特集 PR

謎の多い5人組 パスピエインタビュー

謎の多い5人組 パスピエインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
2012/11/12
  • 0
  • 22

ネットがプロモーションの軸になってからというもの、アーティスト本人が露出せず、キーとなるビジュアルによってアーティストイメージを作り上げていくという方法論自体は決して珍しいことではなくなった。そんな中にあって、不思議な語感のバンド名、表情の見えない人物のアートワーク、そして、抜群に色鮮やかでキャッチーでありながら緻密に構築された楽曲の力によって、鮮烈なインパクトを残したのが、昨年『わたし開花したわ』でデビューを飾り、6月に発表された新作『ONOMIMONO』も好評な5人組=パスピエである。作曲家ドビュッシーの曲名からバンド名をつけ、彼の代名詞である「印象派」をキーワードに、音楽と美術という両面からのアプローチを試みる彼らの手法は、様々な芸術分野でクロスオーバーが起こっている現代において、非常に有効であると言えよう。藝大でクラシックを学びながら、バンドの道に飛び込んだ音楽的中枢の成田ハネダ、ボーカリストであり、作詞とアートワーク全般も担当する大胡田なつきの二人に、改めて「パスピエとは?」を語ってもらった。

今チューブの絵の具でも日本画の色で出てるのがあって、それを持ってるといい気分になります(笑)。(大胡田)

―ソングライティングの担当が成田くんで、イラストや歌詞の担当が大胡田さんっていうのが基本だと思うんですけど、それってはっきり分担作業という感じなのでしょうか? それとも、中心は二人だけど、みんなで一緒に作り上げる感じなのでしょうか?

成田:発信に関しては、分担って感じかもしれないですね。絵や詞に関しては、大胡田の「こういうのができた」っていうのに対して、メンバーで「これがいい、あれがいい」って言い合う感じで、まず個人から出たアイデアを大切にしたいとは思ってます。

―個人から出てきたものに対して、じゃあそれをどうやって見せていくかっていうことに関しては、みんなで考えると。

成田:やっぱり、いい意味で自分の予想外の形になるのがバンドだと思うんです。僕が打ち込みでがっちりデモを作って、それをそのままバンドでやるっていうのだと、バンドっていうよりユニット的な感じになっちゃいますしね。

―その過程の中での、まとめ役が成田くんっていう感じなんでしょうか?

成田・大胡田:……。

―あれ? そうでもなさそう(笑)。

大胡田:バンドをまとめてるのは成田さんだと思います。私はわりと見てるだけなんで。

成田:なんか言わせてるみたいだな(笑)。

―(笑)。じゃあ、大胡田さんはバンドの中でどういう立ち位置なんですか?

成田:どうなんですかね……なんかホント掴みどころがないっていうか、絵からもたぶんわかると思うんですけど、これ(2ndのジャケット)は『ONOMIMONO』っていうタイトルが先に決まってて、そこからいきなりこのスクール水着が出てきたんですね。いつも僕らが順を追って考える過程の、一段飛ばしとか二段飛ばしでアイデアが出てくるんです。

―成田くんは東京藝大でクラシックを勉強されていたそうですが、大胡田さんも絵をどこかで勉強されたんですか?

大胡田:全然。これまでは独学とも言えない、趣味の範囲でした。私は小学生の頃に漫画家になりたくて、それで絵を練習したり、あとは両親が結構絵が上手だったので水彩を習ったりしてたんですけど、でもそれぐらいです。

―美術館に行ったりするのはお好きですか?

大胡田:見るのはとっても好きで、わりとどんなジャンルでも好きかな。色が好きで、絵の具とか集めてます。今チューブの絵の具でも日本画の色で出てるのがあって、それを持ってるといい気分になります(笑)。

―じゃあ、今一番お気に入りの色は?

大胡田:「淡水色」みたいな色があって、水色よりもちょっとくすんでて、透明に近いみたいな、とってもいい色なんです。

―成田くんは絵に対する興味っていうのはどれくらいありますか?

成田:僕自身が描いたりはしないですけど、大学が美術学部もある学校なので、触れ合う機会はホントに多かったですし、美術館に行くのは僕もすごく好きです。この間も、パスピエにちなんでってわけじゃないですけど、ドビュッシーの美術展がブリヂストン美術館でやってて、それを見に行きました。

―パスピエのメンバーならそれは行かないとね(笑)。実際、どうでした?

成田:月並みですけど、感動しました。ドビュッシーがすごい親日家だっていうのは前から知ってたんですけど、当時本人が作った楽譜の原本の表紙に『富嶽三十六景』を使ってたりとか、そういうところでも日本人としてシンパシーを感じるところがあるのかなって思いましたね。

Page 1
次へ

リリース情報

パスピエ<br>
『ONOMIMONO』
パスピエ
『ONOMIMONO』

2012年6月27日発売
価格:1,800円(税込)
WPCL-11100

1. トロイメライ
2. デモクラシークレット
3. プラスティックガール
4. 脳内戦争
5. 気象予報士の憂鬱
6. トリップ
7. 最終電車
8. ただいま

CINRA.STOREで取扱中の商品

パスピエ<br>
iPhone4/4Sケース「3KAKU」
パスピエ
iPhone4/4Sケース「3KAKU」

価格:2,940円(税込)
透明ボディに浮かぶ、不思議すぎる世界観

CINRA.STOREで取扱中の商品

パスピエ<br>
iPhone4/4Sケース「3SO」
パスピエ
iPhone4/4Sケース「3SO」

価格:2,940円(税込)
透明ボディに浮かぶ、不思議すぎる世界観

CINRA.STOREで取扱中の商品

パスピエ<br>
iPhone4/4Sケース「3TSUAMI」
パスピエ
iPhone4/4Sケース「3TSUAMI」

価格:2,940円(税込)
透明ボディに浮かぶ、不思議すぎる世界観

プロフィール

パスピエ

2009年、東京藝大出身の成田ハネダを中心に結成。20代前半にも関わらず、卓越した音楽理論とテクニック、独自のポップセンスやアートワークが話題に。全くの無名、姿形も不明、ほぼノープロモーションにも関わらず2011年11月に発売した。1stアルバム「わたし開花したわ」がロング・セールスを記録。2012年6月27日2nd アルバム「ONOMIMONO」をリリース。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

蓮沼執太&ユザーン“ベーグル”

今年5月15日に渋谷WWWで開催された『蓮沼執太&ユザーン プレイ・ツートーン』で初演された“ベーグル”。当初はこのイベントのみの披露予定で作られたものだったが「もう一度聞きたい」という強いリクエストにより録音、今回のPV公開となった。ハドソン川や公園、デリなど、NY・ブルックリンの日常風景が心地よい。(宮原)