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Over The Dogs インタビュー

Over The Dogs インタビュー

インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
撮影:柏井万作
2010/06/04

「時折僕らは/革命と恋のために生きる」――僕はたったワンフレーズで、このバンドのファンになってしまった。東京の外れ、福生を拠点に活動する5人組バンド、Over The Dogs。一瞬で星空を浮かび上がらせるような無垢なハイトーンボイス。それをやさしく、力強く、家族のような温もりで支えるバンドサウンド。そして何度もハッとさせられるセンチメンタルな言葉の数々。デビュー・アルバム『A STAR LIGHT IN MY LIFE』は、普遍的なメロディーを響かせながらも、想像力豊かに紡がれた世界観で、絶えず琴線を揺さぶる傑作だ。この日取材した恒吉豊と佐藤ダイキの2人は、聞けばまだインタビューは2回目ということだったが、独特の音楽観、人生観に取材中は終始引き込まれっぱなしだった。

(インタビュー・テキスト:タナカヒロシ 撮影:柏井万作)

ボーカルをやってた幼なじみが、電車に轢かれて他界してしまいまして…。

―Over The Dogsは、もともとどういう経緯でできたバンドなんですか?

恒吉(Vocal&Guitar):幼なじみと高校生の頃に組んで。そのときは僕、ドラムだったんですけど、ボーカルをやってた幼なじみが、電車に轢かれて他界してしまいまして…。どうしよっかなーと考えて。どうせだったら自分がボーカルにまわって、バンドの名前は残そうかなぁと。

―「じゃあ、俺が歌うよ」みたいな?

恒吉:もうまさにそんな感じですね。ちょうど自主盤のCDをリリースして、ツアーもまわってみようって、お客さんも多少ついてきたときだったんですけど、自分がボーカルになったらどんどん減って(笑)。

Over The Dogs インタビュー
恒吉豊

―それはキツいですね。

恒吉:それで一旦ライブをやめて、音源を作りなおそうってことになって。それまでは前のボーカルをどこかで意識してたのか、自分本来のキーよりも低めに歌ってたんです。でも、自分の声はもっと高いから、全部キーも変えて、曲も自分で作って。それでもう一回自主でCDを出したら、少しずつうまくまわりはじめて。

音楽じゃなくてもロックだなぁと思う人はいっぱいいるし、絵じゃなくても芸術だなぁと思うものもいっぱいあるしって考えたら、ポップのなかで表現してもいいのかなと思って。

―恒吉さんがボーカルになる前は、違う音楽性だったんですか?

恒吉:もうまったく違いましたね。パンクっぽかったんですよ。

―えっ! じゃあ、全然違うバンドに生まれ変わったくらいの感じなんですね。やりたい音楽性はメンバー内で一致してたんですか?

恒吉:いちおう一致はしてたんですよね。最初はツェッペリンとか、ジャニス・ジョプリンとか、ジミヘンとか、キンクスとか、あの辺の時代が好きだったんですけど。

―でも、音楽はパンク系?

恒吉:そうですね。でも、自分には合ってないんじゃないかっていう周りの声もあって。普通に歌謡曲も好きだったし、ポップスも好きだし、ロックも好きだし、いろいろ好きだったから、自分に合ったものをやろうと思って。

ダイキ(Bass&Chorus):以前はパンクバンドだったこともあって、まさかいま自分がこういう音楽を作ってるっていうことは想像してなかったんですけど、やっぱり恒吉の曲が好きなメンバーが集まってやれてるバンドなんですよ。だから、目指す音楽性とかは、おのずと一緒なのかなって。

―いまはすごくポップな歌モノだと思うんですけど、J-POPの影響は?

恒吉:J-POPというか、昔からフォークは好きでしたね。吉田拓郎も好きだし、中島みゆきも好きだし、トモフスキーとか、その辺の人も好きだし。なんか、ポップって、すごいロックだったりすると思うんですよ。

―それはどういう意味?

恒吉:ロックンロールって言ってる人たちを否定するわけじゃないんですけど、やってることはロックンロールだけど、先人たちがやったロックンロールを真似てるだけで、あんまりロックを感じないなって思うことがあって。それでアルバムにも入ってる“ロックンロールは簡単だ”っていう曲を作ったんです。別に音楽じゃなくてもロックだなぁと思う人はいっぱいいるし、絵じゃなくても芸術だなぁと思うものもいっぱいあるしって考えたら、ポップのなかで表現してもいいのかなと思って。

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リリース情報

Over The Dogs<br>
『A STAR LIGHT IN MY LIFE』
Over The Dogs
『A STAR LIGHT IN MY LIFE』

2010年6月9日発売
価格:2,100円(税込)
MODERN TIMES RECORDS / MDTR002

1. A STAR LIGHT IN MY LIFE
2. マルデメロス
3. みぎてひだりて
4. サカナカナナニカナ
5. 彼女によろしく
6. 地球生命体
7. セロリは嫌い
8. 蟻と少年と内緒事
9. ロックンロールは簡単だ
10. もしも僕がシェフなら
11. 星に何万回
12. おとぎ話
13. ラバーボーイラバーガール
14. 最大幸愛数
※シークレットトラックあり

プロフィール

Over The Dogs

{プ恒吉豊(Vo&Gt)、樋口三四郎(Gt&Cho)、佐藤ダイキ(Ba&Cho)、星英二郎(Key&Cho)、田中直貴(Dr)の5人からなるロックバンド恒吉豊のハスキーな天然系ハイトーンボイスと独特な歌詞は聴く者の心を揺さぶり、それを支える楽器隊はこの5人でしか為し得ないアレンジでその世界観を広げている。

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