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Corneliusが突然変異したとき 音楽家として迎えた転換点を語る

Corneliusが突然変異したとき 音楽家として迎えた転換点を語る

Cornelius『Mellow Waves Visuals』『The First Question Award』『Point』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:関信行 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

過剰なものから離れたい気分にもなってた。『FANTASMA』で、ああいう情報量の多いもののピークを感じたんですよね。

Cornelius

―個人的に、Corneliusのディスコグラフィーのなかから1枚選ぶとしたら、『POINT』なんです。『FANTASMA』を推す人、最新作の『Mellow Waves』(2017年)を推す人、いろいろだと思うんですけど、さきほど小山田さんもおっしゃっていたように、『POINT』は現在に至る起点であり、とても重要な作品だと感じています。改めて、小山田さんのキャリアのなかで、『POINT』はどんな意味を持っているのでしょう?

小山田:やっとやりたいことを形にできたって感じのアルバムかな。自分なりのメソッドが見えてきて、自分で聴いても、他では聴いたことない感じにできた手応えがあったというか。今につながる原点みたいな感じですね。今でこそわりと「『POINT』が好きです」って言ってくれる人は多いんだけど、当時はあんまり歓迎されなかった印象があって。

―『FANTASMA』からの変化が大きかったのも理由のひとつかもしれないですね。でも、『FANTASMA』までの小山田さんの作家性において「引用 / 編集」という手法が中心にあったのに対して、『POINT』で自らの作風が確立したことは非常に大きかったと思います。小西康陽さんをはじめ、渋谷系と呼ばれた人たちは「作り手の前にリスナー」という感覚を持っている人が多いと思うんですけど、小山田さんがそこを越えて、音楽家としての立ち位置を確立したのが『POINT』だったと思っていて。

Cornelius『POINT』を聴く(Apple Musicはこちら

Cornelius『FANTASMA』を聴く(Apple Musicはこちら

小山田:たぶん、いろんな理由が複合的にあったと思うんですよね。CDの売り上げは1998年がピークと言われていて、そこから急激に音楽業界が変わっていったこと、所属してたポリスターも大変な状況になっていったこと、その最中でちょうど30歳になったこと、子どもが生まれたこともそう。あとは自分のスタジオができて、ハードディスクレコーディングで時間をかけて納得いくまで作品を詰められるようになったのも大きかったと思う。

―そんななかで、自らのメソッドを見つけ出したいという気持ちもありましたか?

小山田:あったと思いますね。『FANTASMA』はサンプリングを結構使ってたんですけど、アメリカでリリースするときのクリアランスが厳しくなりはじめてて。

“MONKEY”はアメリカのコメディーの音楽を作ってたデヴィッド・サビルという人のレコードからサンプリングしてたんですけど、「使うなら、オリジナルのタイトルにしてくれ」って言われて、アメリカ盤だけオリジナルのタイトル(“Magoo Opening”)になったんです。そういうことが、とにかく面倒くさかった。あとは、過剰なものからは離れたい気分にもなってたかな。

Cornelius

小山田:『FANTASMA』で、ああいう情報量の多いもののピークを感じたんですよね。当時の音楽業界はまだ軽く浮かれてたと思うんですけど、この先はもうないなって。あの時点でそれを何となく感じてたんだと思います。

―時代の空気の変化もあり、小山田さん自身は30歳になって、父親になった。そういうなかで、本当に必要なものだけを持って、リスタートしたタイミングだったと。

小山田:リセット感というかね、そういうのはありました。

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リリース情報

Cornelius『Mellow Waves Visuals』
Cornelius
『Mellow Waves Visuals』(Blu-ray)

2019年7月31日(水)発売
価格:7,020円(税込)
WPXL-90203

「Music Videos」
1. あなたがいるなら
2. いつか / どこか
3. 未来の人へ
4. Surfing on Mind Wave pt 2
5. 夢の中で
6. Helix / Spiral
7. Mellow Yellow Feel
8. The Spell of a Vanishing Loveliness
9. The Rain Song
10. Crepuscule
11. Audio Architecture -Cocktail Party in the AUDIO ARCHITECTURE-
12. Audio Architecture -線維状にある in fibrils-
13. Audio Architecture -airflow-
14. “Mellow Waves”Teasers #1~3

「Mellow Waves Tour 2018 @Tokyo International Forum」
1. いつか / どこか
2. Point of View Point
3. Audio Architecture
4. Helix / Spiral
5. Drop
6. The Spell of a Vanishing Loveliness
7. Mellow Yellow Feel
8. Sonorama 1
9. 未来の人へ
10. Count 5 or 6
11. I Hate Hate
12. Surfing on Mind Wave pt2
13. 夢の中で
14. Beep It
15. Fit Song
16. Gum
17. Star Fruits Surf Rider
18. あなたがいるなら

「Mellow Waves Tour Documentary」

Cornelius『The First Question Award』
Cornelius
『The First Question Award』(CD)

2019年7月31日(水)発売
価格:2,592円(税込)
WPCL-13066

1. THE SUN IS MY ENEMY
2. (YOU CAN'T ALWAYS GET) WHAT YOU WANT
3. SILENT SNOW STREAM
4. PERFECT RAINBOW
5. BAD MOON RISING
6. CANNABIS
7. RAISE YOUR HAND TOGETHER
8. THE BACK DOOR TO HEAVEN
9. THEME FROM FIRST QUESTION AWARD
10. THE LOVE PARADE
11. MOON LIGHT STORY
[Bonus Tracks]
12. PELE
13. DIAMOND BOSSA
14. THEME FROM FIRST QUESTION AWARD -English version-

Cornelius『Point』
Cornelius
『Point』(CD+DVD)

2019年7月31日(水)発売
価格:3,996円(税込)
WPZL-31631/2

[CD]
1. Bug (Electric Last Minute)
2. Point Of View Point
3. Smoke
4. Drop
5. Another View Point
6. Tone Twilight Zone
7. Bird Watching At Inner Forest
8. I Hate Hate
9. Brazil
10. Fly
11. Nowhere
[Bonus Tracks]
12. Point of View Point (Yann Tomita Mix) (2002)
13. Drop The Tusen Takk Rework (Kings of Convenience Mix) (2002)
14. Drop Herbert's Kangaroo Dub (Matthew 'Cactus' Herbert Mix) (2002)

[DVD]
1. Point Of View Point
2. Smoke
3. Drop
4. Drop - Do It Again
5. Another View Point
6. Bird Watching At Inner Forest
7. I Hate Hate
8. Tone Twilight Zone
9. From Nakameguro to Everywhere
10. Smoke - Do It Again

イベント情報

『Cornelius Performs Point』

2019年8月6日(火)
会場:東京都 恵比寿LIQUIDROOM
出演:
Cornelius
砂原良徳(DJ)

2019年8月12日(月・振休)
会場:大阪府 梅田 サンケイブリーゼ

2019年8月21日(水)
会場:東京都 渋谷 Bunkamura オーチャードホール

料金:各公演7,800円

プロフィール

Cornelius(こーねりあす)
Cornelius(こーねりあす)

1969年東京都生まれ。1989年、フリッパーズギターのメンバーとしてデビュー。バンド解散後、1993年、Cornelius(コーネリアス)として活動開始。現在まで6枚のオリジナルアルバムをリリース。自身の活動以外にも、国内外多数のアーティストとのコラボレーションやREMIX。プロデュースなど幅広く活動中。

関連チケット情報

2019年8月24日(土)
YSアリーナ八戸 竣工記念音楽フェス WORLD HAPPINESS 2019 WITH HACHINOHE
会場:YSアリーナ八戸(青森県)
2019年10月12日(土)〜10月13日(日)
It’s a beautiful day Camp in 朝霧JAM〈入場券のみ〉
会場:朝霧アリーナ(静岡県)

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