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YOLZ IN THE SKY インタビュー with吉田肇(PANICSMILE)

YOLZ IN THE SKY インタビュー with吉田肇(PANICSMILE)

インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
2009/10/30

「別に俺らがやらんでいいんちゃう?」みたいなのは嫌ですね。大阪人はかぶるのが嫌いやし(笑)。

―今回はPANICSMILEの吉田さんがサウンド・プロデュースをされてますけど、具体的にはどんな話を?

柴田:音的なところでは、わかりやすい例で言うとYMOの『テクノデリック』とか、 80年代の雰囲気みたいな音にしたいっていう話はしましたね。

―吉田さんは主にどんな部分にアドバイスを?

吉田:演奏とか曲とかに関しては特に口は出さず。録り音ですね。質感には執拗にこだわりました。まずリズム隊から録って、エンジニアと2人で「あーでもない、こーでもない」って言いながら、マイクの位置とか音の反射とかに徹底的にこだわって。1曲1曲のチューニング、最適なBPMとそのテンポ感に合った音、サステインによってリズム感も変わるじゃないですか。それで全部変えていったんです。

―今回のアルバムのリズムって、ある意味打ち込んだほうがよっぽど効率がいいじゃないですか。でも、人力にこだわってるわけですよね。

YOLZ IN THE SKY インタビュー with吉田肇(PANICSMILE)

柴田:まずはバンドで全部やろうと。レコーディングだけなんか足してもいいかもしれないですけど、ライブでもそのまま再現できる生っぽさを出したかった。ちょっと無機質な感じというか。

―リズム自体は無機質かもしれないですけど、グルーヴはすごく有機的ですよね。ライブを見るとそれが本当によくわかる。そこは2年半ひたすらライブをやってきた影響?

柴田:それもあるかもしれないですけど、もともとそういうのが好きっていうことのほうが大きいですね。前作でも、初期の頃でも、そういう要素はあったはずやけど、今回はそれがより顕著になったと思います。

―ギターで言えば、前作はもうちょっと不規則な感じというか、予測できない展開がおもしろかったと思うんです。でも今回は、ここでギターが入ってきてほしいというタイミングで、ある程度規則的にギターが入ってきて、前作とはまた違う形でテンションが上がります。

柴田:なんか、前作とはリズムの感じも全然違うじゃないですか。それに合わせて、自然にやってるというか。やってる本人としては、そんな頭で考えずにやってる感じですね。

―ダンス・ミュージックであること、っていうのは前提にあるんですか?

柴田:今回のアルバムはそうですね。

―次にこう来るだろうなっていうのが、ある程度予定調和的にわかるから、より踊りやすくなってると思うんです。ボーカルもそれをすごくアジテーションしてくれてるから、ステージとフロアのコミュニケーションが成立しやすいですよね。

萩原:俺的には前作も乗れるんですけど、また違う乗り方ができますよね。説明するのが難しいんですけど、数段かっこよくなってると思います。前もかっこよかったですけど、前作に比べてシュッとなってきてるというか。

―「シュッ」って(笑)。自分たちでかっこいいと思う基準ってなんですか?

萩原:うーん…、難しいですね。聴いたことがあるような曲はやりたくないとか。

柴田:「別に俺らがやらんでいいんちゃう?」みたいなのは嫌ですね。大阪人はかぶるのが嫌いやし(笑)。

いま手元に残ってるのは1軍になれたエフェクターだけです。

―そういう部分では、柴田さんのギターのサウンドは、「それほんとにギターの音?」みたいな音色も多いですよね。どうやって音作りしてるんですか?

柴田:とりあえずギターでなんでもやりたくて。エフェクターとかをいろいろ使ったりしているうちに、この感じいいなとか。機械がきっかけになってフレーズが出てくるときもけっこうあります。そこから、こういう曲を作れるんちゃうかなとか。

―エフェクターは何個くらい持ってるんですか?

柴田:多いときは、200くらい持ってました。

―え〜っ!

柴田:目についたものは買いまくってました(笑)。アンプも一時は20台くらいあったんですけど。実際、試奏くらいではわからないじゃないですか。スタジオに持っていって試してみないと。毎回違うエフェクター持っていってたよな。

萩原:とりあえず試さな気が済まない。

柴田:いま手元に残ってるのは1軍になれたエフェクターだけですけど。ギターもいろいろ買ったんですけど、いまは1本に厳選しました。エースを(笑)。

萩原:極端やな〜。

3/3ページ:都市生活者ならではの緊張感

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リリース情報

IONIZATION
YOLZ IN THE SKY
『IONIZATION』

2009年11月4日発売
価格:2,300円(税込)
felicity PCD-18600

1. OH!MY BALANCE!
2. UP SIDE DOWN
3. I READY NEEDY
4. IONIZATION
5. ONE WAY TO THE TROUBLE
6. DEAD HEAT
7. DAWN

プロフィール

YOLZ IN THE SKY

クラフトワークやNEU!に影響を受けたパンクスピリットを持った4人によるオルタナティヴロックバンド。2003年結成。2007年に「Less than TV」より1stアルバムリリース。同年『SXSW』出演を含むアメリカツアーを行う。2008年には『FUJI ROCK FESTIVAL '08』に出演。2009年11月に2ndアルバム『IONIZATION』を日本のレーベル「felicity」からリリース。

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