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アンテナガールの意外な正体 空中分解インタビュー

アンテナガールの意外な正体 空中分解インタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
2012/07/12

あるとき名古屋のDJから連絡が来て、「空中分解、あっためておきました。うちに来てください」って言われて、僕は軽い気持ちで行ったら、会場の全員がAメロから歌えるんですよ!(POCO)

―2010から2011年はボカロで曲を発表していましたが、当時は試行錯誤の時期だったわけですか?

POCO:正直に言っちゃうと、レコード会社にプレゼンをしてる時期だったんです。それが決まるまでは女性キーで作った曲も世に出せない状況で、それでも何とかファンの人を盛り上げられないかなって考えてたんです。元々僕もsupercellの流れ、“メルト”とか“ブラック★ロックシューター”とか大好きだったんで、ちょっとボカロをやってみようかなって。まあ、難しい世界だなっていうのは入って感じましたけど。

―どういう部分で感じました?

POCO:空中分解として曲を発表したわけですけど、「プロが入ってくるところじゃねえ」っていう感覚が当時はまだあったんですよね。あと、みんな「ニコ動で流行るスタンスの曲を作ってるんだな」って感じたんです。あらかじめあった曲をアップするんじゃなくて、ニコ動にアップするための構成作り、メロディの入れ方、PVの展開の仕方とか、これは狙ってやってるんだなっていうのがわかってきて。だから、ボカロ一辺倒っていうのは僕としては違うなと思いつつ、好きで作ってた感じです。

―あくまで先を見据えてやっていたと。

POCO:でも、その頃にできたつながりってホントに大事で、今回の作品でリミックスをしてもらった八王子Pとか、でんぱ組.incのねむちゃんとか、みんなボカロをやってた1年間で出会ってきた人たちなので、全然ムダになってないんですよ。八王子Pは今めちゃくちゃ売れっ子で、即売会とか隣で立たせてもらって、その場で何千枚って売れるのを目の当たりにしてますから、「これはかなわねえぞ」とも思いましたしね。

―そういう現場で受けた刺激っていうのは大きかったでしょうね。『DENPA!!!』に出演されたときはどうでした?

POCO:『DENPA!!!』ってホント弱肉強食のイベントで、知名度がなかったら騒いでもらえなかったりもするんですけど、僕は何とか盛り上げられたんで、それは収穫でしたね。まだアニソンの世界に入ってない頃だったんですけど、楽曲としては勝負できるなって思えたんです。あと空中分解ってPerfumeファンのDJさんにプッシュしてもらえる率が高いんですね。あるとき名古屋のDJから連絡が来て、「空中分解、あっためておきました。うちに来てください」って言われて、僕は軽い気持ちで行ったら、会場の全員がAメロから歌えるんですよ! 「この音楽を広めたい」って思ってくれるコアなDJが2〜3人でもいると、局地的にドンと広がるんだなっていうのを感じたので、今回もそういう現場を意識して作ったりもしてますね。

まさか自分のフルアルバムになるとは思ってなかったので、段々と「やばい! がんばんなきゃ!」って(笑)。(アンテナガール)

―では、お待たせしました、アンテナガールさんにもお話を伺いたいと思うのですが、デモテープで歌ったことをきっかけに、今回フィーチャリングで全面的に参加をすることになったそうですが、元々お2人はお知り合いだったんですか?

POCO:…元々知り合いです(笑)。

―ん? 今の笑いは?

アンテナガール:あの…妹なんです。

―そういうことですか! びっくりしました(笑)。

アンテナガール:バンド時代から(空中分解の)ライブにはよく行っていて、POPを書いたりとか、売り子をやったり、色々手伝いをしてたんです。

アンテナガール"
アンテナガール

―シンガーとしての経験はあったんですか?

アンテナガール:ほとんどないです。学園祭でちょびっと歌ったことがあるぐらい。

POCO:空中分解のデモテープで歌ったのがほぼ初めてと言っていいと思いますね。

―でも、デモテープで歌ってもらったっていうことは、「結構歌上手いな」っていう認識はあったわけですよね?

POCO:いや、上手いわけではないと思います。そのときはあまり深く考えてなくて、普通のデモテープの気持ちで作ってたので、知り合いのボーカルに歌ってもらってもよかったんです。じゃあ、なんでこの子に“アンテナガール”を歌ってもらったかっていうと、この曲がめちゃめちゃ好きだったらしいんですよ。それで「私アンテナガールになりたい」って言ってて(笑)。

アンテナガール:今まで空中分解の曲をずっと聴いてきた中で、「好きなの来た!」と思って(笑)。キャッチーだし、振付けも好きで、すごいいいなって思って。

―でもまさか、CDで歌うことになるとは…

アンテナガール:全然考えてませんでした! 「ちょっと歌ってみる?」みたいな感じだったんで、いまだにびっくりしてます(笑)。最初は「空中分解のアルバムにちょっと出るのかな?」ぐらいの感じだったのが、まさか自分のフルアルバムになるとは思ってなかったので、段々と「やばい! がんばんなきゃ!」って(笑)。でも、自分の声を気に入っていただけたのをきっかけに、空中分解が前に出れるなら、私はそれでいいなと思って。

POCO:僕としてもすごくありがたかったです。ボーカリストとしてはまだまだ伸びるところがたくさんあると思うんですけど、光る素質はあると思うので、最初からこの子に合った曲を作れば、また変わってくるのかなとも思いますね。

―今回の曲っていうのは、元々POCOさんが歌ってた曲のキーを変えて歌ってるわけですもんね。

POCO:そうです。それに、ちょっとタイムラグがあるんです。実際“アンテナガール”を作ったのは2008年とか2009年なんで、当時ポンッと出せてたらまた違ったのかなって。だから、次の作品がすぐに出せたりすれば、また違ったアプローチができると思うんです。僕としては今回のはベストアルバムみたいに思ってて、名刺代わりとして聴いていただいて、気に入ってくれた人には「次楽しみにしてください!」っていう流れにできたら嬉しいですね。

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リリース情報

空中分解 feat.アンテナガール<br>
『ルミナスター』
空中分解 feat.アンテナガール
『ルミナスター』

2012年7月18日発売
価格:2,300円(税込)
日本コロムビア / COCP-37521

1. アンテナガール
2. ぴったんこ
3. ルミナスター
4. STEP BY STEP
5. HIGH TOUCH ME
6. ギリギリミュージック
7. WARP
8. MUSIC MONSTER
9. YATTA!
10. ストロボ
11. アンテナガール(八王子P remix)

プロフィール

空中分解

本編のオリジナル楽曲全ての作詞・作曲を手がけるサウンド・プロデューサー「POCO」 の一人ユニット名。自身を含め様々なヴォーカリストに歌わせ、数多くのクラブ、ファッションイベント、アニソン系イベントに出演を続け、Twitterのフォロワーは1万人を超える。初音ミクをフィーチャーした楽曲はiTunesエレクトロチャート5位、ニコ動ランキングは17位をマーク。本作ではボーカリストに“アンテナガール”をフィーチャリング。

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