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きらびやかでロマンティック Dorianインタビュー

きらびやかでロマンティック Dorianインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:柏井万作
2010/10/13

空手を休んだ金曜日に、俺は音楽でやって行きたいって思ったんですよね。それ以来楽しいことが音楽しかなくなっちゃったんです。

―ドリアンさんとしては、出したい気持ちは強かったんですか? それともわりと言われるがままに、みたいな?

ドリアン:どうにかしたいとは思ってたんですけど、どうしていいかよくわかんなかったんです。それを誰に話すわけでもなく、「とりあえず頑張ってれば」ぐらいのことを思ってましたね。

―それをやけのはらさんが引っ張ってくれたわけですね。『Slow Motion Love』は『Melodies Memories』の原型とも呼べる作品で、この作品で、踊れるけどメロディーも美しいというドリアンさんの音楽性が固まったのかと思いますが、いかがですか?

きらびやかでロマンティック Dorianインタビュー

ドリアン:そうですね。ラップをやってたときからヒップホップはそんなに好きじゃなかったし、クラブが面白いとかもあんまり思わなくて、それこそ遊びに行くのを再開してからは4つ打ちっぽいのが面白いなってなってきて。原点をたどればジュリアナとかだったし、こういうサウンドの方が自分にとって普通なんだなって思って。

―なるほど。

ドリアン:でもキャッチーなものとかメロディが強いものはそんなに好きじゃなかったんですよ。だけど、たまたま作ってみたんですね。メロディが強くて、変にキラキラしてる曲を。そうしたら結構評判がよくて、個人的にも作りやすかったし、こういうのを作っていこうかなって。

―ドリアンさんの曲はもちろんフロアで聴いてもいいと思うし、メロディがいいからホーム・リスニングにもばっちりなんですよね。

ドリアン:確かに、いわゆるクラブ・トラックみたいのを作ってもなあっていう感じはしてたんです。そういうのはみんな作ってるし、自分は得意なのをやった方がいいのかなと思って。

―流行の音に対する違和感があるとか?

ドリアン:いや、違和感はないです。そういうのも好きですし。クラブミュージックのトラックメーカーって、ビートとか質感が決め手なところがあるけど、僕の場合はメロディだったりコードだったり、普通の音楽的な部分っていうか、そういうのを作るのが得意なんですよね。

―アルバムタイトルにも「Melodies」って入っていますね。

ドリアン:色々考えたんですけど、このタイトルが一番しっくり来るなって。大事にしてる部分を考えると、これかなって。

―「Melodies」に関しては話してもらいましたが、「Memories」は?

ドリアン:思い出とかを曲にするんですよ。気持ち悪いですけど(笑)。シンガーソングライターみたいな感じですよね。トラックメーカーとかDJより、精神的にはそっちの方が近いと思うんです。

―なるほど。今日お話を聞いて色々な苦悩や出会いがあってここまで来たという事がよくわかりましたが、その根本にあるドリアンさんの音楽に対するモチベーションがどこから来ているのかを教えてください。

ドリアン:難しい話ですね…空手を休んだ金曜日に、俺は音楽でやって行きたいって思ったんですよね。それ以来楽しいことが音楽しかなくなっちゃったんです。ファミコンとか楽しかったんですけど、急に全部いらなくなっちゃって。

―ものすごい衝撃だったんでしょうね。

ドリアン:そうですね。まだ楽器を触ってすらいなかったんですけどね(笑)。

―シンガーソングライター的な側面があるというお話がありましたが、自分の思いを表現したいというのがひとつのモチベーションだとは言えますか?

ドリアン:昔はそういうのなかったんですけど、ライブをやるようになってからやたらそういう…ホント気持ち悪い言い方なんですけど、心が敏感になってきたっていうか(笑)。

―自分の作った音楽が自分だけではなくて、周りの人にも向けられるようになってきたということかもしれないですね。

ドリアン:そういうのもありつつ…自分としては、音楽でどうにかならなきゃまずいと思ってますね。それこそターンテーブルの話の女の子とは、色々嘘もつきつつ、適当なことを言って別れたんですね。そういう人に対して合わせる顔もないというか。煮え切らないまま会えなくなった友達とかも結構いるので、どうにかしないと合わせる顔がないというか、やっていることの筋が通らないというか、わりとそういうところで音楽をやってる部分が多いです。「あれかっこいい」「こういうのやりたい」とかっていう、あんまりそういう感覚じゃないんですよね。

「小室哲哉の言ってることが正しいんだ」と思ってたから、ジュリアナ東京のコンピとかを買って、「これがテクノか!」みたいな(笑)。

―まずは音楽との出会いから教えてください。

きらびやかでロマンティック Dorianインタビュー
Dorian

ドリアン:最初は小室哲哉ですね。きっかけは多分TM(NETWORK)なんですけど、そこまで聴き込んだわけではないです。小学校4、5年のときに、親に無理やり空手を習わせられてたんですけど、それが嫌でサボったときたまたま『ミュージックステーション』を見たらTMが出てたんです。それを見て「あ、なんかすごいな」と思ったんですよね。シンセサイザーの見た目とか。これはちょっとやりたいなと思って、小学校6年生のときに、カシオトーンみたいな簡単シンセを親に買ってもらいました。


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リリース情報

Melodies Memories
Dorian
『Melodies Memories』

2010年9月15日発売
価格:2,100円(税込)
FCT-1004 / cap-110

1. Dorian's Openning Theme
2. Nasty Ice Cream feat. LUVRAW&BTB
3. Melodies Memories
4. Flash
5. Natsu No Owari feat. G.RINA
6. Magic Fly Love Affair
7. Free
8. Morning Calling
9. Disco4.5(ASYK MIX)
10. Shooting Star feat. TAVITO NANAO&YAKENOHARA
11. Crystal Girl

プロフィール

Dorian

RolandのオールインワングルーヴマシンMC-909を使ったライヴで都内を中心に活動中。ドリーミーでロマンティックなアーバン・ダンス・ミュージックで各方面から支持を集めている。2009年、初の自主制作盤CD-R『Slow Motion Love』を発表。トラックメイカーとして七尾旅人×やけのはら“Rollin' Rollin'”のアレンジを担当、リミックスも手がける。ZEN-LA-ROCK〜DEDE MOUSE等の作品への参加VMCへの楽曲提供等々。2010年9月、自身初のフルアルバム『Melodies Memories』をリリース。

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