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銀座 ソニービルに現れる「新人類」chiaki koharaのアートとは

銀座 ソニービルに現れる「新人類」chiaki koharaのアートとは

インタビュー・テキスト
Hitomi Moro
撮影:菱沼勇夫

むしろ、銀座の街になじませない、という意識で

―大きな耳に、奔放に手足の伸びた女の子たち、そして独特な色使いが特徴的なchiakiさんのアートの世界観というのは、どのように生まれたものなのでしょうか?

CK:私は女の子らしい服装をするのが大好きなんですけど、性格はかなり男っぽいんですよ。それこそ80パーセントくらいは男、みたいな感じで(笑)。子どものころから昆虫が大好きで、昆虫の長くて角ばった手足に魅力を感じてきました。ゴキブリもさわれるくらいですから(笑)。手足の長い作風というのは、その昆虫の手足に対する愛着からきているのかもしれないですね。また、自分に女子っぽさがないからこそ、それを補完するように、作品ではリボンといったモチーフのような女の子らしいものを登場させているんです。ボタンやレースを絵に貼ったりもするんですが、昔、バービー人形の洋服を作ったりしていて、その余った布の切れ端などを使い始めたのがきっかけでした。

chiaki kohara

―今回は銀座の街中で、しかも巨大な細長いビル全面がキャンバスという、特殊なシチュエーションで作品が展示されることになりますね。作品の制作段階で、特に意識していたことはありますか?

CK:銀座の街に自分の作品を馴染ませないように、と敢えて意識しました。「銀座の街にコレ!?」っていう衝撃を見る人に与えたくて。ソニービルの持つ独特の縦長さを生かして、ビルから女の子が覗いているような演出にしたかったんですね。ビルに自分の絵をはめ込むだけでなくて、遊び心をふんだんに使い、ソニービルでしかできないような巨大アートを創りあげるのが目標でした。

―クリスマスの銀座といえばショッピングのイメージも強いし、「試着室からこちらを覗いている女の子」というような解釈もできますね。

CK:そうなんです! 雪が降ったりしたら、さらに雰囲気が出るでしょうね。きっとこの作品は子どもからおばあちゃんまで、あらゆる方がご覧になってくださると思うんですが、各自の解釈を自由に楽しんでいただきたいですね。

「気持ち悪いし、売れないよ」といわれても描き続けた学生時代

―ではここで、chiakiさんご自身についてお聞かせいただきたいのですが、もともと絵を描き始めたのはいつ頃、どのようなきっかけだったのでしょうか?

chiaki kohara

CK:スポーツ一家に生まれたので、子どもの頃から運動系の部活に入りつつも、空いている時間はずっと絵を描いていましたね。高校卒業後も、専門学校でデザインを学びながら絵を描き続けていたのですが、在学中の2007年にUNIQLO CREATIVE AWARDという賞を頂いて、初めて自身の作品がTシャツとして商品化されたんです。そこで自分の作品が人の手に渡るということを経験し、企業とのコラボというものへの参加意識が強くなっていきました。そうした出来事が発端で、自分の作品が世の中に広まっていくことを実感するようになったんです。

―最初から、このように手足が長くて耳が大きい女の子の絵を描いていたんですか?

CK:そうではなくて、実はある絵を描いているときに偶然生まれたものだったんですよ。私は人間の顔にしてもなんにしても、「左右不対称ならではの美しさ」に魅力を感じているので、左右で微妙に目の位置が違っていたり、偶然生まれた汚れや擦れといったものも、ありのままに残しておいた姿が美しいと感じているんです。「君の絵は、気持ち悪いし、売れないからからやめたほうがいい」といわれたこともありましたが、それでも自分の絵を描き続けたんです。自分が「一番楽しい」と直感できる絵を描いて、信じて描き続けることが一番重要なんだと思っています。

3/3ページ:明日締切で、90%仕上がっているイラストがあったとしても、全部消して最初から始められるんです

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イベント情報

『Canvas @ Sony 2011 グランプリアーティスト chiaki koharaアートウォール掲出期間』

1作品目:2011年11月28日~12月25日
2作品目:2012年1月1日~1月31日
3作品目:2012年夏

プロフィール

chiaki kohara(チアキコハラ)

1986年7月7日生まれ。大阪出身大阪在住。UNIQLO CREATIVE AWARD 2007 草間彌生賞受賞。イラストレーションチョイス宇野亜喜良審査入選。2010梅田〔E-ma〕で行われたFM802digmeout exhibition2010に参加。御堂筋アートグランプリで「さくらぱんだ」にライブペイント。その他ガールズバンド「ねぐりぢぇ」のCDジャケットなども制作。現在は各地でライブペイントにも挑戦中。作風としては、大きな耳に、奔放に手足の伸びた女の子たちが特徴。アクリルガッシュとボタンやレース、お菓子のパッケージなどの様々な素材で作り上げられる極彩色の世界観は、女の子なら一度は憧れたであろうワンダーランド。DMO ARTSで開催された初の個展では作品がほぼ即完。着実に多くのファンを生み出している。

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