Meik、19歳。10年以上積み上げた圧巻のダンススキルと物語がある

ダンス、歌、自身のライフストーリーの表現力で人々を魅了するMeik

幼少の頃からヒップホップダンスの世界で名を上げ、小学生でEXILEのバックダンサーを務めたというキャリアを持つ。その後、ダンスボーカルグループ・J☆Dee'Zのメンバーとしてデビューするも、ケガによって活動休止を余儀なくされた彼女は、様々な壁を乗り越え、2017年にソロとしてのキャリアをスタートさせた。それから約2年。この日のライブで彼女が見せたのは、これまでの軌跡とそのなかで生まれたリアルな感情、そして、自らが理想とするアーティスト像だった。

Meik(めいく)<br>静岡出身。キッズ時代からヒップホップダンサーとしての実力はトップレベルを誇り、数多くの雑誌やメディアでも取り上げられ、デビュー前から多くのトップアーティストのミュージックビデオに出演。2013年に4人組ダンスボーカルグループJ☆Dee'Zのメンバーとしてメジャーデビューし、2016年11月にグループを卒業。J☆Dee'Z時代を経て、自身の目指すアーティスト像を追求するためにソロ活動を開始。
Meik(めいく)
静岡出身。キッズ時代からヒップホップダンサーとしての実力はトップレベルを誇り、数多くの雑誌やメディアでも取り上げられ、デビュー前から多くのトップアーティストのミュージックビデオに出演。2013年に4人組ダンスボーカルグループJ☆Dee'Zのメンバーとしてメジャーデビューし、2016年11月にグループを卒業。J☆Dee'Z時代を経て、自身の目指すアーティスト像を追求するためにソロ活動を開始。

2017年7月、1stミニアルバム『Make It Happen』でソロデビューを飾ったMeik。2ndミニアルバム『Make Cheer』の収録曲“Feeling Good”がベトナムのダナン観光局のオフィシャルテーマ曲に選ばれ、ダナンで行われた『日越文化交流フェスティバル』に出演するなど、活動の幅を広げている彼女が8月24日、渋谷clubasiaでワンマンライブを開催した。

1970~80年代のファンク、R&B、ディスコをルーツにした楽曲、厚みのある中低域を活かしたボーカル、10数年に渡って積み重ねてきたダンススキル、そして、自分自身の物語を生々しく反映させた表現力。6度目のワンマンで彼女は、ソロアーティストとしての魅力を様々な角度から体現してみせた。

ベトナム・ダナンのオフィシャル観光テーマソング“Feeling Good”

振付も自身で行うMeikは、10代のダンスキッズたちからも注目される

オープニングは、最新配信シングル“It's Time”のカップリング曲“ONE STEP TODAY”。EDMとファンクを融合させた個性的なトラック、「愛する人の心を奪ってみせる」という思いを込めた歌が響き、フロアを埋め尽くした観客——多くの男性ファンのなかに、女性ファン、そして10代のダンスキッズも——の体を揺らす。

Meik『It's Time / ONE STEP TODAY』を聴く(Apple Musicはこちら

そして1stミニアルバム『Make It Happen』のリードトラック“LOVE~愛はディスコ~”へ。1980年代のディスコを現代的なダンストラックに結びつけたこの曲は、Meikの音楽性の基盤と言っていい。特筆すべきはやはり、ダンスだ。女性ダンサー3人、男性ダンサー1人とともに繰り広げられるパフォーマンスは、多彩な振り付け、フィジカルの強さを含め、以前よりもさらに進化していた。ソロ楽曲の振り付け、ダンサーへのディレクションは彼女自身が担当。ライブは彼女にとって、コレオグラファーとしてのセンスを発揮できる場所でもあるのだろう。振り付けのなかにハンドクラップなどを織り交ぜ、フロアとの一体感を生み出すステージングも印象的だった。

1980年代後半~90年代J-POPのカバーも披露

ライブ中盤で披露されたカバー曲も、今回のライブのポイントだったと思う。まずは“空想X”。「グループ活動を休養したとき、活動が上手くいかなかったときの気持ちを重ねています」というMCから始まったこの曲は、シンガーソングライター・高野健一のソロユニット・pal@popの1998年の楽曲。渋谷のセンター街を舞台に、10代の女の子たちの葛藤、悩み、「誰かとつながりたい」という思いを描いたナンバーだが、この曲をMeikは、生々しいリアリティとともに描き出していた。

pal@pop“空想X”を聴く(Apple Musicはこちら

さらに安室奈美恵の“SWEET 19 BLUES”(1996年)も。ライブの1週間前(8月17日)に19才になったMeik。「大好きな安室奈美恵さんの曲をこのライブでどうしても歌いたかった」と語っていたが、一つひとつのフレーズにしっかりと感情を込めた歌唱は、ボーカリストとしての成長を実感させるに十分だった。

この日のライブでは、そのほかにもブラックビスケッツの“Timing”、岡村靖幸の“だいすき”のカバーも。1980年代後半~90年代のJ-POPのカバーも、今後の彼女のライブの軸になりそうだ。

最後に吐露した、自身のつらかった過去

ライブ終盤、新曲“It's Time”をパフォーマンスする前に彼女は、こんな話をした。

中学生のとき友達関係で悩んで、だんだん学校に行けなくなり、家から出るのもつらくなったこと。でも、高校では先生や友達に恵まれて、本当に楽しく過ごせたこと。

「学校に限らず、人生のなかでイヤことがいっぱいあると思うけど、そんなみなさんの背中を押せる曲だと思います」という言葉とともに披露された“It's Time”は、彼女自身の実体験も重なり、さらに豊かな表現につながっていた。ソロとしての初ライブでは緊張のあまり体が震え、悔しさのあまり泣いてしまったという彼女。自らのストーリーを真っ直ぐに語り、それを楽曲の表現に結びつけた“It's Time”は、アーティストとしての成長を証明していたと思う。

アンコールでは、活動が上手くいかず、屋上で星を見上げていたときの思いを描いた“Shining Star”を(少し涙を浮かべながら)熱唱。さらにソウルフルなボーカルが炸裂した“Just Move Your Soul”、ダンサーの激しいダンスとともにフロアに熱狂を生み出した“Let It Spin”で、ライブはエンディングを迎えた。「みなさんが心の底から楽しんでくれているのがわかって、本当に嬉しいです」「どんどん進化していって、最強を更新したいと思います!」という言葉からも、この日のライブに対する手ごたえが感じられた。

多くの壁にぶち当たり、それを乗り越えることで成長を続けているMeik。優れたダンススキル、表現力を増しているボーカルはもちろん、まるでドキュメンタリーを見ているような生々しさこそが、彼女のライブの真骨頂なのだろう。12月7日、渋谷VUENOSで開催される7度目のワンマンライブでも彼女は、さらに進化した姿を見せてくれるはずだ。

イベント情報
『Summer LIVE ~make a wish~』

2019年8月24日(土)
会場:東京都 渋谷 ClubAsia

リリース情報
Meik
『It's Time』

2019年3月20日(水)配信

プロフィール
Meik
Meik (めいく)

静岡出身。キッズダンサー時代からHIP HOPダンサーとしての実力はトップレベルを誇り、数多くの雑誌やメディアでも取り上げられ、デビュー前から多くのトップアーティストのミュージックビデオにも出演。2013年にソニーレコーズより4人組ダンスボーカルグループJ☆Dee'Zのメンバーとしてメジャーデビューし、2016年11月にグループを卒業。J☆Dee'Z時代を経て、Meikは自身の目指すアーティスト像を追求するために動き出し、ソロ活動を開始。2017年7月26日にMeikのブラックフィーリング満載のミニアルバム『Make It Happen』でソロデビュー。2018年7月25日には2ndミニアルバム『Make Cheer』をリリース。特徴的なハスキーな歌声と、幼少期から鍛えられたダンス、圧倒的なステージパフォーマンスを武器に、デビュー以来数多くのステージに立つ。



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