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シャムキャッツは友達?それとも仕事?幼馴染の夏目と菅原が語る

シャムキャッツは友達?それとも仕事?幼馴染の夏目と菅原が語る

シャムキャッツ『Friends Again』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:馬込将充 編集:山元翔一

シャムキャッツが6月に発表した『Friends Again』は、オーバーダブを施すことなく、緻密なアンサンブルで独自の「歌もの」を構築した作品であり、「友情」に留まらない、多様なコミュニケーションを描いた、素晴らしい作品だった。そして、「友達に戻ろう」というタイトルは、メンバー四人の関係性の再構築を表していたわけだが、幼稚園から一緒の幼馴染である夏目知幸と菅原慎一にとっては、とりわけ大きなテーマだったはずだ。

これまでの作品以上に多くの楽曲を手がけ、夏目との2枚看板を印象づけた菅原は、昨年11月のEP『君の町にも雨はふるのかい?』リリース時の取材で、「いつからか、バンドが仕事になってしまっていた」と話してくれた。『Friends Again』という作品は、そういった背景も踏まえ、夏目と菅原の友情物語のひとつの帰結だという言い方もできるだろう。

そこで今回は、彼らの地元・浦安で思い出の場所を巡りながら撮影を、二人が初めてギターを買い、夏目と藤村頼正が出会った英会話教室のあるショッピングモール内のカフェで取材を敢行。バンドの過去・現在・未来についての対話は、親密なムードに包まれていた。

「文化っぽい遊び」というか、切手を集めたり、好きな音楽の話ができるのは、夏目だったんです。(菅原)

—今日は小・中時代の思い出の場所を回ってもらいましたが、もともと夏目くんと菅原くんは幼馴染で、幼稚園から一緒だったそうですね。

夏目(Vo,Gt):同じクラスになったのは小学校3~4年のときだけで、違うコミュニティーに属していたんですけど、一緒に学校に行くようになって、ちゃんと仲良くなりました。

左から:夏目知幸、菅原慎一
左から:夏目知幸、菅原慎一

菅原(Gt,Vo):俺は自分のコミュニティーの仲間とよくキックベースで遊んでたんですけど、そういう男の子っぽい普通の遊びは、夏目とはしてなくて。その代わり「文化っぽい」というか、切手を集めたり、好きな音楽の話ができるのは、夏目だったんです。

夏目:ホントそうかも。音楽とかは一緒に共有してたけど、男の子っぽい遊びって、あんまりしてないかもね。俺は俺でそういうことは他にする人がいたし。

菅原:中学に上がるときに、「一緒にバレーボール部に入ろう」ってことを夏目に話したんです。小学校のときはサッカーをやってたんですけど、「男の子はサッカーをやるもんだ」みたいな感じが嫌で。スクールカーストみたいなものからも離れて自由に過ごしたいと思ったから、「サッカーでも野球でもテニスでもない何かをやろうぜ」って。それで「バレーボールだ」ってことになったんですけど、それは自分のなかのターニングポイントだったかもしれない。

夏目と菅原がギターの練習をしたり、くるりやGOING STEADYなどを聴かせあったりした公園にて
夏目と菅原がギターの練習をしたり、くるりやGOING STEADYなどを聴かせあったりした公園にて

夏目と菅原が弾き語りデュオ「エスカルゴ」として、ゆずなどの弾き語りをしていた新浦安駅の改札前
夏目と菅原が弾き語りデュオ「エスカルゴ」として、ゆずなどの弾き語りをしていた新浦安駅の改札前

—中学時代は夏目くんがバレーボール部の部長で、菅原くんは副部長、夏目くんが生徒会長で、菅原くんが副会長だったそうですね。

夏目:そうです。俺は単純に負けず嫌いで、自分より面白いやつとか目立つやつが気に食わなかったんだと思う。あと何か催し物をやるときに、人任せにするとテレビの真似ばっかりなのが嫌だったんです。

当時『学校へ行こう』(1997年~2005年までTBS系列で放送されていたバラエティー番組)が流行ってたから、すぐ「未成年の主張」みたいなのをやりたがるんですよ。だけど俺は、そういうのじゃなくて、もっとオリジナルなことないのかなって思うタイプだったから、であれば自分がやったほうがいいのかなって。

菅原:俺は人前には出たくないけど、自分が何かそういうことをやってないと気が済まないタイプでした。副会長のときとか、たまに夏目が風邪で休むと、俺が代わりに会長の役割をするのが超嫌で、その感じは未だにちょっとあるかも。ライブのMCとかね(笑)。

菅原慎一

高校のときは、もう委員長とかそういうことはやりたくないと思ってたんです。(夏目)

—高校からは別々だったんですよね。

菅原:俺は音楽コースのあった地元の学校に推薦で入ったんですけど、夏目はちゃんと勉強して、早稲田に入って都内に通うようになったから、「新しい世界に行ったな」って思ってました。

当時の俺は、ホントに暗黒期だったんですよ。自由な校風のちょっと芸能っぽい学校で、ギャルっぽい人が多くて、あんまり馴染めなくて。唯一メガネかけた同じ匂いのするやつが「これあげるよ」ってギターをくれたことはあったけど(笑)。

—そこでバンドはやらなかったんですか?

菅原:俺、中3のときにめっちゃバンドがしたくて、学校見学で一番バンドがかっこいいところに入ろうと思って学校を選んだんです。でも、実際入ってみたら、バンドをやってる人が全然いなかったんですよ。逆に、夏目の周りには音楽をやってる人がいっぱいいて、バンドを始めてたから、すげえ羨ましくて。

『AFTER HOURS』(2014年)収録曲”LAY DOWN”のPVを撮影した空き地にて
『AFTER HOURS』(2014年)収録曲”LAY DOWN”のPVを撮影した空き地にて

—夏目くんは高校でも輪の中心にいるタイプだった?

夏目:高校のときはもう委員長とかそういうことはやりたくないと思ってたんですけど、やる流れになってましたね。

菅原:文化祭の委員長みたいなのをやって、結構ストレス抱えてたよね?

夏目:イベントを組むのは好きだったから、そういう場にはいたかったんだけど、「委員長をやりたい」ってやつが他にいたから、俺はいいやって思ってたんです。でもそいつが、「やっぱりお前がやったほうがいいと思う」みたいに言い出して、「嫌だなあ」と思いながらやってました。

中学までは負けん気で、自分から「やりたい」って言ってたけど、縛られるように感じたから、高校ではそういう役は誰かに任せて、自分はそれを面白がればいいやと思ってて。でも結局そうはならなかったんですよね。

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リリース情報

シャムキャッツ『Friends Again』
シャムキャッツ
『Friends Again』(CD)

2017年6月21日(水)発売
価格:2,916円(税込)
TETRA RECORDS / TETRA-1005

1. 花草
2. Funny Face
3. Four O’clock Flower
4. Travel Agency
5. Coyote
6. Hope
7. October Scarf
8. Riviera
9. Lemon
10. 台北
11. 31 Blues

イベント情報

『シャムキャッツ tour “Friends Again”』

2017年9月16日(土)
会場:千葉県 千葉LOOK

2017年9月17日(日)
会場:愛知県 名古屋CLUB QUATTRO

2017年9月18日(月・祝)
会場:大阪府 umeda TRAD

2017年9月22日(金)
会場:石川県 金沢vanvan V4

2017年9月23日(土)
会場:岡山県 YEBISU YA PRO

2017年9月24日(日)
会場:香川県 高松TOONICE

2017年9月30日(土)
会場:北海道 札幌COLONY

2017年10月6日(金)
会場:新潟県 新潟CLUB RIVERST

2017年10月7日(土)
会場:宮城県 仙台CLUB JUNK BOX

2017年10月13日(金)
会場:福岡県 福岡graf

2017年10月14日(土)
会場:鹿児島県 鹿児島SR HALL

2017年10月15日(日)
会場:大分県 大分AT HALL

2017年10月21日(土)
会場:東京都 SHIBUYA TSUTAYA O-EAST

プロフィール

シャムキャッツ
シャムキャッツ

メンバー全員が高校3年生の時に地元浦安で結成。2009年春、アルバム『はしけ』でデビュー。同年、河川敷でのゲリラライブを収録した『BGM』、2012年に初期アンセム「渚」「なんだかやれそう」を収録した『たからじま』、2014年にバンドの評価を決定づけたギターロックの金字塔『AFTER HOURS』、そして2015年にバンド最大のヒット作となったミニアルバム『TAKE CARE』を発表したあと、それまで所属していたレーベルから独立。自主レーベルを立ち上げ、2枚のEP『マイガール』『君の町にも雨はふるのかい?』を経て、2017年6月21日に2年3か月ぶりとなるフルアルバム『Friends Again』をリリースした。

関連チケット情報

2018年1月26日(金)
In&Out
会場:WWW X(東京都)
2018年2月9日(金)
シャムキャッツ / Homecomings / Seuss
会場:磔磔(京都府)
2018年2月18日(日)
踊ってばかりの国/シャムキャッツ
会場:UNIT(東京都)

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