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1番のファンは自分でないと モーモールルギャバンインタビュー

1番のファンは自分でないと モーモールルギャバンインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:前田伊織

なんやかんやで、このバンドの1番のファンは自分じゃないと嫌なんですよ。(ゲイリー)

―今回はユコさんも全体の半分くらい作詞を担当してるそうですね。

ゲイリー:今までは結構限界まで悩みぬいたあげく、ユコさんに見せるパターンが多かったんですけど、今回は60%ぐらい完成した段階でドンドン投げて行って。そっちの方が単純に早いと思ったんで。

ユコ:そういう方法論は結構前回と変わってて、歌詞に限らず、アレンジとかも、『BeVeci Calopueno』のときは、ほとんど作り上げちゃってから渡したりもしてたんですけど、今回はノープランのままとりあえず投げてみたりとか。それもすごく勇気のいることなんだけど、今回はそれができたよね。なんて言うか、総力戦でした(笑)。

―自分の殻を破って、「これをやんなきゃ」っていうことをやるために、総力戦でかかる必要があった?

ゲイリー:今までは「これは自分がやんなきゃいけない」って、良くも悪くも思い過ぎてて、でも今回は「ここ悩んでんだけど、どうしよう?」っていうのを、みんなで共有できた部分がありました。そういう意味で、自分の殻をちょっと破れた気はしたんですよね。歌詞にしても「歌詞は自分が書かないとダメだ! 俺の世界は表現できねえ!」って思ってたんですけど、今回試しにユコさんに投げてみたら、「あー、いい歌詞書くねぇ」っていう(笑)。

―自分が書かなくても、ちゃんとモーモーの表現になると。

ゲイリー:俺の世界じゃなくてもいいから、とにかくいいものを作りたいっていう気持ちの方が大きくて。なんやかんやで、このバンドの1番のファンは自分じゃないと嫌なんですよ。だからこそ、殻を破らないとどうしても納得いかなかったんです。今回気楽に人に投げられるようになったけど、でもその分本当に自分がやらなきゃいけないことにはシビアに取り組むようになったし、それがドラムだったり、歌だったり、そういうところはストイックに向き合った気がしないでもないですけど…どうですか?

ユコ:頑張ったんじゃないですか(笑)。

ゲイリー:もう音楽と向き合い過ぎて、何が良いか悪いかよくわかんなくなっちゃうんですよ。でも、毎朝マイケル・ジャクソンの“ビリー・ジーン”を聴いて、8ビートの感じを叩き込んだり、THE BEATLESの曲を聴いたりして、「よし、これが正解だな、この方向に近づければいいんだな」って確認しながらやってましたね(笑)。

左から:T-マルガリータ、ユコ・カティ、ゲイリー・ビッチェ

人と自然の関係みたいなことは常に考えてて、腹立たしかったり、ふがいなかったりする気持ちがずっとあったんですけど、それを今回ひとつの曲にできたっていうのは、すごく嬉しく思ってます。(ユコ)

―アルバムのラストを飾っている“気まぐれのように揺れる世界から”は、言葉とメロディとアレンジが一体になった、素晴らしい曲だと思います。

ユコ:私もお気に入りです(笑)。

ゲイリー:作曲は1番時間がかかって、Fメロぐらいまでできちゃって、「この曲どう収拾つけよう?」って、2週間ぐらいずっとダークな時期がありましたね(笑)。作詞もずっと僕がしようと思ってて、20回ぐらい書き直したんですけど、最終的に「ちがーう!」ってなって(笑)。それで試しにユコさんに、「ちょっとこれ…」って投げたんです。そのとき僕ワイン飲んで酔っ払っちゃってたんですけど、後で出来たのを読み返してみたら、「すげえ歌詞だな…参った」って、メール送りました。

ユコ:「だろ?」って返した気がする。

ゲイリー:もうねー、この曲の詞は僕が書きたかったんです! でも…ユコ・カティに負けました!

―(笑)。実際に、ユコさんはどうやってこれを書いたのですか?

ユコ・カティ

ユコ:私こういう曲がストライクで、曲をもらった段階でものすごく好みで。そのとき歌詞はなかったんですけど、メロは流れていたので、こういう感じにしようっていうのも、全然迷わなかったんです。何を歌うかっていう世界観も自分の中にはあって、でも思い入れの強い曲っぽかったんで、(ゲイリーが)自分で歌詞書くだろうと思ったんですけど、ギブアップ宣言が出たんで(笑)。

ゲイリー:「お前何でこんな歌詞書けるの?」って聞いたんですよ。そうしたら、「常にこんなことばっか考えてるから」って言われて、俺はここまで根暗にはなれんと思って(笑)。

ユコ:震災のことに限らず、人と自然の関係みたいなことは常に考えてて、そういう番組とかあるとすごい見てるんです。そういうのを見て、腹立たしかったり、ふがいなかったりする気持ちがずっとあって、それを今回ひとつの曲にできたっていうのは、すごく嬉しく思ってます。

4/4ページ:『野口、久津川で爆死』から今回までの4枚を聴いてもらったら、「このバンドはこういうことができて、こういうことがやりたいんだ」って一通り伝わる気がするんです。(ゲイリー)

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リリース情報

モーモールルギャバン『僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ』
モーモールルギャバン
『僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ』

2012年3月21日発売
価格:2,500円(税込)
VICL-63858

1. スシェンコ・トロブリスキー
2. サノバ・ビッチェ
3. MY SHELLY
4. 僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ
5. いつか君に殺されても
6. 午前二時
7. J・O・E
8. それは悲しい唄のように
9. 彼と彼女の日常
10. 気まぐれのように揺れる世界から
[初回限定特典]
・限定ジャケ・カード
・卓上モーモールルギャバン
・メンバー直筆第三弾 直筆サイン入りかもしれない豪華応募抽選券

プロフィール

モーモールルギャバン

ゲイリー・ビッチェ(Dr&Vo)、ユコ・カティ(Key&Vo)、T-マルガリータ(B)。2005年京都にて結成、09年に発表した初フルアルバム『野口、久津川で爆死』が話題になり、10年にメジャー進出を果たす。圧倒的なライブパフォーマンスが話題で、フェスでは常に入場規制、「第4回CDショップ大賞2012」では“ライブパフォーマンス賞”を受賞するなど、ノリにノッテルロックバンドである。

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