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TENDREインタビュー 自然体で人を惹きつける、河原太朗の魅力

TENDREインタビュー 自然体で人を惹きつける、河原太朗の魅力

TENDRE『NOT IN ALMIGHTY』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:池野詩織 編集:山元翔一
2018/10/26

ステージ上のTENDRE(テンダー)こと河原太朗の佇まいは、独特である。演奏中は力強いビートで人々を踊らせ、艶やかなメロウネスに包まれて美しい歌声を披露するが、時折、どこかユルく茶目っ気のある表情を見せたりもする。彼のステージングには、観る者すべてを包み込むような包容力と激しさがあるのと同時に、まるで観る者一人ひとりの肩に寄りかかりそっと頭を預けてくるような、そんな繊細さと愛すべき無力さがある。本当に独特の間合いで、聴き手とコミュニケーションを取る男なのだ。

そんな彼が、1stアルバム『NOT IN ALMIGHTY』を10月24日にリリースした。ここには、河原太朗という人間の柔らかさ、熱、人懐っこさが、見事にポップソングとして結晶化して詰まっている。大らかなグルーヴ、綿密なアンサンブル、そして言葉――そのすべてが、あなたに何かを伝えたくて呼吸をしているようだ。本作について、そして音楽という表現について、河原太朗に話を聞いた。

音を鳴らしていないときと、音を鳴らしているときで違う顔が見えるアーティストって、僕はすごくいいなと思う。

—まず、河原さんはなぜソロ活動の名義を「TENDRE」と名づけたのでしょう?

河原:自分を表す言葉を一言でまとめることができればいいなと思ったのと、名前が太郎なので「T」は入れたいと思って。それで「T」からはじまる言葉を辞書で調べたら「tender」が出てきたんです。「tender」には「柔らかい」という意味があるんですけど、もう少し辿っていくと、「感動しやすい」とか「心配性」っていう意味もあって。それが、なんとも自分に当てはまっているなぁと思ったんですよね。

TENDRE
TENDRE

—綴りが「TENDER」ではなく、「TENDRE」なのは?

河原:これは、特に意味はないです。ちょっと斜に構えたかったというか(笑)。

—ははは(笑)。

河原:なんか微妙に「FENDER」に似ているなぁとか、いろいろあったんですけど(笑)。見覚えのない並びにしておいたほうが新鮮かなって思ったので。この先、この綴りにしたことにも、意味が生まれるかもしれないですし。

—「TENDRE」って、まさに河原さんを表す名前だなと思うんです。ライブでも、河原さんが生み出す空気はすごく柔らかいですよね。音楽で魅せるべきときは魅せるけど、MCはユルくて面白かったりして。1つのステージで河原さんのいろんな表情を見ることができて、そこに人間味を感じるというか。

河原:起伏の問題だと思うんですよね。アーティストって、演じる部分と演じなくていい部分があると思うんです。もちろん、何かをちゃんと伝えないといけないときに入れるスイッチは、どんなアーティストにもあると思うんですけど、そのスイッチって、鎧でもあって。

スイッチを入れ続けることで足取りが重くなってしまって、その場で音楽を楽しめなくなってしまうこともあるんじゃないかと。それに、音を鳴らしていないときと、音を鳴らしているときで違う顔が見えるアーティストって、僕はすごくいいなと思うんですよ。

—常に鎧をまとっていない、ということですもんね。

河原:僕の両親は音楽をやっていて、母親はジャズシンガーなんですけど、すごく覚えている光景があって。あるとき、ライブ中に笑い話をしていた母が、ふと「これから息子のために歌います」と言った瞬間に、表情が変わったんです。そのとき、僕はすごくグッときたんですよね。自分の意思を、歌を通して恥ずかしげなく伝えることができることのかっこよさや勇気を、そのときの母から感じ取ったのかもしれないです。

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リリース情報

『NOT IN ALMIGHTY』
TENDRE
『NOT IN ALMIGHTY』(CD)

2018年10月24日(水)発売
DDCR-7104

1. RIDE
2. DOCUMENT
3. SKIN
4. LOOPNESS
5. LATELY
6. TIME SLIP
7. SYMPATHY
8. NEED
9. GIVE
10. HANASHI

アイテム情報

「TENDREマグカップ」
「TENDREマグカップ」

河原太朗の書き下ろしイラストによるTENDREのオリジナルマグカップ

価格:1,944円(税込)

イベント情報

『TENDRE「NOT IN ALMIGHTY」release tour』

2018年11月3日(土・祝)
会場:愛知県 名古屋 CLUB UPSET

2018年11月15日(木)
会場:大阪府 心斎橋 CONPASS

2018年11月17日(土)
会場:宮城県 仙台 LIVE HOUSE enn 2nd

2018年11月20日(火)
会場:福岡県 the voodoo lounge

2018年11月22日(木)
会場:東京都 渋谷 WWW

料金:各公演 3,500円(ドリンク別)

プロフィール

TENDRE
TENDRE(てんだー)

ベースに加え、ギター、鍵盤やサックスなども演奏するマルチプレイヤー、河原太朗のソロ・プロジェクト。Yogee New Waves、KANDYTOWN、sumikaなど様々なバンドやアーティストのレコーディングに参加する他、RyofuのEP『Blur』では共同プロデュースも務めるなど、その活動は多岐に渡る。数年前よりソロでの楽曲制作を始め、昨年12月にTENDRE名義での6曲入りデビューEP『Red Focus』をリリース。同作がタワーレコード“タワレコメン”、HMV“エイチオシ”、iTunes“NEW ARTIST”、スペースシャワーTV“it”に選ばれるなど、各方面より高い評価を獲得。続いて、配信限定でリリースしたシングル『RIDE – SOFTLY』からのリード曲「RIDE」はJ-WAVE“TOKIO HOT 100”にて最高位12位を記録するなどスマッシュヒット。また、FUJI ROCK FESTIVAL、Sweet Love Shower、Sunset Liveなど国内の様々なフェスへの出演を果たした他、CHARAや、SOIL&”PIMP”SESSIONSのダブゾンビ、パスピエの露崎義邦、andropの前田恭介がそのライブ・パフォーマンスをSNS上で言及し話題となるなど、サポートメンバー4人を迎えたバンド編成でのライブの完成度も高い評価を集めている。

関連チケット情報

2020年9月27日(日)〜10月3日(土)
【動画配信】「LIVEWIRE」 TENDRE「REMIND」
会場:PIA LIVE STREAM(その他)

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