今週の編集部まとめ

毎週火曜日更新 2017年2月27日
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編集部員の、ちょっとひとこと

  • 柏井万作(CINRA.NET編集長)
    柏井万作(CINRA.NET編集長)

    ジェフ・ミルズとジェイムス・ブレイク

    この週末はジェフ・ミルズ×東京フィルハーモ二ー交響楽団によるライブ公演がありました。そもそもオーチャードホールでフルオーケストラの演奏を聴けるだけでもかなりの快楽ですが、そこにジェフのビートとシンセ、そして重たいベース音が加わって、生では聴いたことの無い、初めての音響体験。途中で管楽器隊が舞台を降り、客席を囲んで演奏するという立体的な空間作りも面白かったです。先々週の『フィーバー・ルーム』に引き続き、またもや新鮮な「鑑賞体験」でした。そのまま夜中はWWW Xにてジェイムス・ブレイクのDJパーティー。あの美しくて狂気を孕んだライブや音源とはまた違って、DJはやはりベースミュージックが中心。トライバルなテイストもあって、よりフィジカルなジェイムス・ブレイクを知ることができました。

  • 野村由芽(CINRA.NET編集部)
    野村由芽(CINRA.NET編集部)

    「ラ・ラ・ランド」の光

    瞳がきれいな人に出会うと、この世の秘密に触れた気がしてはっとする。(ちなみにかつてそうなりたくて意志の力で「目をきらきらさせる」ってのをやってたのですが無理でした)。それを思い出したのは、『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーンの緑色の瞳がとんでもなかったから。本作は「夢を追った人々の話」なので、多くの大人が己を投影できる普遍性の高い作品なのですが、一方で全然ふつうじゃねえ! となったのは、二人の男女が本人よりも相手のことを理解して、応援できる人たちだったところ。それはなかなかできることじゃなくて、だからこそ夢を叶えることが難しい理由も、夢を叶える人がどんな人なのかも、すこしわかったような気がした。煌めく街、マジックアワーの空、緑色の瞳、いろんな光がとけあった映画の光、ぜひ劇場で。

  • 矢島由佳子(CINRA.NET編集部)
    矢島由佳子(CINRA.NET編集部)

    あい

    「愛」というのは、創作において非常に危険なテーマだと思っている。音楽でたとえるならば、「愛を歌うと共感を得られやすいから」「他に歌うテーマがないから」という動機がわずかでも見えてしまうなかで歌われる「愛」と、「愛しか歌うことがなくて、それこそが自分の伝えたいことだから」という動機で歌われる「愛」はまったくの別物で、前者はするりと脳内を通り過ぎていき、後者はずしんと心に残る。私は、後者のような人が表現する「愛」に、圧倒的に惹かれてしまうのだけれど、Yogee New WavesとWONKは、その後者に当てはまる。2組の共演をはじめ、フィッシュマンズやCorneliusの映像の爆音上映会、きのこ帝国とMITCH NAKANOら音楽とアートが融合するイベントなどが開催される『TOKYO MUSIC ODYSSEY』は、いよいよ今週スタートです。

  • 山元翔一(CINRA.NET編集部)
    山元翔一(CINRA.NET編集部)

    DAVID BOWIE is THERE

    遅ればせながら、デヴィッド・ボウイの大回顧展『DAVID BOWIE is』を観てきました。世代的にも(リアルタイムで聴けたのは『The Next Day』と『★』のみ)、その存在に真の意味で熱狂することができなかった身としては、この展示は自分と同じような人にこそ観てほしいと思うものでした。非常に多層的かつ多面的な表現者であるデヴィッド・ボウイは、存在そのものがコンセプチュアルアートの域に達していたということを、300点以上の展示物が凄まじい説得力で語りかけてくる。そして何より素晴らしいのは、展示物を一つひとつ丁寧に追っていくことで、デヴィッド・ボウイという人物が立ち上がってくるようにできているんです。「デヴィッド・ボウイはここにいるよ」。展示をひとしきり観た後に現れる、深い愛に裏打ちされた言葉に胸を打たれてしまいました。

  • 宮原朋之(CINRA.NET編集部)
    宮原朋之(CINRA.NET編集部)

    マルチプロジェクションで楽しむ映像作品

    今年で9回目を向かえた恵比寿映像祭は、例年に増して展示作品が充実していました。中でも印象深かったのは、日仏会館で展示されていた『潜行一千里』という前方4面と後方スクリーンの計5面をつかって上映される映像インスタレーション作品。タイのバンコクからラオスの山奥へ向かう旅程の、何気ない車窓からの風景や現地の日常風景が、抜群の臨場感で立ち上がり、わずか数十分間ながら、本格的な旅行気分に浸れました。通常は1つの画面で映像をみることに慣れていますが、複数画面になると視点の移動があまりにも自由で、全く別の体験になることをまざまざと感じさせる作品でした。来年には10回目という節目を迎える恵比寿映像祭、引き続き注目です。

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