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loundrawは絵だけではなく音楽と物語を欲する。CHRONICLEの正体

loundrawは絵だけではなく音楽と物語を欲する。CHRONICLEの正体

CHRONICLE『宇宙』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:吉澤健太 編集:矢島大地(CINRA.NET編集部)

『君の膵臓をたべたい』や『君は月夜に光り輝く』などの装画を手がけ、自らも小説や漫画の執筆他、多彩な才能を発揮するイラストレーターloundrawが、サウンドクリエーターHIDEYA KOJIMA、そして今回ボーカルとしてデビューするT.B.A.とともに、新たなプロジェクト「CHRONICLE」を立ち上げた。

CHRONICLEとは、音楽と物語とアートがシンクロする新しい音楽体験を生み出すアート集団であり、同時に、「歌」に宿った在る力が過去、現在、未来を行き来するオリジナルかつ壮大な物語を指す。音楽を主軸としながらアニメーション映像、ライブ、インスタレーションなどと共に多角的に表現していく。これまでになかったエンターテイメントだ。2019年6月に突如として公開された、壮大な物語の断片とヒントを散りばめた予告動画。全貌はまだ見えないが、しかしloundrawが自身のスキルをすべて注ぎ込んだプロジェクトであることが伝わってくる。

何気ない日常の一瞬を切り取り、シンプルだが情感あふれるタッチと美しい色使いによって、多くの人々の心を震わせてきたloundraw。そんな彼が、「音楽」や「物語」という時間芸術を必要としたのはなぜか。この新しい表現方法によって、今この時代に何を伝えたいと思っているのだろうか。CHRONICLEについて、すでに公開されている予告動画と楽曲“宇宙”をたよりに話を聞いた。

イラストレーションという目に見えるモノを扱っているぶん、目に見えない力で作用する「音楽」や「歌」にリスペクトとコンプレックスの両方を感じている。

『CHRONICLE』序章となる“宇宙”の予告編映像

―5月7日に突然“宇宙”のティザー映像が公開されましたが、この「CHRONICLE」というプロジェクトは、loundraw(以下、ロー)さんとKOJIMAさんの出会いから始まっているんですよね?

loundraw:はい。お互いの作品はもちろん知っていましたし、世代が近いというのもあり意気投合しました。以前から僕は、自分が得意としている「イラストレーション」という枠を超えた表現をしてみたいという欲求があったんです。「今やっていることだけがすべてじゃない」というか。それで色々と話しているうちに、CHRONICLEというプロジェクトに行き着きました。

―そもそもCHRONICLEとは、どんなプロジェクトなのでしょうか。

loundraw:CHRONICLEには「音楽」と、映像で描く「物語」というふたつの軸があって、お互いがお互いを引き立て合う存在になっています。音楽は物語のためあるし、物語も音楽のためにある……つまり音楽プロジェクトですが音楽「だけ」ではないし、映像プロジェクトですが映像「だけ」ではない。ふたつ含めてひとつの体験、というのがCHRONICLEなんですよね。

loundrawが描いた、『CHRONICLE』の物語とリンクする世界観のアーティスト写真
loundrawが描いた、『CHRONICLE』の物語とリンクする世界観のアーティスト写真
loundraw<br>プロフィール:<br>CHRONICLE(くろにくる)<br>イラストレーターloundraw、サウンドクリエイターHIDEYA KOJIMA、ボーカルT.B.Aによる、新たな音楽アート集団。『君の膵臓をたべたい』『君は月夜に光り輝く』など、装画を担当した作品の累計発行部数が400万部を超すloundraw。自ら小説・漫画の執筆、アニメーション制作を行う彼が綴る壮大な物語を軸にして、HIDEYA KOJIMAが音楽を生み出す。音楽とアニメ、アート、小説がクロスオーバーしながら、多角的に物語が展開していくプロジェクト。2019年5月7日にキックオフを告げる楽曲“宇宙”と物語の断片を散りばめた予告動画を公開。9月4日にシングルとして『宇宙』をリリースする。
loundraw
プロフィール:
CHRONICLE(くろにくる)
イラストレーターloundraw、サウンドクリエイターHIDEYA KOJIMA、ボーカルT.B.Aによる、新たな音楽アート集団。『君の膵臓をたべたい』『君は月夜に光り輝く』など、装画を担当した作品の累計発行部数が400万部を超すloundraw。自ら小説・漫画の執筆、アニメーション制作を行う彼が綴る壮大な物語を軸にして、HIDEYA KOJIMAが音楽を生み出す。音楽とアニメ、アート、小説がクロスオーバーしながら、多角的に物語が展開していくプロジェクト。2019年5月7日にキックオフを告げる楽曲“宇宙”と物語の断片を散りばめた予告動画を公開。9月4日にシングルとして『宇宙』をリリースする。

―物語の中心には「歌」があり、歌に在る力が過去・現在・未来を貫いている。その力が、人に対してどう関与し、どう動かすのがストーリーの肝になっているわけですよね。

loundraw:そうです。

―つまり、「歌」が持つ圧倒的な力に、ローさん自身が何か特別な想いがあるということなのでしょうか。

loundraw:そうですね。オカルティックな話かもしれないですけど、僕自身、歌が持つ圧倒的な力みたいなものを信じているところがあって。それで色々調べていると、「歌」や「声」には不思議なことが多いんです。たとえば鳥でも、種や地域ごとに鳴き声のパターンがあったりする。つまり「言語」なんですよね。アートであると同時に「言語」でもあるなと。そういう、リアルに存在していながら不思議な要素を内包した「歌」や「声」を掘り下げて展開してみたら面白いんじゃないかと考えたんです。

そう思い至った背景には、僕自身が「形のない芸術」に対して強い想いを抱いていることがあります。イラストレーションという目に見えるモノを扱っているぶん、目に見えない力で人の意識に作用する「音楽」や「歌」に対してリスペクトとコンプレックスの両方を感じているんでしょうね。

『CHRONICLE』の物語の核となる登場人物・一ノ瀬空。物語の軸となる「歌」にまつわるモチーフが散見される
『CHRONICLE』の物語の核となる登場人物・一ノ瀬空。物語の軸となる「歌」にまつわるモチーフが散見される

―そういう意味で訊くと、CHRONICLEを「過去、今、未来」を貫く壮大な時間軸のストーリーにしたのも、何かしらのコンプレックスや憧れがモチベーションだったのでしょうか。

loundraw:それはあると思います。イラストはある一瞬を切り取る表現であり、時間軸を持っていない。そこは時間軸を持つ音楽や映画に対するコンプレックスでもありました。CHRONICLEは、少なからずそこへの反動でもあると思いますね。

そもそも僕は、物を分析するのが好きで、「こうしたら上手くのではないか」、「本質はここにあるのでは」みたいなことをよく考えていたんです。なので、僕のイラストも、そういう分析結果のひとつとして評価してもらった部分もあると思っていて。僕のいろんな側面の中で、まず絵がみなさんの心に届いたという事実があるだけで。もし、他のことをやらせてもらう機会があるなら絶対にやりたいと思っていました。違うパズルがあるなら、その謎解きすべてに挑戦したいんですよね。

―物事を分析したいという気持ちの根本には、「自分が今生きていることの心理を知りたい」「たくさんの側面を分析することで本当の自分を見つけたい」という想いもあるんですか。

loundraw:もっと言えば、「人を知りたい」ということなんだと思います。そのために、まずは自分を知ること。色彩でも音でも文章でもなんでも、自分が「いい」と思うのはどういうものなのか。そこから自分自身の感性を理解したいのがひとつ。もうひとつは、自分が発信したものの中で何を人が「いい」と思ってくれるのかを知りたい。総じて、人そのものの好き嫌いや、考えていることを知りたいというのがあるんです。

CHRONICLE『宇宙』を聴く(Apple Musicはこちら

―「作品」というフィルターをひとつ通すことで人とコミュニケーションを取って、それによって人を知っていくということですね。そのほうが、相手と直接的に対峙するよりもしっくりくる?

loundraw:それはちょっとありますね。僕は結構、人間関係に苦労するタイプで(笑)。本音をつい口にしたくなるんです。それはおそらく、みんなが何を思っているのかが気になるからじゃないかと。ですが直接対峙してのコミュニケーションには、どこか取り繕ってしまう部分がある。表面上、「優しい自分」を演じることはいくらでもできますしね。

でも、作品を通したコミュニケーションには嘘がない。たとえば、ある人のことを「いい人だな」といくら思えたとしても、もしその人の作品が生理的に受け付けなければ、いくら友情が固くてもそこは抗いようがないじゃないですか。

―確かに。作品を通して人とコミュニケーションをとるという話でいうと、過去・現在・未来をつなぐ壮大なストーリーを思いついた背景には、現代において孤立を深めてしまった人々が再び繋がることを願う気持ちや、そのために大きな物語を必要とする気持ちをすくい取ろうという気持ちもありますか?

loundraw:あると思います。やっぱり、僕自身も「孤独だな」と思う部分もありますし、こういう大きな仕事をさせてもらうことで、逆に強く感じるところでもあったりして。「みんな、孤独だよね」ということを示すことも、ある意味で救いになるのではないかなと。そして、それは現在だけでなく遠い過去からずっと続いてきた気持ちだと伝えることも、ある種の救いというか。まさにそこは意識しながら、ストーリーやキャラクターを考えていきました。

CHRONICLE『宇宙』ジャケット
CHRONICLE『宇宙』ジャケット(Amazonで見る
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リリース情報

CHRONICLE
『宇宙』初回生産限定盤A(CD+DVD、トールデジパック仕様)

2019年9月4日(水)発売
価格:2,160円(税込)
BVCL 990~991

1. 宇宙
2. カップリング曲未定

DVD収録内容:
後日公開

CHRONICLE『宇宙』初回生産限定盤B
CHRONICLE
『宇宙』初回生産限定盤B(CD+ハンカチ)

2019年9月4日(水)発売
価格:2,160円(税込)
BVCL 992~993

1. 宇宙
2. カップリング曲未定

CHRONICLE
『宇宙』通常盤(CD)

2019年9月4日(水)発売
価格:1,080円(税込)
BVCL-994

1. 宇宙
2. カップリング曲未定

イベント情報

『CHRONICLE「宇宙」発売記念スペシャルトークイベント』

日時:2019年10月5日(土)13:30時集合
会場:東京都内某所 ※当選者のみに連絡
当選数:抽選で15組30名

応募対象商品:
2019年9月4日(水)発売 CHRONICLE『宇宙』
初回生産限定盤A、初回生産限定盤B、通常盤
応募締切:2019年9月13日(金) 当日消印有効

イベント情報

『CHRONICLE デビューシングル「宇宙」発売記念サイン会』

2019年9月3日(火)
会場:東京都 SHIBUYA TSUTAYA 2F

2019年9月5日(木)
会場:東京都 HMV&BOOKS SHIBUYA 7F

2019年9月7日(土)
会場:大阪府 タワーレコード梅田NU茶屋町店

2019年9月7日(土)
会場:愛知県 タワーレコード 名古屋近鉄パッセ店

プロフィール

CHRONICLE(くろにくる)

イラストレーターloundraw、サウンドクリエイターHIDEYA KOJIMA、ボーカルT.B.Aによる、新たな音楽アート集団。『君の膵臓をたべたい』『君は月夜に光り輝く』など、装画を担当した作品の累計発行部数が400万部を超すloundraw。自ら小説・漫画の執筆、アニメーション制作を行う彼が綴る壮大な物語を軸にして、HIDEYA KOJIMAが音楽を生み出す。l音楽とアニメ、アート、小説がクロスオーバーしながら、多角的に物語が展開していくプロジェクト。2019年5月7日にキックオフを告げる楽曲“宇宙”と物語の断片を散りばめた予告動画を公開した。

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