台湾に生きる気鋭写真家 第1回:黃奕凱(コウ・イーカイ)

2009年に開催されたエキシビション「Photo Taipei」は、台湾の気鋭の若手写真家を紹介し、彼らの活動や評判を後押しするきっかけになった。その彼らの活動に大きな影響を与えたのが、二人の日本人写真家だ。2011年、まだ新鋭カメラマンだった川島小鳥が台湾の風景好ギャラリーで初の海外個展を開催する。川島の代表作「未来ちゃん」の放つピュアな魅力に触れ、写真に興味を持ち始めた者も少なくない。また同年、台湾で活躍するグラフィックデザイナーのアーロン‧ニエが当時駆け出しだったカメラマンの森栄喜の作品に惚れ込み、初の写真集「tokyo boy alone」を刊行。川島と森の写真集は台湾でも爆発的な人気となり、ジャパニーズフォト・ブームが訪れる。これを機に台湾独自の写真スタイルもゆっくりと確立されていった。

この連載では、各回一人ずつ、今台湾で注目の写真家を紹介していきたい。写真作品はもちろん、今回の企画のために各々がスマートフォンで撮影してくれた一枚も掲載しているので、ともに楽しんでいただければと思う。

※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。

第1回:黃奕凱(コウ・イーカイ)

黃奕凱はウェブデザイナーとして活動する傍ら、「男子休日委員会」というアーティストユニットのカメラマンとして写真作品を発表している。委員会のメンバーが本を出すために京都や北海道を訪れた道中をカメラで記録した写真作品は、海外旅行だというのに、何気ない休日のひとコマを写したようにも見える。その穏やかで静かな作風は、目まぐるしい現代の生活において、見るものの心を不思議と癒やしてくれる。

黃奕凱は、写真やビデオカメラ好きだった親に影響され、物心についた頃からカメラを手にしていた。年頃になり、アナログカメラを使うようになると、目の前にある物事のディテールを写真を通して観察するのが習慣となった。できるだけ、ありのままの風景をカメラに収める。その姿勢は、「男子休日委員会」での撮影はもちろん、普段の生活にも及んでいる。

彼の作品は生活の断片であり、未知の世界への想像であり、つまらない日常の中にふと起きたマジックのようでもある。

Q1.携帯で撮った写真について教えてください。

黃奕凱:これは最近、京都で撮った風景です。夕陽を浴びて、ある建築に、別の建築の影が投影されています。僕はその場にいて面白いと感じた瞬間を切り取りました。

Q2.写真とは何か、を一言で言うと?

黃奕凱:目の前に留まった物事を記録するもの。

Q3.台北でおすすめのスポットはどこですか?

黃奕凱:誠品書店の映画館。映画を観るのが好きで、とくにこの映画館は椅子が気持ちがいいので、よく来ています。

プロフィール
黃奕凱
黃奕凱 (コウ・イーカイ)

1986年生まれ。ウェブサイト制作会社のグラフィックデザイナーとして台北に勤務。プライベートで日常生活の写真をFLICKRで発表し、人気を呼んだ。2012年からは、働きながらも編集者の友人とともに、カメラマンのアーティストユニット「男子休日委員会」を結成。京都の左京区を中心に取材し、2013年、書籍『左京都男子休日』を出版し、2015年には札幌を中心とした『北海道央男子休日』を出版。



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