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表現者たちが本気でバトル 「BOYCOTT RHYTHM MACHINE」という試み

表現者たちが本気でバトル 「BOYCOTT RHYTHM MACHINE」という試み

インタビュー・テキスト
金子厚武

常に評価されるべき人に出てもらいたい舞台だし、そういうストーリーを運営側が作り込むことが大事だと思うんです。

―では、12月12日に開催される『BOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS LIVE 2010』についてですが、まずはやっぱり会場がすごいですよね。国立科学博物館っていう。

清宮:今までも変わった場所でやってきたので、今年もシチュエーションにこだわりたいとは思ってたんです。あと「2010年」っていう響きが自分の中では大きくて、未来感があるというか、この年の内に何かをやっておきたいと思って。規模は去年のスーパーデラックスより大きくしたいという気持ちも手応えもあって、そう考えていたときに、台東区の「芸術文化支援制度」があったので、それに応募しました。となると当然台東区内の施設でやらなきゃいけないっていう話で、アサヒ・アートスクエアだったら一回り大きいし、いいかなと思って提案したら、「あれは墨田区です」って言われて(笑)。

―それは怒られますよ(笑)。

清宮:それで「明日までに決めて来てください」って言われまして(笑)。もともと国立科学博物館がある上野周辺はいつか何かやりたいと思ってたんで、慌てて行きました。レンタル費用も高く、いくつかハードルもありましたが、台東区の協力もあり、何とか実現できる事になりました。

表現者たちが本気でバトル 「BOYCOTT RHYTHM MACHINE」という試み
『BOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS LIVE 2010』に出演するASA-CHANG(左)と康本雅子(右)

―採算度外視な、見ないと損なイベントというわけですね。そんな今回の出演者ですが、Open Reel Ensembleとか、それこそダンサー・振付家の康本雅子さんとか、音楽という枠をも超えた多彩なラインナップになってますよね。これも時代性を考えてのことなのでしょうか?

清宮:実はそういう考えはあんまりなくて、やっぱり個人ありきですよね。ため息が出る程美しい康本さんの踊りを見てほしいとか、オープンリールを並べて無茶する若い子に、さらにもっと無茶させてみたいっていうのが先にあるんです。その人が好きっていう。それは始めたときからそうで。

―菊地さんの頃からそうですもんね。

清宮:出てくださる本人が好きじゃないとこんな手間のかかることはできないし、この人とこの人がやったら面白いんじゃないかって想像して風呂でニンマリするとか。そうやって自然に湧かないと続かないんですよね、きっと。それは20戦やっててずっと変わっていないですね。

表現者たちが本気でバトル 「BOYCOTT RHYTHM MACHINE」という試み
『BOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS LIVE 2010』に出演する
AFRA(左)とOpen Reel Ensemble(右)

―あとはその場で生まれることをそのまま楽しんでもらうと。

清宮:即興がテーマなのでなかなか難しいんですが、理解しにくい部分も含めて楽しんでもらうために、お客さんとの緊張関係をどうイベントの最後まで保つかは課題ですね。あとこのプロジェクトをやっている理由には、アーティストの生き様を尊重すべきっていうことがあって。人生山あり谷ありで、人気があるときとないときが当然あると思うんですが、人気と実力は常に同じではない。実力のある、評価されるべき人に出てもらいたい舞台だし、場所含めその舞台にたどり着くまでの流れを運営側がきちんと用意することが大事だなって。それをやり続けることで、アーティストにも、お客さんにも喜んでもらえるプロジェクトに成長して、音楽の価値を高める事にすこしでも貢献できれば嬉しいです。

清宮氏のインタビュー後、AFRAとOpen Reel Ensemble(ORE)の顔合わせに立ち合わせてもらった。普段は顔合わせをせず、ライブ当日に初対面となるのだが、OREの場合、そもそも何ができるかを把握する必要があったので、異例の顔合わせとなったわけだ(ちなみにOREについて説明しておくと、旧式のオープンリール式磁気録音機を現代のコンピュータとドッキングさせ、「楽器」として演奏するグループ。ね、これだけじゃ何ができるかわからないでしょ?)。最初は興味津々でOREの説明に聞き入っていたAFRAも、徐々に会話の中でビートボックスを披露するなど、早くも前哨戦の様相。この2組の戦いはまさに「人間 vs キカイ」であり、SFチックな世界観が楽しめそうだ。その他、ある意味「BOYCOTT RHYTHM MACHINE」のコンセプトにも通じる「KAIKOO」の看板を背負ったDJ BAKUが渋谷慶一郎にどう挑むのか? ASA-CHANG&巡礼がソロユニットとなったASA-CHANGがその舞台演出家的なセンスで康本雅子のダンスとどう対峙するのか?など、今から本番が楽しみでならない!

表現者たちが本気でバトル 「BOYCOTT RHYTHM MACHINE」という試み
AFRAとOpen Reel Ensembleによる顔合わせ

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イベント情報

『BOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS LIVE 2010』

2010年12月12日(日)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 国立科学博物館

出演:
渋谷慶一郎 vs DJ BAKU
AFRA vs Open Reel Ensemble B.R.M set
ASA-CHANG vs 康本雅子

料金:予約4,000円 当日4,500円

■当日券について
当日券は12月12日(日)17:30より、国立科学博物館入口のSL前にて、30枚+α販売致します。
(+αは当日までの予約キャンセル数となります。)
規定枚数以上の方が集まった場合は同時刻に抽選を行う予定です。

イベントに関するメール問い合わせはこちら
Boycott Rhythm Machine Versus LIVE

プロフィール

「BOYCOTT RHYTHM MACHINE」

2004年に、渋さ知らズ、DCPRG、大友良英NJO、ROVOらによる新録のコンピレーションアルバム『BOYCOTT RHYTHM MACHINE』、2006年には7つの即興対決をドキュメントしたCD+DVD『BOYCOTT RHYTHM MACHINE II VERSUS』をリリース。同作品や、それ以降はライブとして、日本最先端・最新鋭の音楽シーンを牽引するアーティスト同士による異種格闘技戦をテーマにした即興対戦がこれまでに全20戦行われている。

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