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上杉柊平と上村海成が三島由紀夫を想う。若き役者に映る三島とは

上杉柊平と上村海成が三島由紀夫を想う。若き役者に映る三島とは

『命売ります』『豊饒の海』
インタビュー・テキスト
麦倉正樹
撮影:八田政玄 編集:川浦慧

日本文学史上に燦然と輝く文学者、三島由紀夫。彼が晩年に書き上げた小説を原作とする舞台が、この秋2本立て続けに上演される。

ひとつは三島畢生の大作である『豊饒の海』。東出昌大を主演に、宮沢氷魚、上杉柊平といった若手たち、そして笈田ヨシといったベテランたちが名を連ねる。そしてもう1作は、三島の小説の中でもエンターテイメント度が最も高いと言われる『命売ります』だ。東啓介を主演に、上村海成、馬渕英里何らが顔を揃える。

同じ「命」をテーマとしながらも、ある意味両極端のふり幅を持った今回の2作品。その出演者である若手キャスト――上杉柊平と上村海成の対談が実現した。映画『リバーズ・エッジ』の好演も記憶に新しい1992年生まれの上杉と、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』で広く知られるようになった1997年生まれの上村。彼ら20代にとって三島由紀夫とは、どんな存在なのか。そして、今回の2作品が今上演される意味を、彼らはどんなふうに考えているのか。率直に語ってもらった。

(三島作品は)もっと難しい感じかと思ったら、全然そんなことはなくて。(上村)

—2人は、これまで三島由紀夫の文学作品に、どんな形で触れてきたのでしょう?

上杉:僕は正直、触れてこなかったですね。いわゆる純文学にそこまで触れてこなかったし、学校の課題で三島を選ぶ機会もあったんですけど、僕はそこを選ばずにきているので。というのも、何か三島作品には「置いていかれそう」なイメージがあったんですよね。あまりにも達観していて、そこに自分の感情が入る余地がないんじゃないかって。まあ完全に、僕の勝手なイメージだったんですけど……。

上杉柊平
上杉柊平
上杉柊平

上村:僕も正直、読む機会がなかったですね。僕が生まれたときにはもう亡くなっていた方だし、使う言葉も違うから、何となく読みづらいんじゃないかっていうような先入観もあったりして。だから僕の場合、三島作品で初めて手に取ったのが、今回の『命売ります』の原作小説だったんです。

先に舞台の台本を読ませていただいたんですけど、それを読みながら「あれ?」と思って。もっと難しい感じかと思ったら、全然そんなことはなくて。それで、原作小説を買って読んでみたら、すごく面白かったんですよね。それでかなりイメージが変わりました。

上村海成
上村海成
上村海成

上杉:僕も、そんな感じでしたね。興味がなかったわけではないんですけど、何となく「今じゃないかな」と思って、ずっと避けてきたところがあったんです。だけど今回、こういうタイミングで三島作品が原作の舞台に呼んでもらえて……だったら、これはもう、真正面から向き合うしかないと思って。

—三島作品に出演することへのプレッシャーは感じなかったですか?

上杉:三島作品自体に対して不安になったりナーバスになったりすることはなかったです。むしろ、共演者の方々の名前を見て、「うわっ、すごい人たちが揃っている!」って思ったほうが大きかったかもしれない(笑)。

そもそも僕自身、こういうストレートなお芝居を1か月やるということが初めてなので、三島作品云々以上に、まずはそこに対してどう向き合えるのかっていうプレッシャーのほうが大きくて……最近やっと、腹を括った感じです(笑)。

—上村さんは、ミュージカル『テニスの王子様 3rd SEASON』をはじめ、実はかなり舞台の経験があるんですよね?

上村:そうですね。デビューしてから2年ぐらいは、舞台のお仕事が多かったです。ただ、原作漫画があって、そのキャラクターに寄せていくのと、小説っていう読者が各々でキャラクターを想像するものは、全然違うと思うんです。しゃべり方にしても動きにしても目線の使い方にしても、全部自分で選んでいかなくてはいけないので。それが怖くもあり、楽しみでもある感じですね。

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イベント情報

2018 PARCO PRODUCE 三島×MISHIMA
2018 PARCO PRODUCE 三島×MISHIMA
『豊饒の海』

2018年11月3日(土・祝)~12月2日(日)
※11月3日(土・祝)~5日(月)=プレビュー公演
会場:東京都 新宿 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

2018年12月8日(土)~9日(日)
会場:大阪府 森ノ宮ピロティホール

原作:三島由紀夫
脚本:長田育恵
演出:マックス・ウェブスター
出演:東出昌大、宮沢氷魚、上杉柊平、大鶴佐助、神野三鈴、初音映莉子、大西多摩恵、篠塚勝、宇井晴雄、王下貴司、斉藤悠、田中美甫、首藤康之、笈田ヨシ

イベント情報

2018 PARCO PRODUCE 三島×MISHIMA『命売ります』
2018 PARCO PRODUCE 三島×MISHIMA
『命売ります』

2018年11月24日(土)~12月9日(日)
会場:サンシャイン劇場

2018年12月22日(土)
会場:大阪府 森ノ宮ピロティホール

原作:三島由紀夫
脚本・演出:ノゾエ征爾
出演:東啓介、上村海成、馬渕英里何、莉奈、樹里咲穂、家納ジュンコ、市川しんぺー、平田敦子、川上友里、町田水城、ノゾエ征爾、不破万作、温水洋一

プロフィール

上杉柊平(うえすぎ しゅうへい)

1992年生まれ。東京都出身。近年は連続テレビ小説『トト姉ちゃん』をはじめ、ドラマ『偽装の夫婦』『お迎えデス。』『砂の塔~知りすぎた隣人~』『ウツボカズラの夢』『ドクターX~外科医・大門未知子~』『未解決の女 警視庁文書捜査官』『正義のセ』『幸色のワンルーム』 、映画『にがくてあまい』『A.I.love you』『一週間フレンズ。』『リバース・エッジ』などに出演。

上村海成(かみむら かいせい)

1997年2月25日生まれ、東京都出身。2010年から2014年まで雑誌『ニコ☆プチ』、『nicola』等でメンズレギュラーモデルを務める。映像作品には、映画『渇き。』、『ちはやふる』甘粕那由太役、『ダブルミンツ』足立役、ドラマ『男水!』森親太郎役、連続テレビ小説『半分、青い。』楡野草太役などがある。

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