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Saucy Dog、不安なときこそ原点に。思い出を、胸に抱えて

Saucy Dog、不安なときこそ原点に。思い出を、胸に抱えて

Honda
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:マスダレンゾ 編集:石澤萌(CINRA.NET編集部)

もはや「生活=バンド」だもんね。もしバンドがなくなったら空っぽになっちゃいそう。(石原)

―「根拠のない自信」って、裏を返せば「広い世界を知らない」ということなのかもしれないけど、でもそれはまさに若者の特権で、めちゃくちゃ大事だと思うんですね。ただ、今は10代のうちからスマホを持つことが当たり前になって、どんどん情報が入ってくるから、根拠のない自信を持つことが難しくなってるような気もして。

石原:でも逆に、「これ俺でもなれんじゃね?」みたいな人多そうですけどね。YouTuberとかTikTokもそうじゃないですか? 自分でもできるかもって始めて、それで実際うまくいってる人もいますよね。

秋澤:窓口は広がったけど、続けるのは難しいのかなって。

石原:そうかも。続かなくはなってるのかもね。

―「バンドを続ける」ということも簡単ではないですよね。

石原:続ける難しさ……は特にないかな。生み出し続けるのは難しいなって思うけど、やり続けるのは……もはや「生活=バンド」だもんね。自分の日常になっちゃってて、もしバンドがなくなったら空っぽになっちゃいそう。だから、この4~5年くらいはバンドのない生活って想像したこともなくて。

―石原くんは前のメンバーが抜けちゃって、1人になったときもこのバンドを続けて、すぐに2人を誘い、今のSaucy Dogがあるわけですもんね。

秋澤:「バンド名は絶対変えたくない」って言ってたよね。

石原:言ってた。俺はSaucy Dogが終わったら終わると思ってたんで。

せと:続けることよりも、やめることとか変えることの方が難しいかもね。

Saucy Dog

―秋澤くんが以前やってたバンドは、Saucy Dogとは音楽性は全然違ったんですよね? もっとUKロック寄りだったとか。

秋澤:そうです。ただ、Saucy Dogの前のメンバーは僕の高校の先輩だったので、もともと身近なバンドではありました。確かに自分が前にやってたバンドとはジャンルは全然違ったんですけど、ライブを見て、声がすごく印象的だったんですよね。で、急に連絡が来たときに、この人とだったら自分がそれまでやってきたジャンルを生かせると思ったし、生かしてくれるかもって思ったんです。

―前向きな変化ですよね。それまで自分がやってきたことを捨てるわけじゃなくて、それをより生かすための変化だったわけで。

秋澤:慎也はもともと根拠のない自信があったって言ってましたけど、自分がやりたいことと、Saucy Dogとしてやりたいことが合致したときに、僕はそこで自信をもらいました。「まだできる、自分には可能性が残ってるんだ」って。あの電話がなかったら、もしかしたら今音楽やってなかったかもしれない。

一緒に機材車で寝泊まりして、炊飯器持ってツアー回って飯食って、3人で経験してきたことに今も助けられてるかもしれない。(石原)

―せとさんがSaucy Dogへの加入を決めたときはどんな心境だったんですか?

せと:バンドか就職かで悩んでたときに声をかけてもらって……その頃は、ドラムが好きだし楽しいから、やめる勇気はないけど、でもそれを仕事にする勇気もない、みたいな時期で。だから、最初は「できるところまではやろう」くらいの、フワッとした感じではありました。でも、ツアーを重ねたり、3人でいろいろ話したり、オーディションでグランプリをもらったり……何かがあってパッと気持ちが変わったというよりは、徐々に変わっていったんですよね。

―今の3人になってから『MASH FIGHT! Vol.5』でグランプリを獲るまでは、バンドにとってどんな期間でしたか?

石原:今のメンバーになって、その年の冬までにツアーをめちゃめちゃ回ったんです。20~30本くらい回ったっけ? で、冬に『MASH FIGHT!』のオーディションがあって、まだ3人で半年くらいしか活動してなかったけど、そこでグランプリを獲らせてもらって。

秋澤:半年とは思えないくらい、濃ゆかったよね。

石原:グランプリを獲ってから今までより、その半年の方が長かった気がする(笑)。当時のライブは「ライブハウスのスタッフさんが手を上げてくれたら勝ち」みたいな気持ちでやってました。

秋澤:1回1回のライブが超勝負って感じでした。でもあのツアーがなかったら、“いつか”のミュージックビデオも撮れてないもんね。

せと加入後、発売された1stEP『あしあと』に収録されている“いつか”MV。2400万回再生を超えるヒットとなった

―間違いなく、その時期があったからこその今だと思うんですけど、当時の自分を支えてくれたのは何だったと思いますか?

石原:メンバーかな。あんまり普段こういうこと言わないですけど。自分の一番身近な人って、前までは家族だったけど、こっちに来てからは毎日のようにメンバーと会ってるし、自分が曲を作って、誰が喜んだら一番嬉しいかって、メンバーなんですよ。「この曲いいね」って、メンバーに言ってもらわないと出したくない。

あとは、メンバーとの思い出も大きいかも。一緒に機材車で寝泊まりして、炊飯器持ってツアー回って飯食って、3人で経験してきたことに今も助けられてるかもしれない。つらかったけど、楽しかったんで。

―それってSaucy Dogの表現の根本のような気がします。別れだったり、つらく悲しい過去だったとしても、その大切な思い出が今や未来を輝かせるっていう。

石原:確かに、思い出を大切にする方かもしれない……今日もさっきまで元カノのことについて話してたんですよ(笑)。元カノが共通の友達の彼女になって、同棲を始めたって聞いて、めっちゃへこんで……本当に悲しいときって、笑っちゃうんだなって思いました。

せと:で、それを見て私が爆笑するっていう(笑)。

―途中までいい話だったのに(笑)。でもやっぱり、思い出を大切にしているからこそ、自分たちのやってきたことを肯定するためにも、不安や迷いを乗り越えてきたのかなって。

石原:そうですね。「間違ってなかった」って思いたいし。

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ウェブサイト情報

「Honda×Music バイクに乗っちゃう? MUSIC FES.」
「Honda×Music バイクに乗っちゃう? MUSIC FES.」

今を全力で走るアーティストとHondaでスペシャルコラボミュージックビデオを制作し、前に進むみんなを応援するプロジェクト。雨のパレードの他、マカロニえんぴつ、CHAI、the peggies、Saucy Dogが登場。

リリース情報

『シーグラス』
Saucy Dog
『シーグラス』

2020年7月14日(水)配信

『テイクミー』
Saucy Dog
『テイクミー』(CD)

2020年9月2日(水)発売
価格:1,980円(税込)
AZCS-1093

1. シーグラス
2. 今更だって僕は言うかな
3. 雷に打たれて
4. 結
5. film
6. BLUE
7. 猫の背

<ボーナストラック(CDのみ収録)>
8. 寝ぐせ

<初回プレス封入特典>
『Saucy Dog one-man live “send for you”』先行抽選予約シリアルナンバー
応募期間:2020年9月2日(水)12:00~9月13日(日)23:59まで

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況により、予定が変更になる可能性があります。最新情報はアーティスト公式HP等でご確認ください。

ライブ情報

『Saucy Dog one-man live “send for you”』

2021年2月5日(金)
会場:日本武道館

『Saucy Dog One-man tour 2020 “We will take you”』

2020年9月22日(火・祝)
会場:KT Zepp Yokohama

2020年10月3日(土)
会場:Zepp Sapporo

2020年10月8日(木)
会場:BLUE LIVE 広島

2020年10月10日(土)
会場:Zepp Fukuoka

2020年10月11日(日)
会場:高松festhalle

2020年10月16日(金)
会場:新潟LOTS

2020年10月17日(土)
会場:仙台PIT

2020年10月22日(木)
会場:Zepp Nagoya

2020年10月23日(金)
会場:Zepp Osaka Bayside

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況により、予定が変更になる可能性があります。最新情報はアーティスト公式HP等でご確認ください。

プロフィール

Saucy Dog
Saucy Dog(さうしーどっぐ)

2013年西日本各地出身のメンバーが大阪で結成した、3ピースギターロックバンド。メンバーチェンジを経て2016年度MASH A&RのオーディションでGP受賞。代表曲「いつか」のMVは再生回数2400万回を突破。Vo石原の「言葉・メロディ・声」の3要素が最大の魅力。2020年9月2日4th mini Album「テイクミー」発売決定。

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