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シャムキャッツは友達?それとも仕事?幼馴染の夏目と菅原が語る

シャムキャッツは友達?それとも仕事?幼馴染の夏目と菅原が語る

シャムキャッツ『Friends Again』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:馬込将充 編集:山元翔一

バンドをなるべく長く続けていこうと思うと、普通の友達でいる努力ってかなり必要な気がする。(夏目)

—「楽になった」というのはどういうことですか?

菅原:変な話だけど、「友達に戻る」っていうのも仕事のひとつで、そういう縛りを与えられると、「いい感じのシャムキャッツ」っていうイメージが湧きやすくなったんですよね。「こうすればいいんだよね」っていうのがはっきりしたというか。

全然悪い意味じゃなくて、バンドを上手くやっていくにはそんなふうにやっていくしかないのかなって思ったんですよ。「ただ友達のままでいるだけ」っていうのは違うと思うけど、俺らの「友達感」みたいなものを見せたり、音楽に反映させていくやり方は、すごくいいことだと思うし、それがシャムキャッツの魅力だと思うんです。

左から:夏目知幸、菅原慎一

シャムキャッツ『マイガール』(2016年)収録曲

—前回のインタビュー時には、すでに『Friends Again』が次作のキーワードとしてあったわけですか?

菅原:ありました。でも、あのインタビューのときはまだ曲が全然できてなかったので、インタビューであんなふうに言うことで、自分に発破をかけたところはあるかも。

夏目:バンドをなるべく長く続けていこうと思うと、普通の友達でいる努力ってかなり必要な気がする。俺、昔からバイトの飲み会とかって絶対行きたくないタイプだったんですよ。つまんないし、興味ない人としゃべるの嫌だし、仕事は仕事でやってるんだから、なんでわざわざ一緒にお酒飲まなきゃいけないんだって。

でも、今になって、そういう飲み会って必要なんだなって思うようになったんですよね。「普通に仲がいい」ということが、一緒に何かを作ったり、ひとつの物事を前に進めようとしたときに、かなり大事なんだなって。そんな普通のことを、やっとわかり始めたんです(笑)。

左から:夏目知幸、菅原慎一

—『Friends Again』というテーマを掲げたことは、夏目くんがシャムキャッツ内のリーダーというポジションから徐々に身を引くことにつながったのでしょうか?

夏目:そこに関しては、曲が書けないのはよくないなって思ったのが大きいんです。曲を書くために何をしたらいいかなって考えると、他のことは何もしないってことしかないなと。それでもっとメンバーに頼って、俺も自由になったほうがいいのかなって考えるようになったんです。

音楽性的にも、「俺ってやっぱりこういうのが好きなんだよね」っていうのを、みんなに聴いてもらう感じで曲を作ってみようと思ったのがポイントで。「こういう社会状況だから、こういう曲にしないと」とか、「こういうビートを取り入れよう」っていう考えがなかったのは、『Friends Again』における大きな変化だと思う。

シャムキャッツ『Friends Again』ジャケット
シャムキャッツ『Friends Again』ジャケット(Amazonで見る

シャムキャッツ『Friends Again』収録曲

音楽制作に対して、こんなに意見をしたのは初めてだと思う。(菅原)

—今年のアタマに夏目くんと菅原くんそれぞれが曲出しをしたときに、どっちもパッと聴きはシンプルな歌ものを作ってきていて、それでアルバムの方向性が見えたそうですね。

夏目:そこに至るまでに重要だったのが、『君の町にも雨はふるのかい?』(2016年11月リリース)のツアーがすごくよかったことなんです。自主レーベルを立ち上げて、危うくなっていた関係性が少しずつ修正できてきたなかで、いろんな地方を回って、海外にも行って、初めての場所でワイワイやるっていう、バンドをやり始めたころの感覚に戻っていったんですよね。

海外でライブをすると、やっぱりメロディーの力って強いなって痛感するんですよ。それに、昔から褒められてる俺たちの曲も、メロディーがいい曲かなって思いましたし。とにかくパッと歌っていい曲を作ればいいんだなって感覚は、みんなで過ごした時間のなかで得られたものでした。

シャムキャッツ Tumblr「WITH A BAND」より
シャムキャッツ Tumblr「WITH A BAND」より(ページを見る

—これまで菅原くんは、夏目くんが提示してきた曲に対して、「じゃあ、自分はこう」っていう提案の仕方をしてきたけど、今回みたいに二人ともフラットな立場で曲を作ることはなかったわけですよね。

菅原:なかったですね。『Friends Again』っていうテーマは夏目が出したものだし、「菅原もゼロから書いてよ」って提案はもらったけど、「夏目の様子を伺いながら」とかは今回一切なくて。自分の書きたい題材でそのまま書いたのは初めてです。

シャムキャッツ『Friends Again』収録曲。作詞作曲もリードボーカルも菅原が担当

—今までリーダーと副リーダーだった二人の関係性が初めてフラットになったと。さらに言うと、夏目くんが追加の曲を作ったときに、珍しく言い合いになったというのを別のインタビューで読みました。

夏目:そうそう、それはバンド史上初かもしれない。

菅原:音楽制作に対して、こんなに意見をしたのは初めてだと思う。

—どんな経緯だったんですか?

夏目:8曲くらいできあがってたタイミングで言い合いになったんです。8曲だとアルバムとしては曲数が足りないから、作るしかないと思って作って……。

菅原:今考えると、当たり前のことなんですけどね(笑)。

夏目:俺は8曲だけだと弱いというか、人に伝わらないものになっちゃう気がしたし、少し派手な抜けのある曲もいると思って、“Lemon”とか“Hope”を作ったんです。スタジオで「こういう曲ほしいよね」みたいな発言も出るから、そのオファーに則ってガチガチに理詰めで作った曲を持って行ったんですけど、そうしたら「違うんじゃないか」と。俺としては「何が違うんだ?」って。

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リリース情報

シャムキャッツ『Friends Again』
シャムキャッツ
『Friends Again』(CD)

2017年6月21日(水)発売
価格:2,916円(税込)
TETRA RECORDS / TETRA-1005

1. 花草
2. Funny Face
3. Four O’clock Flower
4. Travel Agency
5. Coyote
6. Hope
7. October Scarf
8. Riviera
9. Lemon
10. 台北
11. 31 Blues

イベント情報

『シャムキャッツ tour “Friends Again”』

2017年9月16日(土)
会場:千葉県 千葉LOOK

2017年9月17日(日)
会場:愛知県 名古屋CLUB QUATTRO

2017年9月18日(月・祝)
会場:大阪府 umeda TRAD

2017年9月22日(金)
会場:石川県 金沢vanvan V4

2017年9月23日(土)
会場:岡山県 YEBISU YA PRO

2017年9月24日(日)
会場:香川県 高松TOONICE

2017年9月30日(土)
会場:北海道 札幌COLONY

2017年10月6日(金)
会場:新潟県 新潟CLUB RIVERST

2017年10月7日(土)
会場:宮城県 仙台CLUB JUNK BOX

2017年10月13日(金)
会場:福岡県 福岡graf

2017年10月14日(土)
会場:鹿児島県 鹿児島SR HALL

2017年10月15日(日)
会場:大分県 大分AT HALL

2017年10月21日(土)
会場:東京都 SHIBUYA TSUTAYA O-EAST

プロフィール

シャムキャッツ
シャムキャッツ

メンバー全員が高校3年生の時に地元浦安で結成。2009年春、アルバム『はしけ』でデビュー。同年、河川敷でのゲリラライブを収録した『BGM』、2012年に初期アンセム「渚」「なんだかやれそう」を収録した『たからじま』、2014年にバンドの評価を決定づけたギターロックの金字塔『AFTER HOURS』、そして2015年にバンド最大のヒット作となったミニアルバム『TAKE CARE』を発表したあと、それまで所属していたレーベルから独立。自主レーベルを立ち上げ、2枚のEP『マイガール』『君の町にも雨はふるのかい?』を経て、2017年6月21日に2年3か月ぶりとなるフルアルバム『Friends Again』をリリースした。

関連チケット情報

2017年9月22日(金)
シャムキャッツ
会場:金沢vanvanV4(石川県)
2017年9月23日(土)
シャムキャッツ
会場:YEBISU YA PRO(岡山県)
2017年9月24日(日)
シャムキャッツ
会場:TOONICE(香川県)
2017年9月30日(土)
シャムキャッツ
会場:COLONY(北海道)
2017年10月6日(金)
シャムキャッツ
会場:新潟CLUB RIVERST(新潟県)
2017年10月7日(土)
シャムキャッツ
会場:仙台CLUB JUNK BOX(宮城県)
2017年10月13日(金)〜10月15日(日)
シャムキャッツ
会場:graf(福岡県)
2017年10月21日(土)
シャムキャッツ
会場:TSUTAYA O-EAST(東京都)
2017年11月9日(木)〜11月29日(水)
会場:磔磔(京都府)
2017年11月18日(土)
neco眠る
会場:名古屋クラブクアトロ(愛知県)

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シャムキャッツ“Four O'clock Flower”

ただシャムキャッツの四人がフラットに存在して、音楽を鳴らしている。過剰な演出を排し、平熱の映像で、淡々とバンドの姿を切り取ったPVにとにかく痺れる。撮影は写真家の伊丹豪。友情や愛情のような「時が経っても色褪せない想い」を歌ったこの曲に、この映像というのはなんともニクい。(山元)