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indigo la Endの本音 誤解された現状と川谷絵音の切実な願い

indigo la Endの本音 誤解された現状と川谷絵音の切実な願い

indigo la End『Crying End Roll』
インタビュー・テキスト
金子厚武
編集:山元翔一
2017/07/12

(『Crying End Roll』は)ミックスCDみたいな聴き方ができるなって思うんですよね。断片的な感じがありつつ、でも一貫した世界で生きている感じがある。(佐藤)

―『Crying End Roll』は、長期間に渡って断続的に曲作りをしてきて、それを一枚にまとめた作品だそうですね。

川谷:今回も特にコンセプトがあるわけじゃなくて、いい曲を集めたってだけですね。“プレイバック”は前作に入れようかって話もあった曲なので、あの頃からモード自体はそこまで変わってないし、「次はこうしよう」みたいな感じも特になくて。いまは「曲はスタジオに入ったらできるだろう」って感じなので、あまり力まず、そのとき作りたいものを作っているだけです。

―結果的には、「多ジャンル感」と繰り返し言っているように、ポップス、オルタナ、クラブミュージックといろんな側面がフラットに表れていて非常にindigo la Endらしいと思いました。

長田:個人的には、『藍色ミュージック』はちょっとギターを引っ込めようって意識で作ったんですけど、それにちょっと飽きたというか、あんまり性に合わないなって思ったんですよね。

そういうこともあって“プレイバック”を作ったので、そこからは気持ちとしては一貫しているというか、「弾けるだけ弾こう」っていうもともとのスタイルでまたやり始めました。でも、『藍色ミュージック』以前とはメンバーが違うから、各々出るところは出て、引っ込むところは引っ込むっていう、自分のいい塩梅を見つける作業にもなったなと思います。

―確かに、“鐘泣く命”や“天使にキスを”のような曲では、がっつりギターが前に出ていますもんね。

長田:あと一番大きいのが、『藍色ミュージック』のときはまだ掴めなかった栄ちゃんのタイム感がわかるようになったことなんです。今回レコーディングでクリックを使ってないんですけど、それでもかみ合うようになったのはかなり大きい。“プレイバック”ができたときに、栄ちゃんのドラムと自分のギターがかなりドライブしてる感じが出ていたので、あそこからどんどんよくなっていったと思います。

長田カーティス / Photo by 浜野カズシ
長田カーティス / Photo by 浜野カズシ

―佐藤さんはアルバムに対してどんな手応えを感じていますか?

佐藤:“プレイバック”のような昔にできた曲もあれば、今年DADARAY(川谷が楽曲制作を担当するユニット。ゲスの極み乙女。の休日課長がベースを担当し、佐藤はサポートとして参加)をやりつつギリギリに作った曲もあるので断片的な記憶になるんですけど……自分としてはミックスCDみたいな聴き方ができるなって思うんですよね。

The Avalanchesの『Since I Left You』(2000年)とか、Gold Pandaの去年のアルバム(『Good Luck and Do Your Best』)もそうだったけど、断片的な感じがありつつ、でも一貫した世界で生きている感じがあるというか。今回のアルバムも個人的にそういう印象が強いです。

―ミックスCD的な聴き方ができるという点に関して、詳しく教えていただけますか?

佐藤:僕、シャッフル聴きが大好きで、アーティストが意図した曲順を大事にしつつ、自分でも新しさを見出したい気持ちがあって、その「新しさ」が今回の曲順に表れていると思うんですよね。リミックスも2曲入っていますけど、それ含めてシャッフル聴きの奇跡が起こったふうに聴こえるというか、すごくいい流れになっていると思います。

―なるほど。確かに、リミックス曲が本編のおまけのように収録されているのではなく、アルバムの流れに組み込まれているのは、ミックスCD的と言えそうですよね。後鳥さんからもアルバムを作り終えての感想を聞かせてください。

後鳥:今回は歌メロがもともとあったのが多くて、そこに寄せて考えることもできたので、ベースはパッと聴きはシンプルに聴こえると思うから、スッと入りやすいかなと思います。『藍色ミュージック』でドラムが代わって、それに合わせて四苦八苦しながらやった経験を踏まえて、今回はしっかり歌を大事に弾けました。

indigo la End『Crying End Roll』初回限定盤ジャケット
indigo la End『Crying End Roll』初回限定盤ジャケット(Amazonで見る

この先も恥ずかしくないと思える作品を作れた。これは音楽を純粋に楽しんでいる層にちゃんと伝わるって、そこは信じたいなって思います。(川谷)

―いまのindigo la Endはとにかく自分たちの思ういい音楽を作るっていうのが大前提としてありつつ、でも最初にフェスの現状への違和感を話してくれたように、ある種のカウンターというか、何かを変えたいという気持ちも根底には持っていると思います。そのあたりのことを、話してもらえませんか?

川谷:まあ、幻想だとは思うんですけどね。フェスにしても、どうせ状況が変わらないのはわかっているし、「どうせ変わらない」って実際口にもしているんだけど、でも心が諦めてないっていうか、勝手に動いちゃうんですよ。幻想を追い求めちゃう。

結局は何も変わらずに死ぬんでしょうけど、自分たちがいいものを作っているっていう自信があればいいというか……音楽って残っていくじゃないですか? 絵画でも100年後に評価されることがあるし、音楽でもそういうことってあり得るわけで。

川谷絵音/ Photo by 浜野カズシ
川谷絵音/ Photo by 浜野カズシ

―この前People In The Boxの波多野さんに取材をしたときに(インタビュー:橋本絵莉子波多野裕文インタビュー 嗅覚と本能で惹かれ合う二人)、時代のサイクルがどんどん短くなってることにすごく違和感を感じていると話してくれたんですね。ひとつの作品を簡単に評価してすぐ次の作品にいってしまうような風潮があると。そんななかで、自分のソロアルバムや『橋本絵莉子波多野裕文』は10~20年後も新譜のつもりで作ったって話をしてくれたんですけど、それはもっともだなって思ったんですよね。

川谷:確かに、いまはどんどん移り変わっていくから、作品が残りづらいですよね。結局1990年代とか2000年代初めとか、それより前に作られたものが、いまも「名曲」として残っている。いまはどんどんインスタントになっているんで、「名曲」って生まれづらいなと思います。

でも波多野さんと同じように、ずっと新譜っていうか、僕ら結構リリースペース速いですけど、毎回残るものを作っている自信はあるんです。昔の作品と比較するわけじゃないけど、『藍色ミュージック』と、今回の『Crying End Roll』に関しては、ほんとにやりたいことをやっているので、この先も恥ずかしくないと思える作品を作れた。これは音楽を純粋に楽しんでいる層にちゃんと伝わるって、そこは信じたいなって思います。

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リリース情報

indigo la End『Crying End Roll』初回限定盤
indigo la End
『Crying End Roll』初回限定盤(CD+DVD)

2017年7月12日(水)発売
価格:3,780円(税込)
WPZL-31341/2

[CD]
1. 想いきり
2. 見せかけのラブソング
3. 猫にも愛を
4. End Roll I
5. 鐘泣く命
6. 知らない血
7. ココロネ(Remix by Qrion)
8. End Roll II
9. プレイバック
10. 天使にキスを
11. エーテル
12. 夏夜のマジック(Remix by ちゃんMARI)
[DVD]
indigo la End『インディゴミュージック 追加公演「プレイバック」』(2016年9月10日 新木場 STUDIO COAST)
1. 楽園
2. 秘密の金魚
3. 実験前
4. 緑の少女
5. 夏夜のマジック
6. 幸せな街路樹
7. 瞳に映らない
8. 渚にて幻(long ver.)
9. 名もなきハッピーエンド

indigo la End『Crying End Roll』通常盤
indigo la End
『Crying End Roll』通常盤(CD)

2017年7月12日(水)発売
価格:3,240円(税込)
WPCL-12676

1. 想いきり
2. 見せかけのラブソング
3. 猫にも愛を
4. End Roll I
5. 鐘泣く命
6. 知らない血
7. ココロネ(Remix by Qrion)
8. End Roll II
9. プレイバック
10. 天使にキスを
11. エーテル
12. 夏夜のマジック(Remix by ちゃんMARI)

イベント情報

『始藍』

2017年9月15日(金)
会場:大阪府 なんばHatch

2017年9月17日(日)
会場:岡山県 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM

2017年9月20日(水)
会場:愛知県 名古屋 ダイアモンドホール

2017年9月22日(金)
会場:東京都 お台場 Zepp Tokyo

2017年9月25日(月)
会場:群馬県 高崎 club FLEEZ

2017年9月26日(火)
会場:宮城県 仙台 Rensa

2017年9月28日(木)
会場:北海道 札幌 ペニーレーン24

プロフィール

indigo la End
indigo la End(いんでぃご ら えんど)

2010年2月川谷絵音を中心に結成。2014年8月に後鳥亮介が加入。2015年に佐藤栄太郎が加入し現在の体制となる。歌とギターのツインメロディとそれを支えるリズム隊、それらが絶妙なバランスで重なり合う。

関連チケット情報

2019年4月27日(土)〜4月28日(日)
ARABAKI ROCK FEST.19
会場:みちのく公園北地区 エコキャンプみちのく(宮城県)
2019年5月4日(土)〜5月6日(月)
JAPAN JAM 2019
会場:千葉市蘇我スポーツ公園(千葉市中央区)(千葉県)
2019年5月19日(日)
indigo la End
会場:横浜ベイホール(神奈川県)
2019年5月24日(金)
indigo la End
会場:ペニーレーン24(北海道)
2019年6月1日(土)
indigo la End
会場:CRAZYMAMA KINGDOM(岡山県)
2019年6月5日(水)
indigo la End
会場:金沢AZ(石川県)
2019年6月7日(金)
indigo la End
会場:エレクトリック・レディ・ランド(愛知県)
2019年6月9日(日)
indigo la End
会場:Fukuoka BEAT STATION(福岡県)
2019年6月14日(金)
indigo la End
会場:BIGCAT(大阪府)
2019年6月16日(日)
indigo la End
会場:昭和女子大学 人見記念講堂(東京都)
2019年6月30日(日)
indigo la End
会場:日比谷野外大音楽堂(東京都)

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