REVOLIC presented by MESによる企画展『210911 -BORN THIS NIGHT-』が7月17日~8月5日に広尾のWALL_alternativeで開催される。
同展は、新井健と谷川果菜絵によるアーティストデュオMESがオーガナイズするパーティーレーベル「REVOLIC -Revolution Holic/革命中毒」名義での「Night Museum」。MESは活動初期から「Night Museum」のビジョンを持ち、美術や音楽などのシーンに限らず、夜にこそ生まれる芸術体験の可能性の中で制作してきた。
今回は、WALL_alternativeの時間と場所、六本木、西麻布のナイトカルチャーを手がかりとして、3つのプロジェクト『スターズ・アンド・ストライプス』『ダンスフロアの化石』『ナイト・ギャザリング』を軸に展開。
『スターズ・アンド・ストライプス』
六本木が日本の陸軍基地、戦後「東京租界」とも呼ばれ米軍基地の街として発展してきた歴史をリサーチし、東京の都心部に存在する占領の変化についてのプロトタイプ作品を発表。
『ダンスフロアの化石』
MESは2020年に六本木のオルタナティブアートスペースANB TOKYOのこけら落とし展『ENCOUNTERS』で六本木地区のクラブカルチャーをテーマにした作品群を発表。その際、フロアに粘土を敷いてパーティーを行い、そのフロアの熱気を焼成し、閉じ込めた。それらをダンスフロアの化石として再構成。
『ナイト・ギャザリング』
会期中はDJやアーティストなど多彩なゲストを迎え、ナイトライフ、都市の変遷、クラブカルチャー、アートと音楽の関係などをテーマに対話。
初日7月17日にはカワムラユキとMESによるオープニングトークイベント『Night Gathering #01』を開催。7月25日には『Night Gathering #X トモトシ美術館コラボツアー』が開催される。
併設のバーでは同展オリジナルメニューとして「カリフォルニアロール」「日本茶コーラ」「日本茶ハイボール」を提供。
なお同展は、六本木、西麻布のナイトカルチャーの文脈からメディアアートの可能性を再接続する年間シリーズ『MEDIA ART CIRCUIT 2026』の最終プログラムとして開催される。入場無料。
【ステートメント】
「210911年。その頃には、「クラブ」を「クラブ」と呼んではいないでしょう。」
かつて「ディスコ」は、ある時代から「クラブ」と呼ばれるようになった。名前は、音楽や法律や商売とともに変わってきた。東京では、赤坂、六本木、麻布を中心に繁華街が栄え、その後、新宿や渋谷へと重心を移しながら、流行も街も姿を変え続けてきた。
その一帯――六本木から西麻布には、東京23区で唯一の米軍基地がある。赤坂プレスセンター、山王ホテル。この街の夜は、米軍基地のまわりから光りはじめた。現在ヘリポートのある場所は、かつて日本軍に接収され、戦後は現在に至るまでアメリカ領であり、アメリカ軍の管理下に置かれている。その敷地は大きく閉ざされ、現在も自由に立ち入ることはできない。沖縄をはじめ、日本各地には130か所を超える米軍施設が存在し、返還されるどころか、軍事的結びつきは強まり続けている。
いつかわたしたちはあのヘリポートの上に降り立って、自由にレイヴすることはできるのだろうか。
VJとしてひと晩パーティーを見つめ続けていると、人の流れも、音も、光も、絶えず姿を変えていく。一瞬にして立ち上がる音像や図像も、熱狂するフロアも、小さな火の粉が舞い始めるところからはじまり、その炎は跡形もなく消えていく。まるで焼き窯のように。火加減を見極めながら、音と人の流れに光と色を加える。時には闇につつんで、時にはさましていく。そのすべてが影響しあっている。
音や光の技術は、わたしたちを解放する。一方で、容易に人を壊すことができる。フェーダー一つで、あなたの内臓あるいはホルモンから変えてしまえる。だからその力を最大限発揮しないようにコントロールする。音や光は、言葉とも、ヘリコプターとも、基地とも、核とも、つながっている。壊れないように、超えないように。でも壊れ始めている。コントロールは効かなくなり始めている。
何も知らないまま、似たようなことを続けて、形を描き続けていく。そのルーティンに嫌気が差しながらも、その心地よさとこれではいけないと葛藤を続けていく。光に同じ反射が存在しないように、法則は繰り返されても、その形は一度しか発生しないものだ。
フライヤーのドローイングについて:
2019年になる日のカウントダウンパーティー。ダンスフロアで、小さな自由帳にNAZEとTAKERUが絵を描き出した。NAZEの「キュートちゃん」とTAKERUの「フクロウちゃん」が一緒にミラーボールの下で踊ってる。その下に、NAZEが2019年1月1日って書こうとして、0と1を間違えた。爆笑する。2109年、210911年も一緒に踊っていたい。
photo by Ayaka Endo
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