビュー。“sub/objective”や“Sunrise(re-build)”等のヒットと共に、大きな話題を集める。言葉を縦横無尽に操る文学性の高いリリックは多方面から注目を集めており、雑誌『文學界』にエッセイを寄稿するなど、音楽フィールド以外でも才能を発揮している。2016年7月、EP『ディストピア』をリリース。CDの遺影を模したアートワークや、EPの限定盤用に書き下ろした短編小説で再び大きな話題を集め、2017年1月25日2nd ALBUM『Noah’s Ark』をリリース。2017年、映画『3月のライオン』前編主題歌、資生堂「アネッサ」CMソング、テレビ東京 ドラマ25『SR サイタマノラッパー~マイクの細道~』エンディングテーマなど、立て続けに大型タイアップが決定し、5月24日にはダブルタイアップシングル『SKY’s the limit/つきとさなぎ』をリリース。

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