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『エクスマキナ』荒牧伸志監督インタビュー

『エクスマキナ』荒牧伸志監督インタビューをdel.icio.usに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加 『エクスマキナ』荒牧伸志監督インタビューをlivedoorクリップに追加 『エクスマキナ』荒牧伸志監督インタビューをlivedoorクリップに追加 (2009/08/07)

士郎正宗原作の『アップルシード』で、世界中を熱狂させたアニメーション監督・荒牧伸志。このたび、その続編である『エクスマキナ』のBlu-ray Discが、7月24日(金)に発売された。キャラクターの衣服や表情など細部までこだわり抜いて演出したという『エクスマキナ』は、圧倒的な映像美を誇るBlu-ray Discのポテンシャルを、最大限に引き出していると言える。荒牧監督が「テクノロジーと人間がうまく付き合い、共存していくことが大事」だというテーマを込めた本作について、じっくりとお話をうかがった。

(インタビュー・テキスト:小林宏彰 撮影:井手聡太 )

PROFILE

1960年10月2日、福岡生まれ。アニメーション、CG映像の企画・演出、メカニックデザインを中心に活動する。実写映画では石井竜也監督『河童』(94)、卓球シーンのストーリーボードを担当した『ピンポン』などに参加。士郎正宗の原作を得た監督作『アップルシード』(04)は世界中で大ヒットし、多くのクリエイターに影響を与えた。

皮膚感覚に直接訴えかけるような映画にしたかったんです

─『エクスマキナ』の前作『アップルシード』は、全世界で大ヒットした作品ですね。前作ではできなかったことで、本作で達成できたことはありますか?

荒牧:CGのキャラクター周りの表現力を格段にアップできたことですかね。CGの技術的な部分の基本的なスキルって、じつはあまり変わっていないんですが、『アップルシード』のときは、先の見えない手さぐり状態で進めていたので、どうしても時間が足りなかったんですよ。キャラクターの表情や存在感まで、十分に表現できなかった。

本作では、キャラクターの微妙な表情の振れ幅を丁寧に表現することを、第一の目標に据えました。役者さんの顔をフェイシャルキャプチャーする技術を試してみたんですが、どうもしっくりこなくて、スタッフの手でイチから作っていきました。アニメーションっぽい記号化も少々入れましたが、各々のシーンにあった表情を作ることができましたね。


『エクスマキナ』荒牧伸志監督インタビュー

─CGアニメのキャラクターという、実在しない人物を造型していく上で、親しみを持ってもらうために工夫したことはありますか?

荒牧:実写の場合、視聴者がよく知っている役者が出ていることが多いけど、CGとなるとそうではない。そのため、ヒロインであるデュナンのキャラクターをどういう風に動かせば、生身の人間がもつ存在感が出るんだろう、というようなことを常に念頭に置いていました。皮膚感覚に直接訴えかけるような映画にしようと、キャラクター同士が身体を叩きあったり触ったりするシーンを意識的に増やしていったんです。CGでそういうシーンを作るのって、じつは大変なんですけどね。

─生身の人間に対する興味が、CGアニメを成り立たせていたんですか。

荒牧:CGアニメというと、暗い部屋で黙々と作っている印象があるかと思いますが(笑)、意外に生身の人間への意識を強く持っているものなんですよ。Blu-ray Discの特典映像にも入っていますが、役者さんの動きをCGキャラクターに反映させるモーションキャプチャーの演出を経験したことで、生身の役者さんにお芝居をつける楽しさにも改めて気づきました。僕のイメージとは違うことをやってくれたりするんです。それがおもしろくて、キャラクターの存在感を増すために、そうした即興的な要素を取り込もうと工夫しました。


『エクスマキナ』荒牧伸志監督インタビュー

─プロデュースをされた映画監督のジョン・ウーさんは、キャラクターたちについて「美女が多いのはいいけど美男が多すぎだな」とおっしゃったそうですね(笑)。

荒牧:そうですね(笑)。それぞれのキャラクターたちは、あるタイプの究極形なんです。例えば、きつくて謎めいている女性、というイメージがあったとして、その究極形とはどんな人物なのかを突き詰めて作り上げるようにしました。男性キャラクターについては、女性スタッフとも相談しながら考えましたね。顎の形をもっとこうしてだとか、脱いだらマッチョなんだけど着やせさせてほしいとか、かなり勝手な注文をされたんですけど(笑)、できるだけ反映させるようにしました。

2/3ページ:Blu-ray Discで実現できた圧倒的な映像美とは?

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