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Sound Schedule 「二度と解散しないバンド」というスタイル

Sound Schedule 「二度と解散しないバンド」というスタイル

Sound Schedule『Sound Schedule ALL TIME BEST』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:鈴木渉 編集:中田光貴(CINRA.NET編集部)

『けものフレンズ』オープニングテーマ“ようこそジャパリパークへ”を始め、数多くのアニメソングを手がけ、自身もアニソンシンガーとして活躍する大石昌良(オーイシマサヨシ)。そんな彼が1999年から活動している3人組ロックバンド、Sound Scheduleの結成20周年を記念したベストアルバム『Sound Schedule ALL TIME BEST』が3月27日にリリースされた。

本作は、彼らのキャリアのなかから34曲を厳選した2枚組。OasisやThe BeatlesなどUKロックの影響を随所に感じさせつつ、それをJ-POPのフォーマットに落とし込んだエバーグリーンなメロディ。聴き手の心を鷲掴みにするような、大石のパワフルなボーカルや、たった3人で作り上げたとは思えぬ緻密なアレンジなど、今聴いても古さをまったく感じさせない。アニソンから大石の存在を知った人にとっても、彼の原点であるSound Scheduleの全貌を知る上で貴重な資料となることだろう。

バンドは2006年に一度解散し、5年後に再結成を果たしてからは「年に1回のプロジェクト」としてマイペースに活動を続けている。メンバーそれぞれが「本業」を持ちつつ、関係性を「アップデート」しながら「解散しないためのバンド活動」をモットーに続けてこられたのには、どんな試行錯誤があったのだろうか。

僕らの再結成が、彼(大石)のソロ活動になにかしらのいい影響を与える起爆剤にしたいと思っていた。(川原)

—今から20年前に結成されたSound Scheduleは、その7年後に一度解散してそれぞれ別の道を歩み始めます。そもそも解散の理由はどういうものだったのでしょうか。

大石(Vo,Gt):言い出しっぺは僕なんです。今思えば、大学時代から組んでいたバンドでメジャーデビューをしたこともあって、Sound Scheduleが僕らにとって「社会のすべて」だった。

これしか知らなかっただけに、自分のやりたいことと、周囲の求めていることにズレを感じたとき、上手くバランスが取れなくなってしまったんですよね。それで「この先、Sound Scheduleでやっていく自信がない。だから脱退したい」と2人に告げました。それで「だったら解散しよう」という話になったのだと思います。

Sound Schedule(さうんど すけじゅーる)左から:沖裕志(Ba)、大石昌良(Vo,Gt)、川原洋二(Dr,Key)。
Sound Schedule(さうんど すけじゅーる)左から:沖裕志(Ba)、大石昌良(Vo,Gt)、川原洋二(Dr,Key)。1999年結成のスリーピースバンド。2001年シングル『吠える犬と君』でデビュー。関西での人気を基盤に活動し、シングル8枚とオリジナルアルバム3枚をリリースし、2006年10月惜しまれながら解散。ボーカル、ギターの大石昌良は、ソロとして活動開始。バンドは、2011年再結成、不定期のリリースと年に一度のライブ活動を展開中。

大石:当時バンドの舵取りをしていたのは川原くんだったんですけど、今振り返って「さすがだな」と思うのは、「今すぐ終わりにしたい」と思いつめていた僕に対して、「これまでお世話になった人たちへの挨拶回りとしても、ちゃんとツアーをやって終わらせるべきだ」と説得してくれたんです。それをやっていたからこそ、再結成したときもみんなが温かく迎えてくれたと思うんですよね。

大石昌良(Sound Schedule)
大石昌良(Sound Schedule)

—解散から5年後の2011年に再結成を果たしますが、きっかけはなんだったのでしょうか?

大石:再結成する前年だったかな、川原くんから電話があったんです。「来年はSound Scheduleのメジャーデビュー10周年で、このタイミングを逃したら、僕らは二度と一緒に音を鳴らすことはないと思うねん」と言われて。そこで僕もガツンときたんですよね。「アニバーサリー的にみんなで集まって演奏するなら、やってもいいんじゃないか?」って。それで沖くんに、久しぶりに連絡を取りました。

1stシングル『吠える犬と君』(2001年)

4thシングル『ピーターパン・シンドローム』(2002年)

—川原さんは、どんな思いで大石さんに話を持ちかけたのでしょうか。

川原(Dr,Key):僕は、バンドが解散してすぐレコード会社に入社したので、大石くんのソロ活動もなんとなく把握していたんです。それで、彼にしてみれば大きなお世話だとは思うんですが、ぶっちゃけ「大変だろうな」と。こんな言い方をしたらおこがましいけど、僕らの再結成が、彼のソロ活動になにかしらのいい影響を与える起爆剤にしたいとは思っていました。今となっては大石先生に助けられてますけど(笑)。

川原洋二(Sound Schedule)
川原洋二(Sound Schedule)

大石:当時の僕は、ソロで何枚かアルバムを出したあとだったと思います。自分なりに新たな道を模索してはいたんですけど、知らず知らずのうちにSound Scheduleの幻影と戦っていたというか。きっとそれは僕だけじゃなくて、サウスケ(Sound Scheduleの略称)の頃からずっと応援してくれていたファンもそうだったと思うんですよね。「やっぱり、Sound Scheduleで歌っている大石が見たい」という気持ちを肌で感じつつも、「今の活動で認めて欲しい」みたいな意地もあって。

しかも川原くんの言う通り、音楽だけで食べていくには本当にギリギリの状態で。とはいえアルバイトをしてしまうのは「敗北感」があって避けていたんです。いよいよバイトせざるを得ない状況になったときには「もう実家に帰ろうかな」とまで思っていました。

川原:その話はしていたね。

大石:それもあって、川原くんが連絡してくれたんだろうなとは思っていましたね。とにかく再結成した頃は、実家に戻るべきかどうかで揺れていて、一番アンバランスな状態でした。

—沖さんは、再結成の話が2人から来たときにどう思いました?

沖(Ba):「アニバーサリー的な感じでやるんだったらありかな」と思っていました。これが「もう一度、武道館目指さないか?」みたいな話だったら、「それはちょっと」と言って断っていたかもしれないです。

それと、ファンの方たちが当時BBSに「早く再結成しないかな」みたいな書き込みをしてくれているのも見ていて、ニーズがあるなら応えたいという思いもありました。やらない理由も特にないし、「とりあえず気楽にやってみよう」という心持ちでした。

沖裕志(Sound Schedule)
沖裕志(Sound Schedule)
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リリース情報

Sound Schedule
『Sound Schedule ALL TIME BEST』
Sound Schedule
『Sound Schedule ALL TIME BEST』(2CD)

2019年3月27日(水)発売
価格:¥2,900(税込)
YCCL-10010/11

[DISC 1]
1. 言葉以上に
2. 吠える犬と君
3. ミラクル
4. 運命の人へ
5. ちょっとだけ
6. ペンネの女
7. 真夜中のID
8. さらばピニャコラーダ
9. スペシャルナンバー
10. IQ兄弟
11. 幼なじみ
12. ピーターパン・シンドローム(2011MIX)
13. エイリアン
14. 愛のかたち
15. 甘い夜
16. 竜巻
17. 今ココにあるもの

[DISC 2]
1. コンパス
2. フリーハンド
3. ハイライト
4. ことばさがし(2011MIX)
5. わけあり
6. 窓の向こう
7. 世直しブッダ
8. エピローグ
9. シチューが飲みたくなる唄
10. グッドタイムコミュニケーション
11. 燃やせ煩悩
12. 人の子ふたり
13. コモリウタ
14. 君という花
15. 同じ空の下で
16. アンサー
17. タイムマシーン

イベント情報

『Sound Schedule Live Tour PLACE 2019』

9月28日(土)
会場:北海道 札幌ベッシーホール

10月5日(土)
会場:大阪府 BIGCAT

10月6日(日)
会場:愛知県 ell.FITS ALL

10月12日(土)
会場:東京都 LIQUIDROOM

プロフィール

Sound Schedule(さうんど すけじゅーる)

大石昌良(Vo,Gt)、沖 裕志(Ba)、川原洋二(Dr,Key)による1999年結成のスリーピースバンド。2001年シングル『吠える犬と君』でデビュー。関西での人気を基盤に活動し、シングル8枚とオリジナルアルバム3枚をリリースし、2006年10月惜しまれながら解散。ボーカル、ギターの大石昌良は、ソロとして活動開始。バンドは、2011年再結成、不定期のリリースと年に一度のライブ活動を展開中。

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