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1番のファンは自分でないと モーモールルギャバンインタビュー

1番のファンは自分でないと モーモールルギャバンインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:前田伊織

俺はやっぱりこういう感じで赤裸々に歌わないと伝わんないのかなって…夜にマラソンしながら気づいたんです(笑)。(ゲイリー)

―でも、もちろん「ストレート=単調」にはなってなくて、多様性もちゃんと内包した上での、ストレートな作品になってますよね。

ゲイリー:どうしてもいたずらが好きですからね(笑)。

ユコ:もうちょっと、どストレートにしたかったんですけど、できあがってみると、結局自分たちカラーに仕上がるので、「やっぱりそうなっちゃうんだな」とは思いましたけどね(笑)。

―でも、それは外から見ると間違いなくバンドの個性であり、強みだと思います。

ゲイリー:個性って自分じゃよくわかんないんですよね。「俺、こいつ(自分)の声嫌い」って思いながら、ずっとレコーディングしてましたから(笑)。

ユコ:自分の声って嫌だよね。

―未だにそうなんですね。最初は自分が思ってた声とのギャップに違和感を感じるけど、慣れていくものではないですか?

ユコ:最初の最初は逆にフレッシュで、あまり抵抗がなかったんですけど、段々それに慣れていくと、すごく嫌になる時期があるんですよ。

ゲイリー・ビッチェ

ゲイリー:僕最初すっごい嫌で、でも『クロなら結構です』とか『BeVeci Calopueno』のときはそんなに嫌じゃなくて、また今回嫌いになりました。『野口、久津川で爆死』の頃は、何回録ってもそこまでよくならないから、全曲大体一発で録ったんですけど、あとの2枚は何回も録り直しができたんで、今にして思うと飾った歌声なのかなって。今回は経験を積んで、何回録っても本気で歌えるような状態になったから、結構自分のカラーが赤裸々にガーッと出てて…嫌なんですよね。

ユコ:嫌なんだ(笑)。


ゲイリー:でも『野口、久津川で爆死』とかを今聴くと、「こいつの声嫌いだけど、このアルバムが評価されてる理由がちょっとわかったかもしれない」とか思って。俺はやっぱりこういう感じで赤裸々に歌わないと伝わんないのかなって…夜にマラソンしながら気づいたんです(笑)。

26とか27の頃ってムダに悩むというか、答えを探したがるけど、最近はいい意味で丸くなってきてるので、「今のうちにやっとかなきゃいけないことがあるんじゃないか」とはすごく思いました。(ユコ)

―そうやって赤裸々に自分をさらけ出した結果、「パンティ」とか「ユキちゃん」ではない、「若さ」っていうテーマが出てきたわけですよね。モーモーはデビューの早いバンドではないので、その分若い頃には苦悩もあったと思うんですけど、そういうところも全部ひっくるめて、歌詞には出てるのかなって。

左から:ユコ・カティ、ゲイリー・ビッチェ

ゲイリー:出てきましたね…。僕26歳ぐらいのとき、20代後半になったようなバンドマンはもうデビューできないと思ってて、年齢詐称してましたから。

ユコ:ずっと23って言ってたよね(笑)。

ゲイリー:しょうもないね(笑)。


―(笑)。ユコさんはちょうど明日が30歳のお誕生日だそうですが、何か思うところってありますか?

ユコ:今の段階で数年前とは全然感覚が違って、明らかに丸くなってきてるんです(笑)。26とか27の頃ってムダに悩むというか、答えを探したがるんですよね。悩んで悩んで、1人でイライラしてるみたいな。そういう頃と比べると、いい意味ですけど、丸くなってきてると思うので、「今のうちにやっとかなきゃいけないことがあるんじゃないか」とはすごく思いました。

―ゲイリーさんも丸くなってきてます?

ゲイリー:どうだろう? 僕部屋で1人で酒飲んでるときが1番うるさいような人間なんですよ。パソコンの画面でちょっと面白い文章見つけたら、1人で「ハッハッハッ〜!」って笑ってるんで(笑)。めんどくさい人間だなと思いながら…がんばって歌詞書いてるんです。

―そんなゲイリーさんをユコさんがプロデューサー的な立ち位置で見てるような印象もあります。

ユコ:(ゲイリーは)あんまり客観的な視点がないんで(笑)、そこはちょっと補わないと、どこまでも突っ走ってしまうので、なるべく私は第3者の目線で見てますね。

―そのときマルガリータさんはどういう立ち位置になるんですか?

ユコ:さらに第3者かもね。

T-マルガリータ
T-マルガリータ

―傍観者ってことですかね(笑)。

ユコ:傍観者! いい言葉があった(笑)。

マルガリータ:「俺はどうしようかな…」って、とりあえず見てる感じです。

ゲイリー:でも、この前ユコさんと俺がスタジオで大ゲンカをして、20分ぐらいずっと不毛な口論が行われてる中、なんかのタイミングでマルが「練習しようよ!」って……

ユコ:でも、それも無視して2人でバーッとやりあってたら、遂に楽器を置いて怒って出て行っちゃって。で、「丸山(マルガリータ)さん、出て行っちゃった」って15秒ぐらい黙ったけど…また口論が始まって。

マルガリータ:もう収まったかなと思ったら…まだ絶好調なんだもん(笑)。

―(笑)。まあでも、丸くはなっても大ゲンカはすると。

ユコ:モノを作る同士が一緒に何かを作ると、ケンカはしますよね(笑)。

3/4ページ:人と自然の関係みたいなことは常に考えてて、腹立たしかったり、ふがいなかったりする気持ちがずっとあったんですけど、それを今回ひとつの曲にできたっていうのは、すごく嬉しく思ってます。(ユコ)

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リリース情報

モーモールルギャバン『僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ』
モーモールルギャバン
『僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ』

2012年3月21日発売
価格:2,500円(税込)
VICL-63858

1. スシェンコ・トロブリスキー
2. サノバ・ビッチェ
3. MY SHELLY
4. 僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ
5. いつか君に殺されても
6. 午前二時
7. J・O・E
8. それは悲しい唄のように
9. 彼と彼女の日常
10. 気まぐれのように揺れる世界から
[初回限定特典]
・限定ジャケ・カード
・卓上モーモールルギャバン
・メンバー直筆第三弾 直筆サイン入りかもしれない豪華応募抽選券

プロフィール

モーモールルギャバン

ゲイリー・ビッチェ(Dr&Vo)、ユコ・カティ(Key&Vo)、T-マルガリータ(B)。2005年京都にて結成、09年に発表した初フルアルバム『野口、久津川で爆死』が話題になり、10年にメジャー進出を果たす。圧倒的なライブパフォーマンスが話題で、フェスでは常に入場規制、「第4回CDショップ大賞2012」では“ライブパフォーマンス賞”を受賞するなど、ノリにノッテルロックバンドである。

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