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nenemインタビュー

nenemインタビュー

インタビュー・テキスト
柏井万作(CINRA.NET編集長)
2008/02/08

ナンチャッテ感をいかに開き直って、作品として形にするか

―nenemの結成からお伺いしたいと思います。結成は2002年ですよね?

山本:そうですね。大学で東京に出て来てバンドをやろうと思ったんですけど、メンバーがそろわず、1人で宅録を始めたんですよ。それから1~2年でバンド編成になるんですけど、当時一緒にやってた人はもう誰もいないです(笑)。

―活動を休止していた時期もあったんですよね。

山本:その時はギター2本とドラムとベースの4人だったんですけど、ギターが一人抜けてしまって。それで、今のドラムのデンカ(大倉大輔)君とベースの右田(右田眞)君と僕の3人で2回くらいライブをやって、そこで1年間くらい休止してたんですよ。

―ただ、活動休止中も他のバンドをやっていたんですよね。

山本:僕はピリカっていうレゲエバンドを、右ちゃんはSALADABAR、デンカ君はJOURNAL SPY EFFORTとかをやり始めてて。それで、nenemを再始動したのが2005年の11月くらい。鍵盤と映像のメンバーが加入して、5人編成になりました。

―そこから今のnenemが始まるんですね。nenemを分かりやすくカテゴライズすると「インスト・ポストロック」になるのかもしれないですが、日本にも多かったUSインディー的なポストロックとは一線を画していますよね。もっと「ブラック・ミュージック」の影響を感じるし、でもジャズみたいに大人びているわけではなく、「ロック」という若者の勢いは隠しようもなく存在している。その点で、活動休止と、鍵盤の加入というのは重要な出来事だったのではと思いますが、そうした他バンドとの差異は意識していらっしゃいますか?

山本:そうですね。今仰られたとおりですね。ギターがすごく歪んだりすると、鍵盤の良さが消えてしまうんですよ。そういったギターと鍵盤の関係性が、nenemのサウンドをいわゆる「ポストロック」とは違うものにしていると思います。でも、そうは言っても結局みんなロックが好きなんです。僕もメタルからギター始めたりしてるし(笑)。だから、nenemも最終的にはロックに寄っていくんですよね。

―「ロックが好き」というのは音の端々から匂ってきますよね(笑)。

山本:演奏陣で言えば、鍵盤以外の3人は特にそうなんだと思います。鍵盤の子は綺麗なジャズとかクラシックをやっていたので、彼もバリバリのブラック・ミュージックというわけではないんですけどね。

右田:nenemでジャズをやったらド下手だと思うんですよ。ある意味で、ナンチャッテ感がnenemにはあるんだと思います。

山本:そうそう、そのナンチャッテ感をいかに開き直って、作品として形にするかみたいなところから始まってる気がします。それはレゲエにしてもジャズにしてもロックにしても、ゲスト・ボーカルを入れてヒップホップやハウスをやるにしても、ナンチャッテ感をいかに開き直って受け入れつつ、世界観のある作品にするのか、がやりたいことです。

―そういうnenemの姿勢って、もの凄く柔軟で面白いですよね。「インストバンド」というのもある意味で、とても自由で柔軟なスタイルだと思いますし。

山本:インストバンドをやっていて面白いのは、BGMにもなりえるけど、聴き込めば面白い魅力も持っているし、ボーカルがいない分、風景とか思い出とか匂いとかにリンクできたらいいですよね。

―歌がないからこそ、聞き手はその音楽に自分の自由な発想や経験を持ち込めますよね。

山本:そうですよね。それに、個人としてもバンドとしても、歌モノだからこう、インストだからこうっていう音楽の聴き方も作り方もしてないので、必要になればボーカルも入れるかもしれないし、その辺はフラットにやっていきたいなって思います。

―今作ではゲスト・ボーカルに歌やラップを入れてもらっていましたもんね。

山本:インストバンドを逆手に取れば、いろいろなボーカリストに自由にお願いできるということですよね。今セカイイチというバンドのサポートをやらせてもらっているんですけど、ボーカルの慧君がすごくいい歌を歌うから、今回お願いしたいと思ったし、uhnellysも大好きなバンドで、Kim君にはロックテイストのヒップホップがすごく合うなと思ったので、今回ラップしてもらいました。

―お二人ともかなりはまっていましたよね。歌詞やメロディーは山本さんが作っているんですか?

山本:今回はゲストにお任せしています。メロもスタジオでジャムったやつを録っておいて、後で編集してこれ使おうよみたい感じです。慧君が歌ってくれてる曲は元々8ビートで、nenemが初めて作った曲なんですよ。それを今回ハウスっぽくアレンジを変えて慧君に歌ってもらったんですよね。

―山本さんは、そういう編集作業が上手そうだし、お好きなんでしょうね。

山本:そうですね。今作の楽曲も、基本的にはスタジオでジャムった音を録って、その素材を家で組み替えて、それをまたスタジオで合わせてみる。そういうところから始まっているんです。

―ジャムから生まれてはいるけど、インプロ(即興)的な方向にいかないのも、nenemがこだわっている部分でしょうか?

山本:そうなんですよ。確かにインストバンドではあるけど、あくまでもポップ・ミュージックをやりたいと思っているんです。踊れたり、耳につくメロディーがあったりという部分を大切にしたいんですね。だから、ジャム音源を組み替えてみんなで試してみる時も、僕がこうしたいってことをみんなが理解して協力してくれるから、再現するのもスムーズにいきますしね。

―じゃあ、レコーディングも楽しくスムーズに?

山本:すごく楽しいんですけど、これは個人的な話なんですけど、今作は自分がリーダーをやっているバンドのレコーディングだったので、やらなきゃいけないことも多かったし、すごい勉強になりました(笑)。

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イベント情報

2008年2月10日(日)18:00~
会場:東京都 新宿 NineSpices
出演:mouse on the keys、nenem

2008年2月24日(日)18:00~
会場:東京都 下北沢ERA
出演:kowloon、sgt.、SoulTuneFactory、rega

2008年3月15日(土)18:00~
会場:東京都 青山月見ル君想フ
「nenem cool dawn place」 Release Party!!!

2008年4月5日(土)18:00~
会場:東京都 下北沢ERA
pocketlife「peoplepeople tour」Final

リリース情報

nenem
『cool dawn place』

2008年1月16日発売
1,890円(税込)
Mahogany

プロフィール

nenem

映画、映像に生で音楽をつけることをコンセプトに2002年夏に山本創を中心に結成。RockをベースにJazz,Funk,Reggae, HipHop,プログレ、ClubMusic等ジャンルに関係なく、Alternativeなバンドサウンドである。drums,bass,映像, key,guitar編成の5人組インストバンド。 現在各メンバーはセカイイチ、What's Love?、K.P.M.、stefanieなどでも活動中。

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