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Over The Dogs インタビュー

Over The Dogs インタビュー

インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
撮影:柏井万作
2010/06/04

それがパクりになってしまうなら、僕はパクってもいいと思ってる。

―曲はどうやって作ってるんですか?

恒吉:まさにこの取材を録音してるテレコ(テープレコーダー、実際はICレコーダー)を持ってるんですけど、思ったことをパッと録って、その一節から曲を膨らませていったりするんです。ポロっと出たことが、けっこう本質ついてたりするじゃないですか。なるべく嘘はつきたくないというか、それを本質のまま膨らませて曲にしたい。膨らませていくと嘘になってしまうことも多いので。

―テレコに吹き込むときは、どんなきっかけで?

恒吉:例えば本を読んでて、一節だけ抜き出して、それを書き出しの一行にしたり。それがパクりになってしまうなら、僕はパクってもいいと思ってるんですけど。

―際どい発言ですね(笑)。

Over The Dogs インタビュー

恒吉:なんていうか、盗作しようとか、金のためとかじゃなくて、ここでこの一行を使いたいっていうのは絶対使っちゃうし。それで訴えられたとしても、「あ、使いました」っていうだけで、別に逆らおうとも思わないし。そうやって、本とか、映画とかを観て思ったことを、メロディーもつけて、テレコに吹き込むんですよ。それを何百個も何千個も貯めておいて、それを聴きながら、部屋でギター弾いて、歌詞書いて。

―そんな作り方してたんですね! 僕は歌詞の世界観がほんと素敵だなと思ったんですよ。特に“みぎてひだりて”がおもしろいなぁと思ったんですけど、これはどういうときにできた曲なんですか?

恒吉:太宰治の『斜陽』に、「人間は恋と革命のために生まれて来たのだ」っていう言葉があって。

―あっ、太宰治の言葉だったんだ! 出だしの「時折僕らは/革命と恋のために生きる」っていうところが、すごいグッときたんですよね。

恒吉:そうなんです(笑)。「なるほど!」と思って。そこから書き始めて。

―僕、『斜陽』は読んだことないんですけど、歌詞は本とは違うストーリーで広がっていくわけですよね?

恒吉:もちろん、まったく関係ないところで。ストーリーに沿ってしまったらおもしろくないし、それこそ盗作になってしまうし。前に斉藤和義さんが何かの本で、自分はビートルズみたいな曲を真似して作るみたいなことを言ってたんですよ。でも、自分はジョン・レノンでもないし、ポール・マッカートニーでもないから、どうしてもビートルズにはならない。そのビートルズと斉藤和義の距離感が自分のオリジナルだ、っていうことを言ってて。なるほどなぁと思って。

―それはおもしろい考え方ですね。

恒吉:やっぱりいろいろ感化されるものってあるけど、だからといって僕は絶対に太宰治になれないし、ビートルズにもなれないし、斉藤和義にもなれない。かっこいいか、かっこ悪いかっていうのはわかんないけど、目指すものがあって、それとの距離感があって。好きなものは好きだし、嫌いなものは嫌いだっていう感じでやってますね。

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リリース情報

Over The Dogs<br>
『A STAR LIGHT IN MY LIFE』
Over The Dogs
『A STAR LIGHT IN MY LIFE』

2010年6月9日発売
価格:2,100円(税込)
MODERN TIMES RECORDS / MDTR002

1. A STAR LIGHT IN MY LIFE
2. マルデメロス
3. みぎてひだりて
4. サカナカナナニカナ
5. 彼女によろしく
6. 地球生命体
7. セロリは嫌い
8. 蟻と少年と内緒事
9. ロックンロールは簡単だ
10. もしも僕がシェフなら
11. 星に何万回
12. おとぎ話
13. ラバーボーイラバーガール
14. 最大幸愛数
※シークレットトラックあり

プロフィール

Over The Dogs

{プ恒吉豊(Vo&Gt)、樋口三四郎(Gt&Cho)、佐藤ダイキ(Ba&Cho)、星英二郎(Key&Cho)、田中直貴(Dr)の5人からなるロックバンド恒吉豊のハスキーな天然系ハイトーンボイスと独特な歌詞は聴く者の心を揺さぶり、それを支える楽器隊はこの5人でしか為し得ないアレンジでその世界観を広げている。

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