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アンテナガールの意外な正体 空中分解インタビュー

アンテナガールの意外な正体 空中分解インタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
2012/07/12

僕としても崖っぷちだったというか、失うものはない状態で、「これに賭けるしかない」っていう感じなんですよね。(POCO)

―本作のきっかけになったともいうべき“アンテナガール”は、どのようにしてできた曲だったんですか?

POCO:電波を拡散するような、広まるような曲にしたいっていうコンセプトがあって、「何とかガール」っていうのは浮かんでたんですけど、そこに「アンテナ」っていう言葉が上手くはまって、その流れで歌詞も全部書き上げて。サウンドはそのときやりたかったマイナー系のエレクトロ、ロックテイストが入って、サビでガツッと切り替わる感じ。あとはライブでの盛り上がりを意識しましたね。シングルカットのつもりで作ったので、そういう風に評価してもらえてよかったなって。

―最初に「大衆性」っていう話もありましたが、まさに広い層に受け入れられる可能性のある曲だと思います。

POCO:この曲は既存のファンの人にもめちゃめちゃ評価されたんですよ。アンテナガールのイラストを描いてくれる人がいっぱいいて、今で言うと「描いてみた」ですけど、当時はその言葉もまだなくて、mixiのコミュニティにみんながイラストをアップしてくれてて。「DJで流したいので音源ください」って言われたりすることもそれまでにはなかったし、まだレコード会社には認められてなかったけど、絶対広まる曲だと思って、ずっと演奏してきたんです。

―みんながイラストを描いたっていうのは、“アンテナガール”っていう架空のキャラクターを主人公にしたことが上手くはまったんでしょうね。

POCO:「私なりのアンテナガール」っていう風に、想像を膨らませやすかったんでしょうね。あと今回のジャケットでもイラストを描いてもらってるベロニカちゃんと出会ったのもこの頃で、その子もアンテナガールを書いてくれてたんです。

空中分解 feat.アンテナガール『ルミナスター』ジャケット
空中分解 feat.アンテナガール『ルミナスター』ジャケット

アンテナガール:私はベロニカちゃんの絵が気持ち悪いぐらい大好きで(笑)、そういう人にまたジャケットを描いてもらえることになって、しかもPVまでできて、めちゃくちゃ嬉しかったです。

―でも、そのアンテナガールに自分がなるっていうのは、なかなかの重責だよね(笑)。

アンテナガール:ホントですね…話が大きくて、追いついてないです(笑)。

―実際のレコーディングではどんなことを意識しましたか?

アンテナガール:“アンテナガール”と“ぴったんこ”のデモを録ったのが3年前ぐらいだったので、その間に声とか歌い方が自分でも気づかないぐらい微妙に変わってたみたいで、いざ他の曲を歌ってみようってなったときに、どうすればはまるのかっていうのは、自分の中で模索しながらやってました。

POCO:当時何気なく歌ったテンションが評価してもらえたわけですけど、緊張して歌うとテイストが変わっちゃって、そのときのプロデューサーのハテナの数といったらなかった(笑)。でも、最後の方はスムーズにできてましたね。

―それにしても、意外なところにすごいタレントがいましたよね。

POCO:僕にとってはシンデレラガールですね(笑)。歌を歌いたい子って、今山ほどいるんですよね。そんな中で、声を評価してもらえたっていうのは、すごいチャンスをもらえたってことで。今活動休止するバンドが多いじゃないですか? 僕がまだライブハウスで活動してたときに、School Food Punishmentを見て「めちゃくちゃかっこいい!」と思って、その後も外から見るとすごく上手く行ってて、もう次の作品で「みんなが知る」っていうところまで来てたと思うんですけど、それでもダメになっちゃった。認知度は比べられたもんじゃないですけど、僕としても崖っぷちだったというか、失うものはない状態で、「これに賭けるしかない」っていう感じなんですよね。

―前作からの4年の間で、一番つらかったのっていつ頃ですか?

POCO:震災からこのリリースが決まるまでの間っていうのは、プレゼンしても落ちまくって、「何でわかってもらえないんだ?」っていう思いが強くて、しんどかったですね。でも、続けていれば何かあるっていう感じはしていたので、もうちょっと頑張ってみようっていうのはありました。

―そうやって頑張ってこれたのは、やっぱりファンの人たちがいたからこそ?

POCO:それが大きいですね。「次の作品いつですか?」「もうちょっと待ってて」っていうのが何年も続いてましたけど、楽しみにしてくれる人がいるっていうのは、モチベーションを保つためにすごく必要なパーツでした。名古屋に行ったらワンマンよりも盛り上がったり、新譜を出さなくてもライブに来てくれる人たちに対して、今やめちゃったら示しがつかないというか、ここは踏ん張ろうっていうのは大きかったですね。

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リリース情報

空中分解 feat.アンテナガール<br>
『ルミナスター』
空中分解 feat.アンテナガール
『ルミナスター』

2012年7月18日発売
価格:2,300円(税込)
日本コロムビア / COCP-37521

1. アンテナガール
2. ぴったんこ
3. ルミナスター
4. STEP BY STEP
5. HIGH TOUCH ME
6. ギリギリミュージック
7. WARP
8. MUSIC MONSTER
9. YATTA!
10. ストロボ
11. アンテナガール(八王子P remix)

プロフィール

空中分解

本編のオリジナル楽曲全ての作詞・作曲を手がけるサウンド・プロデューサー「POCO」 の一人ユニット名。自身を含め様々なヴォーカリストに歌わせ、数多くのクラブ、ファッションイベント、アニソン系イベントに出演を続け、Twitterのフォロワーは1万人を超える。初音ミクをフィーチャーした楽曲はiTunesエレクトロチャート5位、ニコ動ランキングは17位をマーク。本作ではボーカリストに“アンテナガール”をフィーチャリング。

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