特集 PR

ポップと芸術の大爆発 Wiennersインタビュー

ポップと芸術の大爆発 Wiennersインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:柏井万作
2010/09/07

何と何を足した時に、どれだけすごいものにできるか、日本人的センスって、そういうアイデアってことだと思いますね。

―じゃあ改めて、アルバムのタイトルのことを聞きたいんですけど、『CULT POP JAPAN』って「JAPAN」って単語を使ってるでしょ? 例えばthe telephonesが08年に出した『JAPAN』っていうアルバムには、ある種の洋楽コンプレックスが背景にあって、日本人だって面白い音楽を作れるんだっていう意気込みが表れてる。そういうものもある中で、Wiennersが「JAPAN」という単語を使う意味は何なのでしょう?

玉屋:このタイトルは、「CULT」と「POP」っていうかけ離れたものを消化して、日本人のセンスで吐き出すっていう意味なんですね。誇りとまでは言わないけど、自分たちが日本人だという意識はすごくあるし、海外の最先端の音楽が日本に流れてきてるのかもしれないけど、でも日本にもすごく面白いバンドがいっぱいいるし、それは他の国と変わらないと思うんです。そういう日本人のセンスっていう意味での「JAPAN」ですね。

―日本人って海外の人と比べて0から1を作り出すのは苦手だけど、1+1を2じゃなくて10にするのは得意だったりするでしょ? そういう意味でWiennersは日本的だなって思うんですよね。

玉屋:そうですね、日本的な発想かもしれないですね。音楽をやる上でアイデアってめちゃめちゃ重要だと思うんです。何と何を足した時に、どれだけすごいものにできるか、日本人的センスって、そういうアイデアってことだと思いますね。まあ、ここまで喋ってなんなんですけど、ただ単純にインパクトがあるからつけたっていうのが一番大きいんですけどね(笑)。

アンダーグラウンドの中に「メジャーとか売れるのはナシ」っていう無意識の線が引かれてるとしたら、すごい勿体無いなって。

―まあ、そういうものだよね(笑)。じゃあ、最後の質問です。Wiennersには明確にパンクっていう出自があって、今っていう時代はインディでもDIYで音楽活動ができる時代だったりする。そんな中で、Wiennersがメジャーで活動する意義をどう考えますか?

玉屋:それはメジャーから出すことになった時にすごく考えましたね。もちろん僕はパンク〜ハードコアのシーンで育ってるし、今でもすごい好きなんだけど、それだけに留まっていたくないというか、どうせやるなら一番でかいことをやれるところから出そうって思ったんです。DIYに対するアンチテーゼじゃないですけど、アンダーグラウンドの中に「メジャーとか売れるのはナシ」っていう無意識の線が引かれてるとしたら、すごい勿体無いなって。もちろん、アンダーグラウンドに留まってやってる素晴らしいバンドはいっぱいいるし、それはそれで素晴らしいことなんだけど、それとは別にこういうバンドがいても面白いかなっていう。シーンを変えるとかっていうのは自分がやることではないと思っていて、こういうバンドがメジャーから出して売れることによって、「こういう面白いことがあるんだ」って気づいて、面白い音楽を作る人がどんどん増えてくれば、それが僕の理想ですね。

560:Wiennersは自分たちがどこまでやれるのか全力で試そうっていうのが元々あったんで、自分たちらしくやれる場所であれば、それがインディーズでもメジャーでもよくて。Wiennersをパンク・バンドとして見てる人からは「ファーストアルバムでいきなりメジャーか」って言われたりもするけど、俺的にはWiennersがパンク・バンドである必要はないっていうか、WiennersはWiennersだから、自分たちのやり方でやれればそれでいいんです。

玉屋:どこから出すかじゃなくて、何を出すかの方が重要だっていうことをわかってもらいたいというか、結局は音楽をやってるわけであって、それ以外のことに目が行き過ぎる人がいっぱいいるのかなって。音楽業界で働いてる人、バンドをやってる人からすればしょうがないかもしれないけど、でも音楽が面白いか面白くないかが一番重要であって、それ以前にメジャーどうこうっていうのは違うと思って。さっき560が言ったみたいにパンク・バンドだとも思ってないけど、逆に「メジャーなんで」って切り捨てる人こそファッション・パンクだと思う。パンクってそういうことじゃないっていうことが、少しでも伝わればいいと思いますね。

Page 4
前へ

リリース情報

Wienners<br>
『CULT POP JAPAN』
Wienners
『CULT POP JAPAN』

2010年7月7日発売
価格:1,800円(税込)
WNSR-1

1. !
2. We are the world
3. Cult pop suicide
4. Life education
5. Love the earth,Cosmo Attack
6. Japan holi
7. World over trip
8. Channel #77.7
9. Why can you stand?
10. Go Anti Go
11. Justice 4
12. 龍宮城
13. Blitzkrieg POP
14. Hello,Goodbye
15. Idol

プロフィール

Wienners

地球最後のひみつ道具、2010年この星の平和を取り締まるウルトラ警備隊!カラフルに毒づき、クールにアツい。この世に生きるすべての音楽に敬意を注ぎ、愛をもってデストロイ&クリエイト。神様の悪ふざけ、一か八かの大勝負な創造物。呼ばれてないのに生まれちゃいました!Wienners!

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

BIM“Wink”

BIMの新作『NOT BUSY』より“Wink”の映像が公開。ゆるめに結んだネクタイは軽妙洒脱でも、背伸びはしない。どこか冴えない繰り返しのなかで<だって俺らの本番はきっとこれから>と、吹っ切れなさもそのままラップして次へ。BIMの現在進行形のかっこよさと人懐っこさがトレースされたようなGIFアニメが最高にチャーミング。(山元)

  1. 『名探偵ピカチュウ』、キャラ造形や原作との違いの意図を探る 1

    『名探偵ピカチュウ』、キャラ造形や原作との違いの意図を探る

  2. 土屋太鳳が凶悪事件を起こす女性役 映画『哀愁しんでれら』来年公開 2

    土屋太鳳が凶悪事件を起こす女性役 映画『哀愁しんでれら』来年公開

  3. 吉田類がリモート収録で乾杯、BS-TBS『吉田類の酒場放浪記』特別編 3

    吉田類がリモート収録で乾杯、BS-TBS『吉田類の酒場放浪記』特別編

  4. 坂本龍一のドキュメンタリー映画『CODA』が1週間限定で無料配信 4

    坂本龍一のドキュメンタリー映画『CODA』が1週間限定で無料配信

  5. 『SONGS』特別編に嵐、宇多田、あいみょん、椎名林檎、ミスチル、欅坂46ら 5

    『SONGS』特別編に嵐、宇多田、あいみょん、椎名林檎、ミスチル、欅坂46ら

  6. 蒼井優と高橋一生が夫婦役、黒沢清監督ドラマ『スパイの妻』放送日決定 6

    蒼井優と高橋一生が夫婦役、黒沢清監督ドラマ『スパイの妻』放送日決定

  7. 星野源『おげんさんと(ほぼ)いっしょ』急遽放送、初のリモート収録に挑戦 7

    星野源『おげんさんと(ほぼ)いっしょ』急遽放送、初のリモート収録に挑戦

  8. ヨーヨー・マ、バッハ『無伴奏チェロ組曲』全曲をライブ配信 8

    ヨーヨー・マ、バッハ『無伴奏チェロ組曲』全曲をライブ配信

  9. 有安杏果、結婚を発表。その経緯、お相手など、赤裸々に語る 9

    有安杏果、結婚を発表。その経緯、お相手など、赤裸々に語る

  10. YOASOBI、ボカロ文化と繋がる「物語音楽」の新たな才能の真髄 10

    YOASOBI、ボカロ文化と繋がる「物語音楽」の新たな才能の真髄