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RAMMELLS×Nulbarich対談「2016年を代表する10曲」を語る

RAMMELLS×Nulbarich対談「2016年を代表する10曲」を語る

RAMMELLS
インタビュー・テキスト
金子厚武
編集:矢島由佳子

ブラックミュージックをベースとしたポップスを鳴らすバンドが増えたことによって、「シティポップ」というワードがシーンを席巻した2015年を経て、2016年は、その枠組みを面白がるのではなく、個々のバンドの特徴こそを面白がろうという流れに変わっていった。共に今年デビュー作を発表したRAMMELLSとNulbarichは、まさにそんな空気のなかで登場したバンドである。そして、ジャズやヒップホップといった音楽性以上に、「ここからまた上を目指すんだ」という静かな情熱こそが、この2バンドの最大の共通点であるように思う。

そこで今回はRAMMELLSから真田徹と黒田秋子、NulbarichからJQを迎え、それぞれに「バンドにとって大切だった1曲」と「2016年を語る上で欠かせない曲」を挙げてもらい、そのリストを基にこの1年を振り返ってもらった。その選曲はやはりひとつの枠組みでは到底語れない、それぞれの個性を明確に表すものとなった。

『NulbarichとRAMMELLSが選ぶ、2016年を代表する10曲』プレイリストをAppleMusicで開く

2016年に頭角を現した2組。初対面の今日まで、互いをどう見ていた?

―まずはそれぞれの2016年を振り返ってもらいたいと思います。RAMMELLSは去年の12月が初ライブだったそうですが、10月にミニアルバム『natural high』を発表して、つい先日リリースツアーを終えたばかりと、飛躍の1年になりましたね。

真田(Gt):予定通りでしたね。

黒田(Vo,Key):予定以上じゃない?

真田:かもしれないね。結成したときに最初の1年半くらいのスケジュールを立てて、それ通りに……いや、それ以上いけたのかな。

RAMMELLS 左から:村山努、黒田秋子、真田徹、彦坂玄
RAMMELLS 左から:村山努、黒田秋子、真田徹、彦坂玄

―一方、Nulbarichも年明けに本格始動したばかりですが、タワレコ限定のシングル『Hometown』とアルバム『Guess Who?』で、一気に知名度を高めた印象があります。

JQ(Vo):僕らにとっては想定外だらけの1年でしたね(笑)。ただ、まだツアーとかワンマンをやっていないので、あんまり手応えを肌で感じられてはいないというか。僕はSNSもやっていないので、評判とかに関しても、家族から電話で聞くとか、そういうレベルで(笑)。

―JQさんは、以前まではシンガーソングライターやトラックメイカーとして活動をされていたそうですね。

JQ:学生時代はずっとバンドをやっていたんですけど、ボーカリストとしての自分のスキルがまだ追いついてないと思ったので、バンドはしばらく止めていたんです。その頃にクラブミュージックと出会って、DTMを覚えたので、修行がてら自分で曲を作ってました。で、その曲をちゃんと消化できるボーカリストになれたら、そのときに周りにいるミュージシャンと一緒にバンドをやろうと思っていて。その時期がやっときたという感じですね。

Nulbarich
Nulbarich

―覆面バンドという形をとっているのはなぜなのでしょうか?

JQ:じつは全然覆面じゃないんですよね(笑)。

―ライブに行けば普通に見れますからね。

Nulbarich Eggs×CINRA presents 『exPoP!!!!! Volume90』より 撮影:小田部伶

Nulbarich Eggs×CINRA presents 『exPoP!!!!! Volume90』より 撮影:小田部伶
Nulbarich Eggs×CINRA presents 『exPoP!!!!! Volume90』より 撮影:小田部伶

JQ:まあ、メンバーを固定していない分、ビジュアルも固定されないから、なんとなくキャラクターを作ってみたら、意外とそれが広まって。「そのままキープしていこう」という感じでしたね。

―RAMMELLSのお二人はNulbarichに対してどんな印象を持っていましたか?

真田:僕はこれからきそうな日本のアーティストをチェックするようにしてるんですけど、6月にタワレコ限定で出たシングルを聴いて、「これはヤバい」と思って。「このNulbarichって人たち、くるかもしれないから聴いておいて」って、メンバーに聴かせました。

―「ヤバい」というのはどういう意味で?

真田:上手いし、いい音だし、あと誰がやってるかわからないのも興味を持つところだと思うんですよね。「もしかして、知り合いなんじゃないか?」って思ったり(笑)。

黒田:CDショップに挨拶に行くと、必ず店員さんから「今きてるんですよ」って、Nulbarichを紹介されましたよ。

JQ:それ、僕に直接言ってほしいですね(笑)。

―(笑)。逆に、JQさんはRAMMELLSに対してどんな印象を持ちましたか?

JQ:僕は“Night Cap”がすごく好きでした。ジャンルとかはあんまりわからないんですけど、声とサウンド感がすごく一致してて、一番コンポーズされてる曲だなって思いましたね。

真田:ありがとうございます。実際『natural high』にしても、「これ、CDショップとかでどのジャンルに入れられるんだろう?」って、自分たちでもジャンルはよくわからないというか。リズム隊の二人は、最近のネオソウルとかが好きなんですけど、僕は好きじゃなくて。ああいうのって、ギターがつまらないんですよね。ビートとかは面白いと思うんですけど、その上で「このギターかっこいい」って思わせることを、どの曲でもやりたいと思ってます。

JQ:僕はもともとヒップホップが大好きで、バンドを一度やめた理由もそこなんです。それまでは、A / B / サビみたい構成の曲ばかりやってたんですけど、ループミュージックに出会って、1小節をループして、その上でラップして、フックをつけて、1曲にしちゃうことが衝撃で。それからレコ屋を漁りに行って、サンプリングの元ネタをディグっていくなかで、いろんなブラックミュージックに出会っていきました。

―そうやってブラックミュージックが基盤にありながらも自由な表現を見せて、2016年大きく前進した2組に、「今年を代表する楽曲」を5曲ずつピックアップしてもらおうと思います。

RAMMELLSセレクト1曲目:RAMMELLS“Blue”

―まずは、「2016年、バンドにとって大切だった1曲」からお願いします。

黒田:私たちは、“Blue”を挙げました。一番最初に徹(真田)と二人でスタジオに入ったときに、彼が持ってきたデモが“Blue”だったので、「RAMMELLSで1曲挙げて」と言われたら、私はこれしか出てこないです。

真田:RAMMELLSの最近の曲はコード進行が複雑だったりするんですけど、最初はこういうシンプルなコード進行の曲がやりたくて作りました。でも、リズム隊の二人が入って、“Night Cap”とか、難しいやつが増えちゃって……大変です(笑)。

黒田:この曲で、私は英語をしゃべれないのに英語で歌ってるんですけど、「日本人だから日本語で歌わなきゃ」とか、カテゴリーみたいなことは気にしたくないんですよね。決まりとかルールみたいなものは破っていきたくて。“Blue”は、そういう意味でも、私たちが最初にやろうとしてたことを思い出す1曲でもあります。

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プレイリスト

『NulbarichとRAMMELLSが選ぶ、2016年を代表する10曲』

・Nulbarich“Hometown”
・ブルーノ・マーズ“24k magic”
・THE WEEKND“I Feel It Coming (Feat. Daft Punk)”
・Lukas Graham“Mama Said”
・The Chainsmokers“Closer”
・RAMMELLS“Blue”
・MUSIC FROM THE MARS“K.I.K.O”
・NakamuraEmi“YAMABIKO”
・エスペランサ・スポルディング“Unconditional Love”
・ネルス・クライン“The Bond”

リリース情報

RAMMELLS『natural high』
RAMMELLS
『natural high』(CD)

2016年10月19日(水)発売
価格:1,836円(税込)
Mastard Records / LNCM-1160

1. Holiday
2. anna
3. tower
4. Banoffee
5. Night cap
6. Black dot
7. Blue

Nulbarich『Guess Who?』
Nulbarich
『Guess Who?』(CD)

2016年10月5日(水)発売
価格:2,376円(税込)
NCS-10121

1. Guess Who? (Intro)
2. NEW ERA
3. SMILE
4. Spread Butter On My Bread
5. Lipstick
6. I Bet We'll Be Beautiful
7. LIFE
8. Hometown
9. Everybody Knows
10. NEW ERA (English Version)

Nulbarich『NEW ERA c/w  Fallin'』(アナログ7inch)
Nulbarich
『NEW ERA c/w Fallin'』(アナログ7inch)

2016年12月21日(水)からHMV限定発売
価格:1,620円(税込)
HR7S039

[SIDE-A]
1. NEW ERA
[SIDE-B]
1. Fallin'

イベント情報

『Eggs×CINRA presents exPoP!!!!! volume92』

2016年12月22日(木)
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-nest
出演:
HOWL BE QUIET
BOMI
RAMMELLS
lowtide
A11yourDays
料金:無料(2ドリンク別)

プロフィール

RAMMELLS
RAMMELLS(らめるず)

ギターの真田徹がSuchmosのYONCEらと組んでいたOLD JOEの解散後、自分の求める最高の音楽を実現させるために大学時代の先輩である黒田秋子(Vo,Key)、村山努(Ba)を誘って2015年8月に結成したバンドがRAMMELLS。2016年彦坂玄をドラムに迎え、ライブ活動を本格的にスタート。変幻自在のボーカルで表現される中毒性たっぷりのメロディーと個性溢れるリリックに、ロック、ファンク、ソウル、ジャズ、シューゲイザーなど様々な音楽性が絡み合った新世代オルタネイティブサウンドを響かせる。2016年10月19日デビューミニアルバム『natural high』をリリース。

Nulbarich
Nulbarich(なるばりっち)

シンガーソングライターJQをリーダーとして結成されたバンドNulbarich(ナルバリッチ)。メンバーを固定しないが、同じ志をもつメンバーで、時代、四季、背景など状況に応じた、ベストなサウンドを創り出す。ソウル、ファンク、アシッド・ジャズなどのブラックミュージックをベースに、ポップス、ロックなどにもインスパイアされたサウンドは、国内外のフィールドで唯一無二のグルーヴを奏でる。

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